発行: (特活)「環境・持続社会」研究センター(JACSES)


<Carbon Tax Expressのご案内>

 昨今、地球温暖化防止のための政策として、環境税・炭素税が注目されていま
す。このメールマガジンは環境税・炭素税に関わる最新動向を、月2回皆様にお
届けするためのものです。日々刻々と変化する環境税・炭素税の周辺状況を追う
ための情報源としてお使いください。

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目次:

<ヘッドライン>
1.【行政】環境省 新人事を発表
2.【行政】環境次官就任3年目の炭谷氏 環境税導入に意欲
3.【行政】京都議定書の目標達成と環境税を検討する「推進本部」設置
4.【NGO・市民】ドイツのNGO 議会選挙に先立ち各政党に意見書提出
5.【海外】イギリスの産業界 二酸化炭素排出を予定の2倍のペースで削減
6.【NGO・市民】JACSESワークショップ
        「市民・NGOと炭素税−環境省スタッフを交えて−」開催
7.【行政】中央環境審議会 環境税導入時の各業種の負担を公表
8.【行政】環境省 環境税のアンケート調査の結果を公表
9.【海外】ドイツ自動車連盟マイヤー会長 環境税の廃止を要求


<寄稿>
 環境省総合環境政策局環境経済課 課長補佐 中尾豊氏 (前編)


<お知らせ>
 ☆JACSES書籍・ブックレット・資料集等の紹介
 ☆会員募集・寄付のお願い
 ☆インターン・ボランティア募集
 ☆環境税に関する情報などの募集に関するお願い

<編集後記>

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<ヘッドライン>

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1.【行政】環境省 新人事を発表

 環境省は7月20日付けの人事を発表、環境省事務次官に炭谷茂氏(留任)、地
球環境審議官に小島敏郎氏(新任)、総合環境政策局長に田村義雄氏(留任)、
環境経済課長に鎌形浩史氏(留任)、地球環境局長に小林光氏(新任)、地球温
暖化対策課長に梶原成元氏(新任)などの人事がとられた。詳細については以下
の名簿を参照。

環境省幹部等職員名簿(PDFファイル):
http://www.env.go.jp/guide/gyomu/meibo.pdf


2.【行政】環境次官就任3年目の炭谷氏 環境税導入に意欲

 15日に発表された環境省新人事で、事務次官留任が決定した環境省の炭谷茂事
務次官は、同日の記者会見で環境税の導入について「今年は実現させる最後のチ
ャンスというつもりで、省内全体で取り組みたい」(共同通信)と述べ、来年度
税制改正に環境税を盛り込むことに意欲を示した。
 事務次官として3年目を迎える自らの人事に関しては、「異例なことだと意識
を持っているが、環境税を中心とした地球温暖化対策のほか、循環型社会、水俣
病、アスベスト(石綿)の問題について、本腰を入れて取り組みたい」と語った。
(共同通信)

産経新聞社ウェブサイト:
http://www.sankei.co.jp/news/050715/sei063.htm


3.【行政】京都議定書の目標達成と環境税を検討する「推進本部」設置

 環境税に関する総合的な検討を行うために環境省が設置する「京都議定書目標
達成計画実施・環境税検討推進本部」の第一回会合が、7月21日に開催された。
炭谷事務次官は同日の記者会見にて、京都議定書の目標達成のために環境税の導
入が極めて重要であることに言及した上で、「ここで環境省の気合いや熱意を京
都議定書の目標達成、環境税に集中させたいというところに(本部設置の)狙い
がある」と語った。

環境省報道発表資料:
http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6201


4.【NGO・市民】ドイツのNGO 議会選挙に先立ち各政党に意見書提出

 7月21日、ドイツで活動するBUND、DNR、グリーンピース、NABU、WWFの各NGOは
共同で、9月に選挙戦を控えた各政党に対し、環境・自然保護政策に関する意見
書を提出した。同書では税財政改革が重点の一つに挙げられており、具体的な政
策提言として二酸化炭素排出を基準とした自動車税の増税や、航空機燃料に関す
る課税強化などがうたわれている。

ドイツNGO NABUのウェブサイト:
http://www.nabu.de/m07/m07_08/03965.html


5.【海外】イギリスの産業界 二酸化炭素排出を予定の2倍のペースで削減

 イギリス政府の発表によると、2004年における同国内の産業界の二酸化炭素排
出削減量は、当初目標の2倍に当たる1440万トンに及んだ。イギリスには、企業
が政府と10年間の気候変動協定(Climate Change Agreement)を結び、排出量削
減目標を達成した場合には80%の環境税(気候変動税:Climate Change Levy)の
減税を行う制度が存在する。イギリス政府は、この協定に参加している鉄鋼・ア
ルミ・セメント・化学品の各メーカーが最も削減幅が大きく、エネルギー効率も
大幅に向上したとしている。

BBC ウェブサイト:
http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/4702745.stm


6.【NGO・市民】JACSESワークショップ
        「市民・NGOと炭素税−環境省スタッフを交えて−」開催

 7月21日、市民の間での炭素税に関する問題共有・意見交換を趣旨とするワー
クショップがJACSESにより開催された。当日は、JACSESおよび環境省の上河原企
画官から炭素税に関する最新動向が発表された後、参加者・環境省の担当者・
JACSES/炭素税研究会のメンバーが8名前後のグループに分かれ、炭素税の賛否・
導入に際して考えられる問題点等を議論した。討論終了後、各グループの代表者
により議論内容が発表され、環境省の担当者に税収使途の透明性を確保すること
などの要望が伝えられた。

JACSESウェブサイト:
http://www.jacses.org/paco/event/Workshop05_0721.htm


7.【行政】中央環境審議会 環境税導入時の各業種の負担を公表

 22日に開かれた中央環境審議会総合政策・地球環境合同部会の環境税の経済分
析等に関する専門委員会(第5回)で、環境税導入時における各業種の税負担の
試算結果が公表された。ガソリン1リットル当たりに1.5円を課税した場合、今回
調査対象となった全12業種の中で、最も影響が大きいのは紙・パルプ業界で、繊
維・衣料業界がそれに続く結果となった。なお、影響が大きいとみられる鉄鋼業
界と石油業界については、データが揃わなかったため個別企業の分析に留まった。

中央環境審議会総合政策・地球環境合同部会
第5回環境税の経済分析等に関する専門委員会ページ:
http://www.env.go.jp/council/16pol-ear/y163-05.html

各業種の税額と売上高等経営指標との比較(PDFファイル):
http://www.env.go.jp/council/16pol-ear/y163-05/mat04.pdf


8.【行政】環境省 環境税のアンケート調査の結果を公表

22日、環境省は「環境税課税に伴う人々の行動変化に関するアンケート」と題
したアンケートの結果を公表。これらの結果から、消費者部門において、エネル
ギー価格の上昇が2%程度の低率の環境税であっても、アナウンスメント効果な
どによって省エネ行動が促進されることが示唆された。

中央環境審議会総合政策・地球環境合同部会
第5回環境税の経済分析等に関する専門委員会ページ:
http://www.env.go.jp/council/16pol-ear/y163-05.html

環境税課税に伴う人々の行動変化に関するアンケート調査の結果
(PDFファイル):
http://www.env.go.jp/council/16pol-ear/y163-05/mat01.pdf


9.【海外】ドイツ自動車連盟マイヤー会長 環境税の廃止を要求

 ドイツ自動車連盟(ADAC)のマイヤー会長は選挙戦を控えた最大野党CDU/CSU
に対し、政権獲得の際には環境税の廃止を行うよう指摘した。同氏は、環境税に
よってガソリンへの出費は増加したものの、自動車の使用自体は減っていないと
現与党のSPDと緑の党を批判した。

Yahoo! Deutschland Nachrichten (ddp):
http://de.news.yahoo.com/050725/336/4mi6s.html


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<寄稿>

 今回から2回にわたり、環境省の総合環境政策局環境経済課課長補佐を勤めら
れている中尾豊氏に寄稿をしていただきます。前編にあたる今回は、現在の環境
省等の検討状況についてお話いただきます。

後編は次号メールマガジンに掲載いたします。どうぞお楽しみに!!

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 環境税は、地球環境への負荷の原因となる化石燃料を割高にして、省エネ事業
への投資や省エネ機器への買替えを広く促し、エネルギー節約を進める効果があ
ります。また、「日本は温暖化対策に真剣に取り組む」との姿勢を広く国民に、
そして世界にアピールする、大きなアナウンスメント効果も有しています。
 環境省は、10年以上にわたり環境税のあり方を検討し、昨年、その創設を初め
て正式に要望しました。昨年11月に公表した環境税の具体案を受け、政府のほか、
自由民主党や公明党を中心に活発な議論が行われた結果、今年度の導入は見送ら
れたものの、今年4月に閣議決定された京都議定書目標達成計画では、「真摯に
総合的な検討を進めるべき課題」として政府の温暖化対策に環境税が初めて位置
付けられています。
 本年4月以降、環境省では、二つの検討を行っています。一つは、環境税の効
果と経済への影響の分析です。昨年の環境税の議論の過程では、ガソリン価格が
高騰しているが、ガソリンの需要は減っていない、特に低率の環境税では効果が
ないのではないか、経済への影響があるのではないか等の指摘がありました。こ
れらの点については技術的専門的な分析が必要であることから、本年5月から「
環境税の経済分析等に関する専門委員会」において、月に2回程度のペースで検
討を行っています。夏には、これまでの議論をできるだけ分かりやすい形で整理
したいと考えています。
 二つ目は、国民各界の方々との「草の根対話」です。環境税は国民に負担を求
めるものであり、国民、事業者の方々の理解と協力を得ることが重要です。この
ため、中央環境審議会施策総合企画小委員会において、7月12日の京都を皮切り
に8月5日の札幌まで、計6回に渡ってヒアリングを行っています。これらの場
で頂いた御意見については、今後の検討に活かしていきたいと考えています。
 また、議定書の6%目標を確実に達成するとの観点から、自由民主党の地球環
境問題特別委員会において、計画に盛り込まれた対策の根拠となる施策が十分か
否かの検証作業が行われています。
 例年、税制については、8月末に各省から税務当局に要望を提出し、政府・税
制調査会と自由民主党・公明党の審議を経て、12月中旬に翌年度の税制改正大綱
がまとめられます。
 環境省では、以上の検討を踏まえ、また、税制改正のスケジュールを睨みなが
ら、今後の対応を検討していきたいと考えています。


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<お知らせ>

☆JACSES書籍・ブックレット・資料集等の紹介

●『環境税−税財政改革と持続可能な福祉社会−』
 環境税/炭素税に関し、国内外の現状、環境保全効果、経済/雇用や生活/福
祉への影響、税制・財政の中での位置づけ、具体的な制度のデザイン、政策プロ
セスと市民参加などについて包括的に論じた書籍。環境税/炭素税に関する総合
的な理解のための一冊。

●『地球温暖化防止のための環境税資料集 〜適正な制度構築に向けて〜政党部
会・省庁・NGO提案と分析、報道資料』
 日本の地球温暖化防止のための環境税/炭素税の政党部会・環境省・炭素税研
究会の制度提案の内容と、その評価、報道資料をまとめた資料集。環境税/炭素
税の議論の最新状況を把握するためにオススメ。

本の詳細やご注文の方法など詳しい内容は以下のページでご確認下さい。
http://www.jacses.org/pub/index.html



☆賛助会員/サポーター募集・寄付のお願い

 JACSESでは、持続可能な社会の実現に向けて、国内外のNPO・政府機関などと
協力しつつ、調査研究・政策提言・情報提供活動などを行っています。現在の具
体的なプログラム/プロジェクトには、「税財政改革」、「ODA改革」、「貿易
システム改革」、「国際会議フォローアップ」、「持続可能な社会像の提示」な
どがあります。これらの活動は、賛助会員/サポーターなど、多くの方々のご支
援によって支えられております。当センターの理念/活動の意義/成果などをご
理解頂き、資金面でのご支援をいただけますと、誠に幸いです。なお、当センタ
ーの活動/成果、会員制度/各種特典など、詳しい内容に関しましては、以下の
ページをご覧下さい。
http://www.jacses.org/about_jacses/members.html



☆インターン・ボランティア募集

 JACSESでは「こんなことを実現してみたい」「こんなスキルを身に付けたい」
という積極的なインターン・ボランティアを募集しています。詳しい募集内容は
こちらのページをご覧ください。
http://www.jacses.org/about_jacses/internship.htm
http://www.jacses.org/about_jacses/volunteer.htm

ぜひ、皆様の応募をお待ちしています!



☆環境税に関する情報などの募集に関するお願い

 Carbon Tax Expressの発行にともない、環境税関連の情報を募集しておりま
す。情報を寄せて頂ける方は<adachi@jacses.org>までお願い致します。また、
より良いメールマガジンを作るために、ご意見、ご感想も募集しておりますので、
是非同アドレスまでご連絡下さい。(なお、ご提供頂きましたメールマガジンへ
の掲載可否、記事にする際の編集に関しては、当方が責任を持って決定させて頂
きますので、ご了承下さい。)

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<編集後記>

 Carbon Tax Expressも第3回目の発行となり、手探りながらも無事発行に至る
事ができ、嬉しく感じます。また、たくさんの方々に購読いただいている事を思
うとより良いものを作るよう身が引き締まる思いが致します。
 さて、今回記事制作中に知った事ですが、小売業でおなじみの「西友」は
2002年から社内環境税を導入しているようです。詳しく内容を追ったわけではあ
りませんが、「会社」の中で「税」ってユニークですね。きっとまだ知らない取
り組みを行っている企業がたくさん存在するのではないかと思いました。
 そういった企業も、政策担当者も、市民団体なども、環境や温暖化などに対し
てのゴールはお互いそんなに遠くはないのではないかと、私は「なんとなく」で
すが感じています。お互い議論を深め合う事が出来ればきっと良い社会が創れる
のではと思います。
                      (JACSESインターン 佐々木)

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◆発行◆

 特定非営利活動法人 「環境・持続社会」研究センター (JACSES)
 〒106−0047 東京都港区南麻布5-2-32 興和広尾ビル2階
 TEL:03-3447-9515 FAX:03-3447-9383
 E-mail:jacses@jacses.org URL:http://www.jacses.org

 発行責任者 足立 治郎
 編集 坂本 耕・篠原 真希・佐々木 琢哉
 協力 田辺 有輝 

 このメールマガジンは一部「環境再生保全機構地球環境基金」の助成を受けて
発行されています。

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は、当方では責任を負いかねますのでご理解頂きますようお願い申し上げます。
また、不適切なリンクのある場合は、次回号より訂正致しますのでご指摘いただ
けますと幸いです。


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