[ ビジネス・自己啓発 ]
●隔日刊 心が元気になる オンリーワン見聞録●
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●発行   肝 付 博 昭 (きもつき ひろあき)    (有)新規事業開発 代表

2008年5月17日(土)

◆被災地域の救援状況 (080516 時事通信より).gif

画像:◆被災地域の救援状況 (080516 時事通信より)

中国四川省の大地震の被害者は10万を超すと言われ始めたが、遅まきながら中国政府の要請で、日本の救助のスペッシャリスの第一陣が現地に入った。 人命の救済の可能性としては初期の期限が過ぎてはいるが、救助にうろたえる人々に、大きな支えとなるだろう。

援助隊は、消防庁、警察庁、海上保安庁、国際協力機構(JICA)、災害救助犬3匹も含まれる。 救助チームは15日午前2時半(同3時半)成都空港へ。 すぐに四川省成都から青川県に向け出発、約400キロを陸路、移動し現地に入った模様である。 日本が中国に援助チームを派遣するのは1989年の大洪水、2003年の新型肺炎(SARS)発生に続き3回目。

救助チームは、削岩機など一般の救助機器のほか、二酸化酸素やアンモニアを検知する器具、ファイバースコープ、棒カメラ、ガス爆発の危険を避ける検知器などハイテク機材を持参して被災者の救助活動に当たる。 ある隊員は「1人でも多くの人を救いたい」と話している。

すでに地震発生から5日目を迎え、「72時間を過ぎると、生存率が1割弱まで低下する」とされるなかで、被災者の救出は困難になりつつあるが、救助活動は1週間程度続けられる見通しだ。

ところで、少々気になるのが、「日本人300人は無事」と言う、外相の発言である。 マスコミが外務省の発表内容を報道するのは、当然の事だが、外相が突き出されたマイクに向って、「日本人300人は無事だ」と、コメントするのは、如何なものだろうか。 桁違いの死者と倍する負傷者、絶望に近い行方不明は何万人と、伝えられているさなかに、この発言は島国根性丸出しの感は否めないのである。 先ずは被災者への気配りの発言が先である。

日経のコラムニスト・西岡幸一氏が、12にまつわるコラムを書かれているという。 掲載本文を読んでいないので、直接の関連はないだろうが、サブプライムローンの損失額 1兆2000億ドル 最近の日経平均の底値 12000円、NYダウの底値 12000ドル。 中国四川省で大地震が勃発したのは5月12日。 この書のタイトル「2012 地球大異変」

一体、12という数字は・・。

さて、201便で取り上げた3回分を再編集し「『2012 地球大異変』を読んで」と題して『インターネット新聞』に投稿したところ、採用されたので、この記事全文を「今週のまとめ」として《 余録 》として取り上げたい。

●今日の引用資料

ローレンス E・ジョセフ:著(訳:東郷えりか)「2012 地球大異変」

■201−人類史に例をみない天啓を得る年 2012年に何が?

▼201−余録 『2012 地球大異変』を読んで(まとめ)

本書の著者は「2012年12月、この世の終わりが来る」と明言する。訳者も「あとがき」で、著者は環境、政治経済問題を「ニューヨークタイムス」などで論じているジャーナリストだが、この発想はあまりにも突飛、と評している。だが、著者は太陽の黒点活動を軸に地球を襲う大災害を考察する。著者は、現在の地球は人口、食料、環境などの諸問題でパンク寸前になっており、科学の枠組みを外して、より広い観点から地球を見つめなおすべきだ、と主張しているのではないか。

◇太陽黒点が生んだ(?)ハリケーン「カトリーナ」

5月2日夜から3日にかけて、ミャンマーで最大都市ヤンゴンなど各地を大型サイクロンが直撃、既に1週間を超えた。死者は10万人を超える模様だ。支援の遅れにより被害の拡大が懸念される中、ミャンマー軍事政権は海外支援の受け入れを制限しており、国際社会の批判が高まっている。

マスコミの入国を認めていない中、密かに潜入したNHKのカメラ映像をみる限り、被害者救援は、殆どなされていない様である。また、サイクロンに対する防止策も十分でない事がうかがえる映像を見た。

サイクロンは、インド洋北部・インド洋南部・太平洋南部で発生する熱帯性低気圧である。 蛇のトグロ、を意味する気象用語。日本を含む北西太平洋、アジアでは、台風またはタイフーン呼ばれている現象も、アメリカなどの北中米ではハリケーン、と呼ばれている現象も、熱帯低気圧の構造を持っているという意味で、地域を問わず同一の気象現象に属する。

さて、ここで取り上げるのは、昨年12月に発行されたローレンスE・ジョセフ 著(訳:東郷えりか)の『2012 地球大異変』である。副題は「科学が予言する文明の終焉」。

この中に、次のような記述がある。

――2005年9月7日から13日までの7日間を、太陽から太陽系に向けて放出された10回のX級フレアが、太陽の観測史上でも恐ろしく荒れた一週間に変えた。その年、アメリカ・メキシコ湾岸を襲ったハリケーン「カトリーナ」が、死者1,723名を出し、1928年以降で最大となる甚大な被害をもたらしたは、2005年8月の末。 陸上で時速127マイル(時速約202キロ)を記録している――。

  果たして、ハリケーンやサイクロン、台風と呼ばれる熱帯低気圧と太陽活動とは、関係があるのだろうか。それとも単なる偶然なのだろうか。

今年、活発と伝えられる黒点の活動はどうなのだろうか。早速、ネットで検索すると、今年1月8日付の京都新聞に、「黒点は1月4日に出現し、京大のほか、日本やアメリカなど世界の研究グループが確認した。これまでの黒点とは磁極の向きが逆で、新しい活動周期に入ったことを示しているという」という記事がみつかった。

太陽の新しい活動周期の始まりを告げる黒点を、京大飛騨天文台(岐阜県高山市)の太陽磁場活動望遠鏡(SMART)がとらえていたのである。今回のミャンマーを襲ったサイクロンの発生と何らかの因果関係がある、という事かもしれない。

ところで、地球に住める人口は、一体どのくらいが最適なのだろうか。現在は60億人とも66億人とも云われているが、南北の経済格差は甚だしく、既に食糧問題を引き起こしている。一方、人口は2050年には90億人、という説もある。地球上の全ての人々が平均的アメリカ人の様な豊かな食生活ができる人口は?との問いに、ある学者は10億人が限界だ、と唱えている、という話もある。

人口爆発、食糧問題、環境問題を総合して議論するとき、行く先は人類が迎える終焉は果たして、いつなのだろうか…という避けて通れない問題である。地球でCO2を減らすために、世界が歩調を合わせ始めたとも言える現在、戦争という愚かな争いは当面避けられても、国益優先のエゴは、紛争のタネとなる。地球上の人類にも「限界人口」が有る、という事だけは確かである。

本書の原典は『2012年の黙示──地球文明の終わりに関する科学的検証』と題されている。2012年12月21日に、この世の終わりがくる──2012年と言えば4年先。10年先は見通せなくとも4年先なら、見通しは、ほぼ可能である。それだけに、この書のアプローチは、読者諸氏の想定の範囲内に、トンでもない事を語りかけてくるのである。

訳者である、東郷えりか氏も、「著者のローレンス E・ジョセフ氏は《ニューヨークタイムズ》や《オーデュボーン》などに環境問題や政治経済について執筆してきたベテラン・ジャーナリストなのか、それともただの頭のおかしいアメリカ人なのか。なにしろ、彼の独特な文体もさることながら、扱われている内容があまりにも突飛で、通常、地球温暖化や気候変動に関して議論されている範囲をはるかに超えているからだ」と、 「あとがき」で書いている。

東郷氏は更に続けて、こう記している。
――「この世界にはハードサイエンスと呼ばれる自然科学を信奉する人ばかりが暮らしているわけではない。異常気象、巨大ハリケーン、火山活動、地震、津波などの自然災害が世界各地で起こるたびに、人びとは先行き不安に襲われる。こうした現象がなんらかのかたちで地球温暖化と関連すると考える気候科学やガイア説は、ある意味で、科学的な終末思想なのである。

同じ現象を見ても、たとえばマヤ族にしてみれば、これは5,200年間の『太陽』と呼ばれる一時代が終わることを意味しているにすぎないし、タルムードの知恵の解説集であるミドラッシュなども、地球の温暖化は救世主が現われる兆候の一つだとしており、要するに、はるか昔から神によって定められたシナリオなのだという。

2012年に時が終わるという予言は、もともとマヤ族のものとされるが、偶然の一致なのか、それに感化されたのか、いまではユダヤ教のラビからインドのゴールデンエイジ財団まで、世界各地の多様な分野にまたがる人びとが、その前後に大異変が起こると考えている。

たとえ彗星が衝突したり、超火山が大爆発したり、といった巨大な規模の災害に見舞われなくても、66億人もの人口を抱えた地球はパンク寸前だと誰もが感じているからだろう。本書で著者が指摘するように、『不合理な増殖は、集団生物学者が絶滅の前触れの一つとして考えるものだ。木を剪定する様に、群れを間引く事は、ただ集団死を待つよりも健全な選択肢なのだ』が、当然の事ながら世界の人びと誰もが、自分は間引かれずに生き残るほうになりたいと考えている。

そうした大惨事で、生き残るのは誰なのか。キリスト教徒なのか、あるいはイスラム教徒やユダヤ教徒なのか、環境に優しい生き方をする人なのか、これまで先進国に虐げられた人々なのか」――。 」

◇黒点が引き起こした歴史的大災害の数々

ここで、前述の「黒点の活動周期がもたらす地球の大異変は、隣国中国にも大きな影響を及ぼしていた」、という部分に触れておきたい。

ドイツのカトレンブルク・リンダウにある、有名なマックス・ブランク研究所太陽系調査部門のサミ・ソランキは、2005年に『ネイチャー』誌に「太陽は、過去11,000年間のどの時代よりも活発に活動している。1940年以降、太陽は、過去にくらべて多くの黒点を出現させているだけでなく、フレアと爆発の回数も増えており、それが大量のガス雲を宇宙に放出している」と、発表している記事を引用した。

太陽の黒点は、9年から13年の周期で現われ、たいていは11年おきに出現する。これが太陽活動極大期(黒点の数が最も多いとき)から次の極大期までに、通常かかる年数となっている。

太陽活動極小期から次の極小期も11年周期となる。太陽活動極大期のピークから極小期の谷までにかかる年数は、通常5年から6年の範囲。次の第24周期が極小期のピークに達するのは2012年である。2012年には大規模なクライマックスに達するという見通しだろうか。

歴史を遡れば、1645年から1715年の70年間、太陽黒点の活動は極端に低下し、太陽黒点が全く観察されない年も複数年あった。太陽黒点活動が低下したこの期間は、マウンダー極小期として知られている。

この時期の1315年から17年にかけて、ヨーロッパは大飢饉になり、春も夏も秋も雨が降りつづけて、畑の穀物は実らなかった。100万人以上が飢え、膨大な数の子どもが遺棄された。北半球一帯で冬は急激に寒くなり、17世紀半ばには、厳寒となった。スイスではアルプス山脈の氷河が前進し、オランダでは運河や川が氷結した。アイスランドにあったヴァイキングの植民地では人口が半減し、グリーンランドの植民地は全滅した。アフリカでは、いまは雪の降らない多くの地域で降雪が記録された。

ヨーロッパ大陸では、気候が悪化したせいで政治的な緊張が高まり、それが1618年から30年戦争となって表われた。ドイツでは、飢餓と戦争、疾病による死亡率が、人口の15%から20%に達した。イギリスは大内乱とも呼ばれる清教徒革命の2度の内戦で弱体化した。この時期に、北アメリカへの入植が始まったのも不思議はない。

ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の太陽物理学者サルタン・ハミード氏は、SORCE会議で「マウンダー極小期は、中国明朝の衰退と滅亡と密接に関連し合っている」と発表している、とある。それは中国代々の王朝の役人によって書かれた2000年分の備忘録からまとめられた綿密な記録を引用して、1628年から1643年まで、中国が15年におよぶ深刻な干ばつに見舞われた事を順序立てて示した。

昔は、そのような干ばつが3年つづいただけで、人びとは餓死した。飢饉、疾病、イナゴの大発生、やがて人肉を食う事態にまで発展すると、国内の各地で自然発生的に暴動が起こり、それが1645年に満州族による明朝打倒へとつながった。満州族はその後、清王朝を築き、1912年まで支配し続けたのである。

いま、15億人の人口を抱え、急速に世界の主要な経済大国になりつつある今日の中国が、再び15年にわたる干ばつに直面した場合は、どうなるのだろうか。おそらく、中国は大混乱となり、それに付随して起きる地政学的な悪影響が、世界の隅々まで広がるだろう。

中国という安定化の重石がなくなれば、北朝鮮やイランはもっと大胆かつ好戦的になるかもしれない。そして、中国からの安価な商品の流れが途切れれば、世界の消費市場は大きな損害を受けるだろう。世界最大の会社ウォルマートは、その製品の唯一最大の原産国を失うことになる。アメリカや日本の受けるダメージも半端ではないだろう。

シルクロードにおける楼蘭など幾つかの都が、砂漠に埋もれている風景で想起されるのは、「砂漠化」の進行である。環境問題で目標とされる2050年まで42年、15年の干ばつにより中国明朝の衰退につながった過去が、再び繰り返す事はないと、言いきれるだろうか。

その中国四川省で、5月12日不幸な事に、内陸では最大級と言われる地震が発生。その死者の数も数万人規模に及ぶ事も懸念される大惨事となった。

低炭素社会への移行が叫ばれる風潮には、、何らかの見えざる思惑が働いているのではないか?。数年先の年月を明言した「2012年の黙示──地球文明の終わりに関する科学的検証」は、350ページに及ぶ単行本で、一気に読み解ける量ではない。洋書の訳本だけに難解でもあるが、挑戦するに値する著作である。

地球は、いま本当に危機に瀕しているのか、状況はどれだけ差し迫っているのか、その原因は何なのか、それを回避するすべはないのか。長年、科学の分野でその答えを探し求めてきた著者は、その答えを探るには、いったん科学の枠組みを取っ払い、もっと広い観点から事態を見つ直す必要がある、そう考えたのでは、なかろうか。

ローレンス E・ジョセフ (Joseph,Lawrence E)
1954年コネチカット州生まれ。 ジャーナリストとして科学、自然、政治、ビジネスの分野で活躍。 現在カリフォルニア州ビヴァリーヒルズ在住 著書に『ガイア──蘇る地球生命線 高橋雄一:訳(ブルタニカ出版)など。

東郷えりか(トウゴウエリカ)