[disaster-i News]2008/08/15 No.96
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●ある自然災害科学研究者の活動● 2008/08/15 No.96
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【目次】
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■ 緊急地震速報に関するアンケート・結果速報を公開
■ 鹿児島で講演
■ 岩手日報で報道されました
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2008年8月15日 (金)
■ 緊急地震速報に関するアンケート・結果速報を公開
下記報告書を公開しました.
2008年6月14日岩手・宮城内陸地震および
2008年7月24日岩手県沿岸北部の地震経験地域を対象とした
緊急地震速報に関するアンケート調査報告書
http://disaster-i.net/notes/080815report.pdf
調査結果の主な内容は以下の通りです.
●背景・調査手法
* 2008年7月24日,2008年6月14日にそれぞれ最大震度6強の
地震に見舞われた,岩手,宮城県を対象に,緊急地震速報な
どに関するアンケート調査を行った.
* 調査は,インターネットを通じた社会調査サービスである
gooリサーチ(NTTレゾナント株式会社・株式会社三菱総合研
究所共同運営)を利用した.2008年8月6日〜7日に,岩手県,
宮城県在住者と,比較目的で大阪府在住者に依頼メールを配
信し,3県それぞれ170件,計 510件の回答を得た.
* 回答者は20代〜40代の青壮年に偏っている(84.1%).過半
数が1週間あたり平均10時間以上のネット利用者で,情報リ
テラシーが比較的高いと考えられる回答者.
●選択式設問から
* 緊急地震速報の名称,内容については,8割以上(85.5%)の
回答者が理解しているが,曖昧な理解をしている回答者も多
い可能性がある.
* 緊急地震速報は一般論としては役立つと考える回答者が8
割弱(76.7%)だが,自分自身で活用できると考える回答者は
約5割(49.1%).
* 6割以上(63.3%〜79.9%)の回答者が,緊急地震速報による
メリットを期待するとともに,デメリットに対する懸念も持
っている.
* 地域による回答の差は全般に不明瞭だった.
●自由回答から
* テレビやラジオをつけていないと緊急地震速報を受信でき
ないことを問題点として指摘する声が目立つ.
* 携帯電話の基本機能(無料)として緊急地震速報が受信でき
ることがよく知られていない可能性がある.ただし,マナー
モードで気がつきにくいなどの問題もある.
* 技術改善で緊急地震速報をもっと速く伝えることを期待す
る声もある.
* 落ち着いて行動できた,など若干の具体的効果も挙げられ
たが,揺れの直前に伝えられてもどうしようもないことや,
かえって焦るなどの問題点も挙げられた.
●コメント
* 緊急地震速報は,震源近くで発表が間に合わないことはそ
の原理上当然で,これは誤報でもミスでもなく,技術改善に
よる克服も期待できない.過度な期待(逆に過度な失望も)を
持たず,様々な災害情報の一つとして活用していくことが望
まれる.一般論としては期待する意見が多いが,個人として
は活用に不安の声が少なくないことや,短時間では何もでき
ないとの声があることも注目される.
* 本報告書は速報としてとりまとめたものであり,今後修正
される場合がある.
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2008年8月 9日 (土)
■ 鹿児島で講演
昨日8月8日,財団法人消防科学総合センターおよび鹿児島県の主
催による,「鹿児島県市町村長防災危機管理ラボ」にて講演をして
きました.
例によって,豪雨防災情報を生かす話ですが,今回は参加者がほ
ぼ全員市町村長さんであったことから,少しウエイトの置き所を変
え,情報の存在が認知されても使われない話,早めの避難勧告や結
果としての「空振り」を容認する声が多いという話,無理な避難が
かえって危険な場合もある話などに力点を置きました.
「無理な避難がかえって危険な場合もある話」の時によく使って
いる,平成18年7月豪雨時の鹿児島県大口市での写真と事例を紹介
したのですが,まさにその大口市の市長さんが出席されており,関
心を持っていただきました.地味な事例でも重要と思う話を取り上
げ続けることの必要性をあらためて感じました.
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2008年8月 5日 (火)
■ 岩手日報で報道されました
8月4日付岩手日報に当方のコメントが載りました.
震災に備え家具固定作業奉仕へ 藤沢町大工組合
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080804_17
地元の大工組合が,高齢者世帯を対象に屋内の家具固定のボラン
ティアをするという内容です.当方のコメントは次のように紹介さ
れています.
県立大総合政策学部の牛山素行准教授(災害情報学)は「専
門性を生かした共助、要援護者への支援の一つとして意義が
ある」とし、「全地域で追随して同じことをするのではなく、
それぞれの必要性や被害の可能性に応じた取り組みを考えて
ほしい」とアドバイスする。
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ある自然災害科学研究者の活動
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発行人:
岩手県立大学総合政策学部 准教授 牛山素行
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