ILO東京支局メールマガジン【No.10】
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ILO(国際労働機関)東京支局マガジン
2003年3月11日号 No.10
東京支局(日本語・英語) http://www.ilo.org/tokyo
本部(英語) http://www.ilo.org
◎お問い合わせはこちらまで tokyo@ilo.org
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:::::::::::<目 次>:::::::::::::::::::::
:《1》ILO東京支局お知らせ−仕事における安全と健康のための世界の日記念:
::::フォーラム ほか::::::::::::::::::::::::::
:《2》ILO新聞発表−ILOとFIFAの反児童労働国際キャンペーン ほか:
:《3》新刊紹介−世界の仕事教員用ガイド ほか:::::::::::::::
:《4》ILO事務局ニュース−アジア太平洋総局広報誌 ほか:::::::::
:《5》トピック解説−ILO国際研修センター(トリノセンター):::::::
:《6》ILOの現勢(2003年3月1日現在):::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
□■□■□■ ILO東京支局お知らせ □■□■□■□■□■□■□■□■□■□
◆◇仕事における安全と健康世界の日フォーラム(東京・2003年4月21日)◇◆
ILOは一昨年より4月28日を「仕事における安全と健康のための世界の日」と定
め、当日またはその前後に、労働災害と職業病の予防と削減をめざすキャンペーン活
動を行うこととしています。今年は「職場における安全文化の推進」を総合テーマに、
世界各地で色々な活動が行われます。日本では、4月21日(月)に、国連大学本部ビ
ル(東京・渋谷区)で、「仕事における安全、健康、環境−国際協力が求められる諸
課題」と題し、記念公開フォーラムを予定しています(入場無料)。
上記イベントの詳細----->
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/conf/index.htm#osh
◆◇国際女性の日イベント(東京・2003年3月6日)◇◆
3月8日は国際女性の日ですが、3月6日に15在日国連諸機関が共催して、昨年に
引き続き、この日を祝う行事を東京で行いました。20世紀初めから祝われてきたこの
日を、国連では1975年の「国際女性年」以降祝っています。日本における2回目の行
事となった今年は、2003年のこの日に関する国連全体の共通テーマである「女性のエ
ンパワーメント〜ミレニアム開発目標の達成にむけて」のもとで、各界でご活躍の女
性問題に詳しい有識者の方々が議論した公開フォーラムの後、共催国連機関のジェン
ダー関連活動を中心に紹介する「インフォメーション・マーケット」が開催されまし
た。
フォーラムの冒頭、コフィー・アナン国連事務総長のメッセージ(ヒンケル国連大
学学長代読)及び川口順子外務大臣のメッセージ(泉外務省国際社会協力部人権人道
課長代読)が読み上げられました。赤松良子元文部大臣の、国際女性の日の歴史をひ
もときながら、現代の課題を訴える幅広い視野からの基調講演の後、堀内光子ILO
駐日代表をモデレーターとするパネル・ディスカッションが行われました。南野知恵
子参議院議員は、自身が会長を務める「開発と女性議員連盟」の目的、活動状況に触
れると共に、看護師・助産師としての実際の経験に基づく、生命を生み育んできた女
性のエンパワーメントの諸課題に言及しました。国連OBで、NPO活動の豊富な北
谷勝秀特定非営利活動法人2050理事長は、男性の参加の必要や資金の重要性、幅広い
アクターの連携、教育と現金収入が草の根NGO活動の中心になることを訴えました。
ファティマ・シェリフ=ノルJICA−UNHCRシニア・リエゾン・オフィサーは、
エンパワーメントの前提としての紛争の予防、紛争下の女性や難民の支援の重要性を
指摘すると共に「質の高い教育」へのアピールを行いました。
★ILO東京支局からのお知らせは、What's Newページをご覧下さい----->
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/new/index.htm#information
□■□■□■ I L O 新 聞 発 表 □■□■□■□■□■□■□■□■□
(2003年2月13日〜3月10日発表分)
◆◇2003年2月13日(木)発表ILO/03/04◇◆
★ILOとFIFA、反児童労働国際キャンペーンに着手
ILOは児童労働レッドカード・キャンペーンという児童労働啓発キャンペーンを
行っていますが、2月10日に国際サッカー連盟(FIFA)のジョゼフ・S・ブラッ
ター会長はチューリッヒの本部で、FIFAがこのキャンペーンへ協力していくこと
を発表しました。今後、世界のサッカー界はILOとその加盟国政労使などと力を合
わせ、児童労働に関する国際的な認識を高め、スポーツ用品製造その他の産業におけ
る児童労働問題に取り組んでいくことになります。
ILOとFIFAの具体的な協力内容には、次のようなものが予定されています。
◇協力組織のキャンペーン参加に向けた共通戦略の構築と実施
◇スポーツ用品製造その他の産業における児童労働廃絶をめざした活動計画の調整と
強化
◇世界各国のサッカー連盟、サッカーチームによるILOレッドカード・キャンペー
ン採用への働きかけを通じたキャンペーンの影響力と認知度の向上
◇あらゆる関係当事者の結束を図り、スポーツ関連の製品・サービスにおける児童労
働利用の撲滅をめざす各種運動の影響評価を助け、新たな運動への共通の地歩を探
求すること
新聞発表本文(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/bureau/inf/pr/2003/4.htm
児童労働レッドカード・キャンペーン(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/standards/ipec/ratification/redcampaign/index.htm
◆◇2003年2月14日(金)発表ILO/03/05◇◆
★グローバル化の社会的側面世界委員会第4回会合(ジュネーブ・2月16〜18日)
2001年11月のILO理事会の決定に基づき、2002年2月に設置されたグローバル化
の社会的側面世界委員会は、貧困と不安を減らし、全ての人々に機会が増すようなグ
ローバル化モデルに関する合意の形成をめざしています。幅広い情報収集、意見交換
を通じ、グローバル化の社会的側面を詳細に分析し、そのディーセント・ワーク(権
利が保護され、十分な収入を生み、適切な社会保護があり、社会対話が行われる、生
産的で働きがいのある仕事)、貧困減少、開発との関わりを明らかにする報告書を作
成することになっています。
今回の第4回会合では、昨年各地で開かれた多数の地域対話、国内対話、地域ネッ
トワークの成果を吟味し、今年末に発表される予定の最終報告の草案が検討されまし
た。
委員会はフィンランドとタンザニアの大統領を共同委員長とし、委員にはマトビエ
ンコ・ロシア副首相、ヘルフケンス・オランダ開発協力大臣、スティグリッツ・ノー
ベル経済学者、スウィーニー・アメリカ労働総同盟・産業別労働組合会議(AFL−
CIO)会長、ペリゴ国際使用者連盟(IOE)会長、ILO事務局長、理事会三役
といった、政財界代表、学識者、労使代表、社会問題専門家などそうそうたるメンバー
から構成されています。日本からは西室泰三東芝会長が参加しています。
新聞発表本文(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/bureau/inf/pr/2003/5.htm
グローバル化の社会的側面世界委員会(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/wcsdg/index.htm
◆◇2003年2月18日(火)発表ILO/03/06◇◆
★タバコ産業の雇用の将来に関する三者構成会議(ジュネーブ・2003年2月24〜28日)
タバコ産業に従事する労働者の数は近年あまり変動せず、世界全体で約1億人と安
定しています。タバコの生産、製造、流通に従事する労働者の将来について、今回初
めて開かれた標記の会議では、この産業の雇用状況、貧しい女性や子どもを含む数百
万人におよぶ未組織のインフォーマル・セクター労働者の不確実な未来に関する話し
合いが行われました。さらに、タバコ産業における現在の動向が雇用水準や労働条件
に与えるマイナスの影響を緩和するための措置、このような影響を阻止するためにI
LO、各国政府、労使団体が取り得る行動、社会対話の役割に関する検討が行われま
した。
討議資料として準備された報告書「タバコ産業の雇用動向:課題と展望」は、タバ
コの製造、栽培、加工、手巻きタバコ等の家内生産、流通、販売、宣伝、嫌煙団体な
どタバコに関わる産業に従事する約1億人の労働者のうち、約9割が途上国で生活す
るとし、生産国は総数約120カ国におよぶものの、年間約600万トンの生産量の約7割
をブラジル、中国、インド、インドネシア、米国、ジンバブエの6カ国が占めるとし
ます。最近5年間の雇用水準はおおむね不動ですが、先進国では30年前から次第に減
少しており、例えば1998年の労働者数は1990年の75%減であるものの生産量は3%増
加した英国のように、タバコ製造にたずさわる労働者数がほとんどなくなる新しい時
代に向かっているとします。
報告書はまた、主として懸念されるのは少数民族、女性労働者、貧しい農民など、
タバコ栽培にたずさわる弱い立場の人々だとし、タバコ製造業の労働者は世界中どこ
でも高賃金の産業に数えられるものの、途上国及び一部移行経済諸国のタバコ栽培農
民は製品の高付加価値からの恩恵を受けているとは言えず、未組織で、賃金や労働条
件を交渉する手段もないとしています。
新聞発表本文(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/bureau/inf/pr/2003/6.htm
タバコ産業における雇用の将来三者構成会議(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/dialogue/sector/techmeet/tmets03/index.htm
討議資料「Employment trends in the tobacco sector: Challenges and prospects」
(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/dialogue/sector/techmeet/tmets03/tmets-r.pdf
※PDFファイルをご覧になるためにはAcrobat Readerが必要です。お持ちでない方
は、こちらからダウンロードしてください。
http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep.html
◆◇2003年2月27日(木)発表ILO/03/07◇◆
★EU加盟候補国の社会対話・労働法評価に向けたハイレベル三者構成会議(バレッ
タ・2月28日〜3月1日)
マルタ政府と共催で、同国バレッタで開かれた標記会合には、EU加盟候補国であ
るブルガリア、チェコ、キプロス、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、
マルタ、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、トルコ13カ国の政府及
び労使団体ハイレベル代表が参加し、拡大EU加盟に備え、経済的・社会的課題に対
処する新たな方策の探求に向けた話し合いを行いました。会議は、最新の全国レベル
社会対話の状況を評価し、労働法制改革の分野を中心に、13候補国が直面している社
会・経済面の課題対処に寄与する上での社会対話の潜在力を探るための新たな刺激の
提供を目的としたものです。
加盟候補国の経済・社会情勢は依然満足できるものとは言えませんが、最近、元気
づけられる兆候も見られます。1995〜2000年の平均経済成長率は4.7%(EU平均2.7
%)に達し、中・東欧10カ国では同期間の工業部門の労働生産性は年平均5.9%で成長
し、実質賃金もEUレベルからはまだ非常に低いものの(2000年における製造業の平
均実質賃金は1時間当たり約3ドルとドイツの水準の1割未満)、年3.9%の持続的な
伸びを示しています。一方、失業率はブルガリア等6カ国では平均10%超と依然高く、
1年を超える長期失業者の割合も中・東欧10カ国では失業者全体の48.3%に達してい
ます(2000年)。
新聞発表本文(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/bureau/inf/pr/2003/7.htm
EU加盟候補国の社会対話・労働法制改革ハイレベル三者構成会合(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/region/eurpro/geneva/conf/malta2003/index.htm
◆◇2003年2月28日(金)発表ILO/03/08◇◆
◆◇2003年3月7日(金)発表ILO/03/10◇◆
★紛争を取材する女性ジャーナリストに聞く−ILO国際女性の日記念行事
ILOは3月8日の国際女性の日を記念し、ジュネーブの本部で3月7日に、紛争
と戦争を報道する女性ジャーナリストの話を伺う機会を設けました。
マスコミで働く女性は珍しくなくなりましたが、依然、女性であるがゆえの困難・
差別に直面する場合も多いと言われています。「危険な任務:紛争を取材する女性た
ち」と題するパネル・ディスカッションでは、紛争や戦争を取材して、数々の賞を受
賞した4人の女性ジャーナリストを迎え、戦争や紛争がジャーナリストのみならず女
性全般にもたらす特別の問題を語ってもらいました。
出席者は、◇湾岸戦争からボスニアまで20年以上にわたり数々の国際紛争を取材し、
昨年「The Kindness of Strangers」を著し、賞を受けたBBC主任海外特派員ケー
ト・アディー、◇1995年のクーデター疑惑報道によって終身刑に処せられ、3年後に
当時の大統領の死後釈放され、世界報道の自由賞を初め数々の報道自由賞を受賞した
ナイジェリアのクリスティーヌ・アニャンウ、◇アシャルク・アルアウサト紙ロンド
ン本社唯一の女性記者として、バグダッド取材を初め、アルジェリア各地の紛争の現
場を取材し続けている海外部論説委員ナディア・メーディド、◇衛星中継で参加した
バグダッド取材中のCNNのリム・ブラヒーミの4名です。
紛争報道における女性と男性の視点は異なるとして、アディー氏は「男の子はおも
ちゃが好きだけど、女性は社会がどのように紛争に対処し、再建を試みているかとい
ったより幅広い問題」を探すとします。アニャンウ氏は、社会における女性の闘争に
関する幅広い話を探す姿勢は平時にも求められるとし、女性の声を伝える場として自
らラジオ局を設立する計画があることを発表しました。メーディド氏も女性が伝える
紛争記事はしばしば戦争そのものを越え、社会における女性の役割認識の衝突から情
報戦争や女性に対する暴力など、幅広い題材が取り上げられているとします。紛争や
危険な状況の報道でも日常の報道でも女性のレポーターはしばしば他の女性の権利の
ために活動しているとの点で出席者は合意しました。
バグダッドから参加したブラヒーミ氏は女性を中心に現地では緊張が高まっている
とし、気落ちした女性たちが慰めの手段として宗教に向かっているとのレポートを行
いました。
ソマビアILO事務局長は、ジャーナリズムにおける女性の進出の歴史に触れ、
「女性は世界中で職場を変貌させ続けている」としながらも、このような「機会拡大
にもかかわらず、依然ガラスの天井が残り、賃金格差が現実のものとなっている」と
問題を指摘しました。
新聞発表本文(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/bureau/inf/pr/2003/8.htm
http://www.ilo.org/public/english/bureau/inf/pr/2003/10.htm
ILO2003年国際女性の日行事(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/bureau/inf/women/index.htm
◆◇2003年3月6日(木)発表ILO/03/09◇◆
★ILO第284回理事会(ジュネーブ・3月6〜28日)
標記理事会の主な議題は以下の通りです。
◇事務局長選挙:フアン・ソマビア現事務局長の最初の5年間の任期満了(2004年
3月)に先立ち、3月25日に選挙が行われます。既に立候補の届出は締め切られてお
り、立候補者は現事務局長のみとなっています。
◇事業計画・予算:実質ゼロ成長の4億3,404万ドルの2004/05年度予算が審議さ
れます。予算案は、「生産的で報われる雇用、適切な労働者保護及び社会保護、仕事
に関わる基本的な原則と権利の十分な尊重、開放経済の枠組みの中における真の社会
対話の統一のとれた組み合わせ」を通じてディーセント・ワークを達成することをめ
ざしたものとなっています。理事会での審議を経て、事業計画・予算案は今年6月に
開かれる総会に提出されます。
◇労働の基本的原則・権利宣言:1998年に採択された労働の基本的原則・権利宣言
に基づく基本条約未批准国の年次報告が提出され、検討されます。
◇グローバル化の社会的側面作業部会:「統治、社会的パートナーシップ、グロー
バル化」の初の討議が行われ、11月の理事会に提出される報告書の内容が確定されま
す。また、特別ゲストとしてマヌエル南アフリカ財務大臣が出席し、3月24日に演説
を行います。
◇その他:労組活動家に対する暴力の広がりに関するコロンビアの報告、ILOヤ
ンゴン連絡員によるミャンマーの強制労働撤廃努力に関する報告、パレスチナにおけ
る技術協力計画の進展状況報告、輸出加工区における雇用・社会政策報告などが検討
されます。
新聞発表本文(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/bureau/inf/pr/2003/9.htm
第286回ILO理事会(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/standards/relm/gb/docs/gb286/index.htm
★ILO新聞発表の日本語概要----->
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/new/index.htm
★ILO新聞発表(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/bureau/inf/pr/index.htm
□■□■□■ 新 刊 紹 介 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
◆◇「世界の仕事:教員用ガイド
Work in the world: A teachers' guide to work issues」◇◆
英語 第2版 2003年刊 106pp. 2,000円
今、世界はものすごい速さで変わりつつあります。働く世界や雇用の場も例外では
ありません。先進国における労働時間制はますます柔軟になり、パート労働や派遣社
員といった非典型の働き方も増えています。SOHO(Small Office Home Office)
を初め、自宅を仕事場にする人々の数も増加しています。生涯雇用という言葉はます
ます聞かれなくなり、雇用の不安定さが増しています。仕事はますますグローバルに
なり、企業は安い労働力を求めて世界中をさまよい、海外出張も国内出張と同じくら
い一般的になってきています。
にもかかわらず、古い経済秩序の名残である悪しき現象は依然残っています。失業
者数は上昇を続け、とうとう世界全体で1億8千万人に達し、許容できない形の労働
に従事している子どもたち(5〜14歳)の数はアメリカの総人口より多い2億4,600万
人と推計され、毎年、交通事故による死亡者数を上回る200万人の労働者が仕事に関連
する疾病や労働災害で生命を落としています。
本書はILOロンドン支局が英国の全国教員連合(NUT)と共同で開発した英国
の中高生向けの初版を、国際的に通用するよう改訂し、中学・高校レベルの社会科等
を担当されている先生方を対象とした指導補助教材となるよう発行されたものです。
テーマ別の概要、グループワーク用の問題提起部分、用語解説、事例集、参考資料一
覧から構成され、労使団体、グローバル化、職場における暴力、児童労働、人権と仕
事、失業といった約20のテーマが取り上げられています。本文部分はロンドン支局の
ウェブサイトからアクセスできます。
ロンドン支局Work in the worldプロジェクト----->
http://www.ilo.org/public/english/region/eurpro/london/projects/index.htm
◆◇「労働者教育シリーズ
Labour Education」◇◆
英・仏・西語 年4回発行定期刊行物
1冊1,500円・年間購読料5,500円(2002年)
労働者教育シリーズとは、労働者活動局が労働組合組織、労働者、労働研究機関、
自治体、労働問題や社会政策の研究者を対象に発行する定期刊行物です。ILOの活
動に関連する時事的なテーマを取り上げ、新聞記者などの手による簡潔な報告を広く
収録することによって多角的な視野で問題の理解を促進することをめざしています。
最新号の2002年3号は「賃金に注目」を総合テーマに、ILOと賃金保護、「労働
は商品ではない」というフィラデルフィア宣言に含まれた原則についての米国におけ
る解釈、組織化がより高い賃金を達成させることを示す米国からの報告といった記事
を通じて賃金に関する概説を行った後、分野別に各地の例を紹介しています。賃金未
払いの章では、アフリカ、ベラルーシ、中国の実情が紹介され、収入平等と団体交渉
の章では、中・東欧、ベルギー、ケベック州(カナダ)、オーストリアといった各地
における賃金交渉の例、貧困と闘う手段としての最低賃金の章では最低賃金設定方法、
賃金と雇用、英国、ウガンダの例といった報告が掲載されています。
最近の号のテーマは次の通り。◇2001年1号:仕事に関わる基本的な権利の概要と
展望、◇2001年2号:アフリカにおけるグローバル化の課題と労働組合の対応、◇20
01年3/4号:労働組合とグローバル経済の未完の物語、◇2002年1号:仕事におけ
る健康と安全に関する労働組合の優先事項、◇2002年2号:保護されていない労働者
:インフォーマル経済における組合の役割。
なお、電子版はILO労働者活動局のウェブサイトから無料でダウンロードできま
す。
Labour Education電子版----->
http://www.ilo.org/public/english/dialogue/actrav/publ/ledpubl.htm
書籍等購入方法----->
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/publ/index.htm
東京支局資料室新着図書一覧(2003年1月分)----->
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/publ/new.htm
□■□■□■ I L O 事 務 局 ニ ュ ー ス □■□■□■□■□■□
(ILOウェブサイト新着情報等より)
◆◇アジア太平洋総局◇◆
★広報誌最新号:2003年2月号
アジア太平洋におけるILOの活動を紹介する広報誌。昨年12月にバンコクで開か
れたグローバル化の社会的側面世界委員会アジア太平洋地域対話集会模様等を掲載
広報誌「Asia Pacific Issues」2003年2月号(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/region/asro/bangkok/publ/apn/apn03_01.pdf
◆◇行政審判所◇◆
★第94期決定集
ILO行政審判所は、ILOその他同審判所の管轄を認める国際機関の職員から提
起された処遇上の不満を処理します。最近閉廷した第94開廷期では、45の申立につい
て判断が下されています。
第94期決定集(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/tribunal/lastsesn.htm
★ILOWhat's Newページ(英語)----->
http://www.ilo.org/public/english/new/index.htm
□■□■□■ ト ピ ッ ク 解 説 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□
ILOの活動内容、仕事の世界に関係するトピックの解説を行っていきます。
第10回は、ILOの研修機関である国際研修センター(International Training
Center of the ILO)です。
◆◇ILO国際研修センター(International Training Center of the ILO)◇◆
★歴 史
トリノ(イタリア)にあるILO国際研修センター(通称「トリノセンター」)は、
ILO、さらに国連システム全体の優先的な関心領域に関する多様な研修プログラム
を提供しています。
センターはILO理事会の決定に基づき設立されました。1964年にILOとイタリ
ア間でセンター定款が調印されたのに続き、翌年10月から正式に活動を開始しました。
最初は国際高等職業訓練センターという名称で、規約に定められているその目的は、
「開発途上国を中心に、国内及び近辺地域では得られない高い訓練を受けるにふさわ
しい人々を対象に、多様なレベルの先端技術及び職業訓練を提供すること」にありま
した。当初はこれに則り、実験室や作業場を備え、工業部門の訓練を中心に行ってい
ました。実用的な職業訓練の施設やシステムが途上国に乏しかった60年代には、管理
職や工場監督の訓練の場として大いに活用され、訓練を受けた機械工、溶接工、指導
員の数は数千人にのぼりました。その後、ILOとトリノセンターの努力の結果、途
上国でも徐々に設備が整い、国内及びその近辺で基礎技術訓練が施されるようになっ
ていきました。
80年代に入ると、純粋な職業訓練の要素は非常に縮小され、時代の要請に応えて研
修内容も多様化し、研修員の種類も変化しました。技術者に代わり、上級管理職、訓
練機関管理職、労働組合指導者、政策策定に携わる人々の利用が増えていきました。
重点は基礎工業訓練から経営、労働者教育、労使関係、技術協力、国際労働基準へと
移り、さらに、企業家育成や創業のための訓練がますます重視されるようになってい
きました。
そして、1991年、新しい5カ年開発計画の採択に伴い、現在のように名称を変更す
ると共に、定款を改正し、センターの目的は「ILOの憲章前文並びにフィラデルフィ
ア宣言に定められた原則に従い、国際労働基準の推進を通じ、それに沿って経済発展
及び社会開発に資する研修活動を提供すること」となり、「研修活動は、ILO、国
連諸機関、その他国際機関の技術協力の枠内で策定され、主として加盟国の高いポジ
ションにある人々を対象とする」とされました。90年代になるとセンターは、国連諸
機関による、開発管理の改善、開発計画を持続させる国家能力の構築に向けた研修に
利用されることが多くなってきました。1996年には、平和維持、複雑な人道的緊急事
態、人権、社会開発並びに経済開発などの多様な分野において、国際連合諸機関の協
力体制を強め、職員の研修を充実させることを目的とした国連職員大学プロジェクト
がセンター内に設置されました。職員大学は2002年から独立した機関となっています
が、事務所は依然センターの敷地内に置かれています。
★活 動 内 容
1965年の開所以来、170カ国から9万人を超える研修生がセンターのサービスを利用
しました。2001年の地域別内訳では、研修生の約20%をそれぞれ米州、欧州連合、ア
フリカが占めています。毎年の活動は、300を超える標準研修コース、注文に応じて行
う特別学習機会の設計、包括的な研修事業、助言サービスの提供、訓練教材の設計と
生産など多岐にわたります。各国で実施されているさまざまな要素から構成される複
数年にわたるプロジェクトの総合的な設計と実施を担当することもあります。
ILOの提唱するディーセント・ワーク(権利が保護され、十分な収入が得られ、
適切な社会保護があり、社会対話が行われる生産的で働きがいのある仕事)の理念の
もと、現在、以下の10分野における講座が設けられています。
◇ILOの原則及び国際労働基準に関する知識の構築をめざした「国際労働基準と人
権」
◇ILOの戦略目標の一つである雇用及び収入の機会の拡大に向け、効果的で均等な
雇用政策の策定、学校から仕事への移行といったテーマを扱う「雇用及び技能開発」
◇失業問題の解決に資する零細・小企業の起業・育成に関わる実務的な研修を行う「企
業開発」
◇ILOの戦略目標の一つである社会保護の範囲拡大に向け、社会保障制度や労働者
保護に関する研修を提供する「社会保護」
◇ILOの戦略目標の一つである社会対話の推進に向け、成功する社会対話の普及を
めざした研修を行う「社会対話」
◇労働者団体のニーズの変化に応じた研修を提供する「労働者活動」
◇途上国、移行経済諸国、紛争復旧国の使用者団体に対する研修を提供する「使用者
活動」
◇開発援助に携わる人々を対象に、調達管理、プロジェクト管理、制度開発といった
分野の研修を提供する「開発管理」
◇情報通信技術を用いたマルチメディア学習、通信学習等、訓練システムの近代化を
支援する「遠隔教育・学習技術の応用」
◇人材開発の推進を通じた雇用機会の拡大という欧州社会基金の目的に沿い、基金運
営に携わる職員の研修、関連機関の雇用創出能力強化を目指した研修を行う「欧州
社会基金プロジェクト」
これに加えて、国別・地域別の研修ニーズに応えるため、アフリカ、米州、アジア
太平洋、欧州、アラブの五つの地域別プログラムも実施されています。例えば、ジェ
ンダーに配慮した貧困撲滅(南アフリカ)、地方開発に向けたネットワーキング(中
南米)、職業教育・訓練システムの近代化(イエメン)、経済改革と再構築(中国)、
被災地における起業を通じた貧困緩和(コソボ)といったプロジェクトが進められて
います。各地におけるILOのプロジェクトとの連携も行われており、例えば2001年
には、日本が任意資金協力を行うアジア太平洋技能開発計画(APSDEP)とも協
力し、農村女性の雇用促進と学習技術に関するワークショップが開かれました。
活動の約半分はキャンパス内で、残りは世界各地で行われます。集団研修に加え、
要求に応じて個人を官民の訓練機関や組織に派遣する学習プログラムも運営していま
す。日本にもこのところほぼ毎年、労働者教育プログラムの一環として研修団が訪れ、
日本の労働事情を視察しているほか、日本の組合がセンターの講座を受講している例
も見られます。インターネットを含む情報技術の活用が進み、遠隔学習や個人指導サー
ビスも提供されています。集団研修の期間は1〜5週間で、個人研修の長さは受講者
及び資金負担者との相談で決まります。用いられる言語は、英語、フランス語、イタ
リア語、スペイン語、アラビア語、中国語、ポルトガル語、ロシア語で、要求に応じ
て他の言語で提供されることもあります。センターは非営利団体であり、出資機関で
はないので資金助成はできませんが、コースの多くはILO、各国政府、国際機関、
開発銀行などの資金で運営されています。
★組 織
敷地面積10ヘクタール、全21棟、200室の大規模宿泊施設から構成されるセンターの
建物は、イタリア政府から国際労働展の会場跡地を無償で提供されたものです。敷地
内には図書館、コンピューター・ラボ、同時通訳設備を備えた会議室や出版・印刷設
備もあります。常勤職員は約200名で、うち約60名が訓練の専門家です。日本人の専門
家も勤務しています。この他に、必要に応じて、一流の教育・研修機関、企業、労働
組合、政府機関、非政府組織のネットワークも活用されています。
センターの運営は、ILO事務局長を議長とする政府・労働者・使用者三者構成の
理事会で行われています。理事はILO理事24名、国連、国連開発計画(UNDP)、
国連教育科学文化機関(ユネスコ)、国連工業開発機関(UNIDO)、イタリア政
府、トリノ市、ピエモンテ地方、トリノ産業連盟の代表で構成されています。収入の
3分の1は、イタリア政府の任意拠出金とILO技術協力通常予算が占めており、そ
の他はUNDPを初めとする国連機関、世界銀行など国際機関、その他各国政府の任
意拠出金、受益国からの払い込みで賄われています。日本政府もセンター開設時に約
12万ドルの寄付金を拠出し、日本人講師の派遣などの協力を行っています。
現在、2003年の講座案内(英語)を配布しています。ご希望の方は、ILO東京支
局までご連絡下さい。
トリノセンター(英語)----->
http://www.itcilo.it/
□■□■□■ I L O の 現 勢 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□
(2003年3月1日現在)
◇加盟国数...175 ◇日本の批准条約数........46
◇条約の数...184(うち撤回5) ◇加盟国の平均批准数.......41
◇勧告の数...194(うち撤回20) ◇OECD諸国の平均批准数....71
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ています。購読解除、送付先アドレスの変更等は----->
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発行:ILO東京支局
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