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2008/09/05

「落語に見るオモシロ江戸風俗」 ●怪談牡丹灯籠・其の拾

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━━ら━く━ご━と━お━え━ど━の━━━━━━━━━━━━━━━━━

 3分で読める! 「落語に見るオモシロ江戸風俗」・特別増刊号

   平成弐拾戊子年長月伍日 其の弐佰弐拾伍號 (2008/09/05 No225)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━お━も━し━ろ━ば━な━し━━

●怪談牡丹灯籠・其の拾

老父乗r喜語2既往1(ろうふよろこびにじょうじてきおうをかたる)
名僧察r機説2未来1(めいそうきをさっしてみらいをとく)

 孝助は主の仇、お国源次郎を追って村上へまいりましたが、行方が知れま
せん。幼くして別れた実母も新潟なれば、探してみましたが、行方も分から
ず、やがて主の年回(※)にも当たりますゆえ、八月三日、江戸へ戻り、谷
中三崎の新幡随院へ参り、香華を手向けると、良石和尚を訪ねる。良石和尚
が言うには、これから水道端へ行くだろうが、お前を待っている人がおり、
喜び事がある、と告げられる。どうして、自分が水道端へ行く事を知ってい
るのかと、不思議に思いながら、水道端の相川新五兵衛方へ一年ぶりに立ち
帰ります。

  新五兵衛は大喜び、お徳も嬉し涙をふきながら出てまいります。婆は奥か
ら乳飲み子を抱いて出て来る。
孝助「これは、どちらのお子さまで?」
婆「お前の子だよ。お前は去年の八月旅へ出た?お前はお徳と一つ寝をした
 ろう。たった一度でも子は出来ます。お前の孝の字を取って孝太郎と名付
 けました。」
孝「平左衛門様の遺言に、子供が出来たら家督(※)とせよ、とありました
 が、ことによると殿様の生まれ変わりかもしれません。」

 翌日、総出で新幡随院で平左衛門の施餓鬼(※)をいたし、孝助と新五平
衛は、良石和尚から、神田旅籠町の白翁堂勇斎の元へ行くように勧められる。
さらに、孝助には剣難の相があり、帰りに逃れ難き剣難があるが、恐れて後
へ下がってはならん、進むより他にない、と忠告を受けます。

讖言警r険幸捕2凶賊1(しんげん(※)けんをいましめてさいわいにきょうぞくをとら
う)
易占弁r惑再2会慈母1(えきせんまどいをべんじてじぼにさいかいす)

 新幡随院を後にした孝助と新五兵衛は、四方に気を配りながら参りますと、
向こうから、血刀を提げて、孝助に斬りかかる者がいる。この者こそ、栗橋
宿の伴蔵にて、山本志丈と江戸へ立ち退き、埋めておいた海音如来の仏像を
掘り起こすと、そのまま志丈を斬り殺し、逃げ出すところを、『御用』と声
をかけられ、死に物狂いで切り廻り、往来へ飛び出す出会い頭、孝助にも切
りかかったもの。孝助は平左衛門の仕込みで真影流に達した腕前、伴蔵をね
じり倒しました。そこへ、石子伴作、金谷藤太郎と言う二人のご用聞きが駆
けつけ、伴蔵を受け取り、縄を打って引き立てていきました。

 翌朝、神田旅籠町の白翁堂勇斎のもとを孝助が訪れる。孝助の人相を見た
勇斎は、『目上の縁がない』『大いに千辛万苦をした』と、身の上を鑑定す
る。さらに『剣難の相があるが、退くに利あらず、進むに利あり』との進言
を受ける。たずねる人があるが、会えるかと問うと、『もう会っている』と
の答え。そこへ来たのは女の二人連れ。この女の相を見て、
勇斎「悪い相だな。お前は目下に縁がない。それに近々死ぬよ。」
女「私はたずねる者があります。その者に会えますでしょうか?」
勇「もう会っている。」
女「幼年の時に別れました男の子で、すれ違ったくらいでは分かりません。」

 孝助はもしやと思い、この女に話しを聞いてみると、この女こそ、孝助の
実母、おりえ。
勇「だから、さきほどから会っている、と言うのだ。」

 孝助は、母に、いままでのいきさつを話すと、おりえが再婚した樋の口屋
五兵衛には、十三になる五郎三郎と言う男の子と、八つになるお国と言う女
の子がいた。このお国は意地の悪い、性の悪いやつで、江戸の屋敷へ奉公に
上げると、返事もよこさぬと言う。せんだって、ふいに現れたお国は、源次
郎と言う人を連れて、訳も言わずにかくっまってくれ、と言うので、宇都宮
のおりえの家にいる、と言う。おりえの手引きにより、お国源次郎への仇討
ちの手はずが整った孝助は、急いで水道端へ立ち帰り、新五兵衛に、母と示
し合わせた一部始終を物語りますと、新五兵衛も驚き、喜び、めでたく本懐
を遂げてまいれと言うことになり、翌朝早天に仇討ちに出立いたします。



●能書き

年回=年忌。毎年の命日。また、命日に行う死者の冥福を祈る仏事。死後一
年目(一周忌)、二年目(三回忌)、六年目(七回忌)などが重視される。
家督=かとく。跡目を継ぐべき子。
讖言=いましめとなる短い句。格言。
施餓鬼=せがき。本来は、飢餓に苦しんで災いをなす鬼衆や無縁の亡者の霊
に飲食を施す法会の事でしたが、今日では盂蘭盆会(うらぼんえ=お盆)と
混同されています。


 
●跋

 この牡丹灯籠を現代の女優・タレントさんで演じるとしたら、誰が適役か
考えてみました。まず、お露さん=絶世の美人で、幽霊になっても、氷のよ
うな冷たい美しさ、釈由美○さんなどいかがでしょうか。お米さん=ちょい
と小粋な年増美人、高島礼○さんあたり?おみねさん=金棒引きで、出しゃ
ばりで、やきもち焼き、磯野キ○さん?お国さん=ちょっと小悪魔的で、魔
性を秘める美人、柴咲コ○さん?お徳さん=良妻賢母型の古風な美人、仲間
由紀○さんかな?個人的好みが多分に出ていますが、如何でしょうか?

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