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2008/09/05

経済ニュースゼミ(第492号、2008,9,5 )

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 経済ニュースゼミ   (第492号)  2008年9月5日
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 こんにちは、seijiです。

 皆さん、お元気ですか。

 元気があれば、何でもできる。


 ところで、日米とも、国のリーダー選びでやっきになっています。

 でも、私としては、どうもイマイチ盛り上がらないのですよね。

 それは、アメリカにしても、期待できる人がいないからです。

 そもそも、アメリカには、世界を良くするためにリーダーシップ
を果たそうとする意気込みが感じられません。

 相変わらず、自国の利益にだけ目が行っているように見受けられ
ます。

 
 それに、大統領になれるのであれば、自分の主張を修正すること
ぐらい、簡単にやってしまいそうにも見えるからです。


 人気があれば、それでいいのでしょうか。


 同じようなことが、日本の総裁選でも言えそうです。


 麻生氏は、福田総理と全くキャラクターが違うので、それなりの
人気が出るのは分からないではありませんが、少なくても麻生氏の
考え方がどういうものであるかを理解することなくして支持すると
いうのは、少し待ってもらいたいと思います。


 もちろん、考え方が一緒であるというのであれば、結構なことで、
こちらが何もいうことはありません。

 
 ブログでは、与謝野氏の経済認識ついて考えました。


  「与謝野馨氏の経済認識」
    ↓↓↓
  http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/



  麻生氏の経済認識は、昨日のブログで紹介しています。


  比べてみて下さい。



 
 では、経済ニュースゼミを始めます。


 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(総裁選の政策論議)
2.アダムスミスの国富論 その16(賃金の決まり方)
3.編集後記






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経済ニュース解説(総裁選の政策論議)
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 総裁選の政策論議について、少し考えてみたいと思います。

 「自民党については、関心ないね」

 まあ、そういう人も多いかもしれませんが、支持政党にはかかわ
らず、総裁候補がどんなことを考えているかを知っていないと、我々
国民としては、主権者として十分責任を果たしているとは言えないで
しょう。


 ということで、最低限知っておくべきことをまとめてみました。



 麻生さんと与謝野さんの二人を対比して考えてみましょう。

 先ず、この二人は、経済認識が大体同じなのか、それとも大変異なっ
ているのか、どっちか分かりますか?


 「似たようなもの?」

 ブーですね。

 大変違います。

 「何が違うの?」

 日本がこんなに沢山借金を抱えてしまって、今後どうするかについて
です。

 「税金の話?」

 まあ、そういうことです。

 「私、増税反対!」

 では、どちらを支持するのですか。

 「さあ」

 与謝野さんは、消費税を10%に上げるべきだと言っています。それに対
し、麻生さんは、不景気なのだから、赤字国債を発行してでも景気を優先
すべきだと言っています。

 「じゃあ、麻生さん」


 では、国の借金が、今後も増え続けることについてはどう考えますか。

 「借金が増えたらだめじゃない。だって、夕張市の例があったじゃない
の」


 でも、麻生さんを支持すれば、借金は益々増えますよ。

 「借金が増えるのは困るけど、景気はよくしてもらわないとね」

 じゃあ、上げ潮派にしますか?


 「何、上げ潮って?」

 経済成長率を高めることを優先すれば、増税しなくても税収が増える
とする立場の人々です。


 「よさそうに思えるけど‥。経済成長率を高めるといっても、どうす
るのよ」

 イノベーションとか金融緩和で高い経済成長率の実現が可能だという
のです。


 「それが可能ならば、どうしてやらないのよ」

 それはそうですよね。

 「それにイノベーションって、技術革新のことでしょ。そんなこと、
政府がやりますなんて言えるの? エジソンみたいな人が出てこないと
だめでしょ。それに、金融緩和なんていっても、これ以上金利を下げる
の?」


 ということで、上げ潮派といっても‥となってしまいそうですね。


 いずれにしても、積極財政を支持すると、益々国の借金が増えてし
まう恐れがあります。麻生さん、それについてはどう考えるのでしょ
うね。

 しかし、だからと言って消費税を引き上げられても‥、ということ
で、与謝野さんを支持する人々は少ないと思います。

 よりによって景気が悪化しているときに上げなくても‥、という気
がしますし、だいたい、ついこの間、定額減税をやると言ったばかり
なのに、その減税の規模も決まっていないのに消費税が上がるなどと
言われると、政府はどっちの方角を向いているのか分からなくなりま
す。



 「では、誰の言っていることも支持できないということ?」

 決定的な考え方はないということのようです。


 「でも、景気はどうするのよ?」

 確かにその問題はありますが、だからといって、過去の経験からす
れば多少景気対策を打ったところでそれほどの影響がないのは明らか
です。

 それに一旦財政出動をすると、それを止めたときの反動が来ますの
で、益々放漫財政を招いてしまう可能性があるのです。

 こんなこと、もう何度も経験したではないですか。


 ただ、だからといって何も今消費税を上げなくてもという気もしま
す。


 それに仮に消費税を上げるのであれば、日本の公的部門が、抜本的
な対策に自ら手をつけることが前提になるのではないでしょうか。

 官僚だけが改革の痛みを避けるのでは、国民の理解は得られること
はできないことをこの際、与謝野さんも理解すべきです。





 皆さんからのご意見を待っています。


 どんな意見でも結構です。
 ↓↓↓

 発行者メールアドレス:cute@columnist-seiji.com 









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アダムスミスの国富論 その16(賃金の決まり方)
==================================
 
 アダムスミスの「国富論」の第16回目です。

 今回は、賃金がどのようにして決まるのか考えます。


 アダムスミスは言いました。

 労働によって生産されたモノは、通常、労働者と地主と資本家の三者
で分けれれると


 で、問題を単純化するために、資本家が地主をかねていたとしましょ
う。

 この資本家は、農地と農機具と穀物の種子を所有し、地域に住む労働
者たちにそれらを与え耕作させるとします。

 果たして、生産された穀物は、その労働者たちと資本家の間で、どの
ように分配されることになるでしょう。


 常識的に考えたら、両者の契約内容によって決まるでしょうね。

 例えば、出来高は折半することにするとか、七三で分けるとか。


 でも、場合によっては資本家が圧倒的に強い立場に立っていて、事前
にはどのような分け前になるかを決めず、労働者側には生活していくの
にぎりぎりの分け前しか与えない場合も考えられるでしょう。

 また、逆に、労働者側にとって極めて有利な契約内容になる可能性も
あります。

 では、どういう場合に労働者側に有利な内容になり、また、どういう
場合に労働者側に不利な内容になるのでしょうか。


 これ、基本的には、労働に対する需要と供給の関係で決まります。

 資本家側が雇いたいと思う労働者の数に対して、実際の労働者数が多
いか少ないかによって労働者側の分け前(賃金)が大きくなるか小さく
なるかが決まります。(但し、アダムスミスは、そのような言い方はし
ていません。そのことについては後で出てきます。)


 ただ、それだけではありません。

 労働者が団結して、高い賃金を要求すると、資本家はそうした要求を
飲まざるを得なくなる場合も考えられます。

 反対に、資本家がこっそりと集まり、高い賃金は断固はねつけようと
協定を結べば、高い賃金の実現は困難になるでしょう。


 このことについて、アダムスミスは、「法律は、職人たちの団結を禁
止しているのに、親方たちの団結は認めている」としています。

 親方たちは、いつでもどこでも、暗黙のうちに団結をして、賃金が上
がるのを阻止しているというのです。

 アダムスミスは、ただ、そうではあっても賃金をどれだけでも引き下
げることはできない、と主張します。


 労働者の賃金は、少なくても彼自身の生活を成り立たせるものでなけ
ればならないのだと。それに、労働者には家族がいることが多いでしょ
うから、そうなると家族を養うだけのものがなければならないと。

 そうでないと、彼は生きていくことができず、従って、親方のために
働くこともできなくなってしまうからです。


 ということで、賃金には自ずから最低の水準が存在すると考えられる
のです。


 ただ、既に述べたように親方(資本家)の労働に対する需要が増大す
れば、賃金は上がらざるを得ません。


 では、どのような状態になれば、労働に対する需要が伸びるかといえ
ば、賃金の支払いに当てられる原資が増大する場合であり、具体的には
所得が増えたり、貯蓄が蓄積するような場合だというのです。

 もう少し分かりやすくいえば、経済が著しく成長するような局面にお
いては、労働者の賃金は上がるのだというのです。



 ここで注意が必要なのは、いくら富の蓄積が進んでいても、経済が停
滞しているような国では賃金は低くなるということです。

 で、その例としてアダムスミスは中国を挙げます。



 当時の中国の国民の生活振りが紹介されています。

 ちょっと恐ろしい話も出てきますから、注意して下さいね。



 China has been long one of the richest, that is,

one of the most fertile, best cultivated, most industrious,

and most populous countries in the world.

「中国は、長い間、最もお金持ちの国の一つである。つまり、世界で最も
豊穣で最もよく耕作され、最も勤勉で、そして最も人口が多い国の一つで
ある」


 It seems, however, to have been long stationary.

 Marco Polo, who visited it more than five hundred

years ago, describes its cultivation, industry, and 

populousness, almost in the same terms in which they are 

described by travellers in the present times.

「しかし、長い間成長が止まっているように見受けられる。
 500年以上も前に中国を訪れたマルコポールは、中国の農業と産業、そ
れに人口が多いことについて述べているが、それは、現代の旅行者たちが
述べているところと殆ど同じようなものである」


 It had perhaps, even long before his time, acquired that full 

complement of riches which the nature of its laws and 

institutions permits it to acquire.

  The accounts of all travellers, inconsistent in many

other respects, agree in the low wages of labour, and

in the difficulty which a labourer find in bringing up

a family in China.

「中国は恐らく、マルコポーロのはるか前の時代において、その法律や制
度が許すところの富を獲得していたのであろう。

 他の多くの点では違ったことをいう全ての旅行者たちの説明も、労働の
賃金の安さと、中国において一家を養うことの困難さについては、一致し
ている」


 If by digging the ground a whole day he can get what will 

purchase a small quantity of rice in the evening, he is 

contended.

「もし、彼が一日土地を掘り、それによって夕方に僅かばかりの米を買う
ことができれば、彼はよしとする」


 The condition of artificers is, if possible, still worse.

 Instead of waiting indolently in their work-houses, for 

the calls of their customers, as in Europe, they are

continually running about the streets with the tools of

their respective trades, offering their service, and 

as it were begging employment.

「職人の生活状態は、仮にそれで生活ができるにしてもさらに酷い。
 ヨーロッパと同じように作業場でただお客の注文を待つ代りに、職人たち
は、いつも道具を持って通りを走りまわり、仕事をしている。それは雇用を
乞うているかのようである」



 The poverty of the lower ranks of people in China far

surpasses that of the most beggarly nations in Europe.

 In the neihbourhood of Canton many hundred, it is commonly

said, many thousand families have no habitation on the 

land, but live constantly in little fishing boats upon the 

rivers and canals.

「中国の最低階層の貧しさは、ヨーロッパで一番貧しい国の貧しさよりも
酷い。広東の周辺では、何千という人々が陸上には住む家を持たず、河や
運河に浮かぶ小さな魚とり用の小舟で暮らしている」


 The subsistence which they find there is so scanty that 

they are eager to fish up the nastiest garabage thrown  

overboard from any European ship.

 Any carrion, the carcase of a dead dog or cat, for example,

though half putrid and stinking, is as welcome to them as

the most wholesome food to the people of other countries.

 彼らがそこで見つける食料は大変乏しいため、彼らはヨーロッパの船か
ら捨てられる汚いゴミを拾い上げるのに熱心なほどだ。

 例えば、死んだ犬や猫などの腐った肉は、半分腐敗し臭うのだけれども、
他の国々の人々にとってのちゃんとした食料のように、歓迎すべきものな
のである」


 Marriage is encouraged in China, not by the profitableness of 

children, but by the liberty of destroying them. 

 In all great towns several are every night exposed in the 

street, or drowned like puppies in the water.

 The performance of this horrid office is even said to be

the avowed business by which some people earn their subsistance.

「結婚は、中国では、子供が利益を生むからという理由で奨励されるので
はなく、子供を始末することが自由なために奨励される。
 大きな町であれば、毎晩何人かが通りに置き去りにされたり水の中で
子犬のように溺れている。
 こうしたことを実行するのは、生活費を稼ぐ公然の職業になっていると
さえ言われている」

 
 



 怖いですね、怖いですね。





 次回に続く





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編集後記
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 アメリカの大統領選の党大会の模様が日本でも放送されていますが、
アメリカ人のうちどのくらいの人々が、日本で総裁選が行われようとして
いることを知っているというのでしょうか。

 0.1%でしょうか、それとも0.001%でしょうか。

 日本人、特に知識人は、アメリカの大統領選についてよく知っています。

 共和党の女性候補が、ハッキ・マムと自分を呼んでいることも。もちろ
ん、彼女のスキャンダルも。

 アメリカ人で、麻生氏のことを知っている人って、いるのでしょうか。



 報道関係者や知識人も含めてですよ。

 いないでしょうね。


 日本人として少しさびしい気がします。



 それにしても、党大会を見ていると、両党とも、コンサート会場に集まっ
たファンのような乗りで、ちょっと‥、いう気がしてしまいます。
 
 


 では、次回まで









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 経済ニュースゼミは、『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 
を利用して コラムニストseijiが発行しています。
 発行者のサイト:「経済ニュース解説 by コラムニスト
seiji」です。 http://www.columnist-seiji.com
 発行者ブログ: http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/
 発行者への質問、御意見: cute@columnist-seiji.com へ。
 配信中止: http://www.mag2.com/m/0000143981.htmから。

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