[やまのい和則メールマガジン 第726号]
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やまのい和則の
「軽老の国」から「敬老の国」へ
- Yamanoi Kazunori Mail Magazine -
第726号(2005/10/29)
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メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。
今は28日、晩10時。京都に戻る新幹線。
残念な一日でした。
今日は、この半年、闘ってきた障害者自立支援法が
委員会で可決されました。残念無念。
この法案の問題点は、
毎回のメールマガジンで書いたので、
もう書きませんが、
今日、この法案が採決されたことについて、
ある福祉関係者は、
「2005年10月28日午後4時35分。
日本が世界から笑われた日」
と言いました。その通りです。
障害者の社会参加にブレーキをかける1割負担の導入です。
義務的負担の導入や、
3障害の一元化という一歩前進の部分もありますし、
厚生省も財務省から障害者予算を確保するために
精一杯頑張ったのでしょうが、
プラスに比べて、あまりにもマイナスが大きい法案です。
◆今日は朝から自民党議員と公明党議員が、尾辻大臣に質問。
二人ともこの法案の問題点や不明な点を鋭く指摘。
与党議員もこの法案については、かなりビビッているのです。
午後4時35分に法案が採決。
採決のあと、落ち込みながらも議員会館前の抗議集会に参加。
1200人もの障害者の方々が集まっておられました。
私もマイクを握り、挨拶しました。
◆その後、ニュースジャパンの滝川クリステルさんから
インタビューを受けました。
滝川さんはこの半年、10回に及ぶ特集で、
自立支援法の問題点を鋭く指摘し続けておられました。
私も落ち込んでいるわけにはいかないので、
テレビのマイクに向って、
「情けない法案が可決されたが、
障害者が地域で暮らせる社会づくりのうねりは
止められない。
あきらめずに、これからも障害者福祉の向上のために、
みんなで頑張る」
という話をしました。
しかし、滝川さんは、私にマイクを向けながら、
ずっと涙をポロポロと流しておられました。
滝川さんも相当、ショックだったようです。
私もその涙を見て、泣きたくなりました。
◆なお、この法案は来年4月からスタートし、
それまでに213もの政省令で
具体的な法律の中身が決まります。
そして、この政省令によって
障害者の利用できるサービスが決まります。
そこで、
「『法案審議が終わって、あとは政省令任せ』では、
あまりにも無責任。国会議員として与野党を超えて、
この法案の中身である政省令を
今後もフォローしていく必要がある」
と、仙谷議員と私は、
厚生労働委員会の理事会で強く主張しました。
その結果、下記のような異例の申し合わせを
厚生労働委員会の理事会で行いました。
◆障害者自立支援法の政省令事項に関する申し合わせ
衆議院厚生労働委員会
障害者自立支援法に係る政省令事項や運営方針等については、
その内容に関する審議が社会保障審議会障害者部会で行われる
際には、その都度直ちに衆議院厚生労働委員会理事会に報告を
行う。
各党理事は理事会において、上記政省令事項につき、
意見を述べ、政省令事項を適切にフォローアップする。
以上
◆つまり、法案の審議は終わりましたが、
今後も衆議院厚生労働委員会の理事会のメンバー
(与野党で10名)で、
今後も政省令をフォローしていくことになりました。
◆非常に偉そうな発言ですが、私は
理事会でこの申し合わせについて次のように発言しました。
「委員会審議で、尾辻厚生労働大臣は、
『サービス水準は維持する。
サービスの利用抑制は起こらないようにする』
などと答弁をされました。
その答弁の通りになるように、与野党議員は、この法案の
中身(政省令)をフォローする責任があります。
間違っても、この法案によって、
家に引きこもりになったり、
作業所に行けなくなったり、
精神科にかかれなくなったりする障害者が出たり、
その結果、
家庭が崩壊したり、
自殺や心中ということが起こっては決してなりません。
これは、この厚生労働委員会の責任において、
防がねばなりません」
◆成立が確実となった今となっては、
この法案への賛否を超えて、
この法案を可決した委員会の国会議員として、
与野党議員ともに、少しでもマシな法律に育てるために
頑張らねばなりません。
そして、障害者福祉の予算獲得のために、
党派を超えて、動かねばなりません。
その意味では、法案審議は終わりましたが、
まだまだ頑張らねばなりません。
決して、このメールマガジンでこの法案を原因とした
悲しい事件や悲しいケースを報告せねばならない
事態にならないように精一杯頑張ります。
◆この法案審議を振り返って思うのは、
厚生労働省でも財務省でもなく、
国会議員にこの法案の責任があるということです。
私も過去十数年、福祉研究者として活動してきましたので、
厚生労働省には知り合いが多いです。
皆さん、福祉の向上のために、
日夜必死で働いておられる方が多いです。
今回の法案についても、
障害者福祉の居宅サービス部分を義務的経費化して、
障害者福祉予算を拡大する
という一定の前進はあります。
ただ、その交換条件として、
1割負担という自己負担アップを
財務省から厚生労働省は飲まされたのです。
本当ならば、そこで、国会議員が、
「なんぼなんでも障害者年金しかない障害者に
1割負担は無理だ。無茶だ」
と、財務省に押し返さないとダメなのです。
しかし、悲しいかな、自民党には
障害者福祉に熱心な議員が非常に少ないのです。
ここ半年、自立支援法の審議をしてきましたが、
根本的な問題は、
障害者福祉に詳しく、情熱を持った国会議員が
少ないということです
(私も障害者福祉については、まだまだ勉強不足ですが)。
そして、民主党が総選挙で勝っていたら、
この法案は成立していなかったのに、と思うと、
私は非常に責任を感じます。
その意味では、障害者の方々に
もっともお詫びをせねばならないのは、
民主党かもしれません。
以上で今日のメールマガジンを終わります。
合掌 山井和則
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(2005/10/29 読者数 3212 [同内容のメルマガ合計 3864])
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