人と自然の研究所「ビオトープって何だ!」━ 森を再生するということ.2 ━
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人と自然の研究所メールマガジン
■□■ ビオトープって何だ! ■□■
NO.19
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■□■━━ 森を再生するということ.2 ━━■□■
前号の「森を再生するということ.1」では、ビオトープの重要性に気付き
始めた人たちによって、その再生活動が徐々にではあるけれど広まり始めて
いるということをお伝えしました。
(バックナンバーはこちら→ http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000145229 )
その中の一例として挙げたアファンの森財団(http://www.afan.or.jp/)は、
約20年前から森の再生活動を行なっています。そしてそれは、森に手を入れて
'保全'するという方法でした。
'保全'に似た言葉で'保護'という言葉がありますが、これはこの場合大きく
意味が違ってきます。'保全'は自然環境を良い状態に保つという意味ですが、
'保護'は人からの影響などを与えないように守ることです。では、再生活動を
行う際にはどちらの方法を選べばいいのでしょうか?
それを決めるには、その場所がどういう場所なのかを、歴史的背景や文化、
そこに生息・生育する生物、気候などの環境条件などから判断していくことが
まず重要です。
原生林のような一度も人の手が入っていない森は、絶対的な保護が必要になり
ます。一方、前回書いたようにアファンの森は以前は農地や薪炭林として使われ
ていた土地で、多くの生物が生息・生育していた森でした。このようなところ
を「里山」と呼んでいますが、この里山のように一度人の手が入ったところと
いうのは、基本的に原生的な自然環境(これまで人間の行為の影響を受けてい
ない地域)に戻るには数千年かかってしまいます。
アファンの森では'保護'をするのではなく、再び人の手を入れて'保全'するこ
とによって、人と生物が共生しながら良い森を維持していく、という守り方を
選んだのです。
一見、人が間伐などして手を入れるよりも、森は人を立ち入らせないで'保護'
していれば良い森に戻っていく、というように思われるかもしれません。ですが、
里山のように人の手が入った森、里山だからこそ生息・生育できる生物も数多く
存在しています。
田んぼの環境を利用して生きているメダカやカエル、雑木林の環境を利用してい
るカブトムシなどの樹林性昆虫たち、他にも沢山の生物が、里山という人が手を
入れた環境に依存しています。里山が活用されていた時代は、人の生活とともに
多くの生き物が一緒に暮らしていたんですね。
近年、その里山が放置されてきていることによって、林床の明るいところを好む
エビネやシュンランなど数多くの生物が絶滅に追いやられています。生物多様性
の保全を図るための基本方針などを示した「新・生物多様性国家戦略」でも、
里山のような二次的自然環境の重要性は強く訴えられるようになりました。
ですから、里山のような二次的自然環境だったところは、放置しておくよりも
再び手を入れてやる事で、多様性の豊かな環境となるのです。もしアファンの森
が再生活動を始めたときに、森を'保護'するということになっていたら、それは
'保護'ではなく'放置'となり、この場所では結果的に森を荒廃させることになっ
てしまったでしょう。
日本の森林のうち保護が必要とされている森(=原生林)は約2パーセントに
すぎません。ということは、守るべき森のほとんどはアファンの森のように'保全'
することが必要なのです。
今後、自然再生活動が増えていくにあたって、こういったことをちゃんと判断
して伝えていけるようなビオトープ管理士が、これからは活躍していかないと
いけないですね。
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財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団
〒389-1316長野県上水内郡信濃町大井43-2
TEL 026-254-8081 FAX 026-254-8082
URL http://www.afan.or.jp/
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─────────────●information1●─────────────
★人と自然の研究所は、自然やビオトープについての正しい知識を身につける
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神戸俊平が伝える
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アフリカへ渡り36年。獣医師として野生動物やマサイの家畜の診療、
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追って詳細をご連絡します。
アフリカと神戸俊平友の会
TEL 03-5485-5723 FAX03-5485-6654
http://www.kambevet.org E-mail: bio@bio-inste.com
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★ 「ビオトープ管理士」について ★
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● (財)日本生態系協会より認定される資格で、
「地域の自然生態系を守り、取り戻すビオトープ事業・自然再生事業を
効果的に推進するために必要な知識、技術、評価・応用能力をもつ者に
与えられる資格」とされています。
試 験 日:毎年9月 第4日曜日
2006年は9月24日です
申込期間:2006年は6月1日(木)〜8月12日(土)
ビオトープ管理士の概要はこちらで紹介しています。
http://www.bio-inste.com/biotope.htm
● ビオトープ管理士は、現在、環境省、長野県、三重県等の地方自治体で
業務入札資格にもなっています。
京都議定書も発効された今、さらなる活躍が期待されます。
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今年度(2006年度)から試験の出題形式等が変わります
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・2級は記述問題がなくなり、代わりに400字小論文が加わります。
・「生態系保護論」がなくなり「生態学」と「ビオトープ論」に引き継がれます。
・択一問題は、共通科目が3科目各10問の全30問、専門科目が20問になります。
詳細は(財)日本生態系協会 http://www.ecosys.or.jp/eco-japan/
へご確認ください。
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■ 発行:人と自然の研究所 月刊・第3金曜日発行
http://www.bio-inste.com/
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■ バックナンバー
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ぜひ、お友達にも紹介して下さい!
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『まぐまぐ』( http://www.mag2.com/ )を利用して発行しています。
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