2006/12/01
2006年 11月号 (ナンバー 0024号)


発行: (特活)「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
http://www.jacses.org

<Carbon Tax Expressのご案内>

 昨今、地球温暖化防止のための政策として、環境税・炭素税が注目されていま
す。このメールマガジンは環境税・炭素税に関する最新の動向を皆様にお届けす
るためのものです。日々刻々と変化する環境税・炭素税の周辺状況を追うための
情報源としてお使いください。

<発行遅延のお詫び> 
 
 当メールマガジンは現在月に一回の発行を基本としておりますが、今回11月号
の発行が遅れましたことをお詫び申し上げます。

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目次:

<ニュース>

1.【NGO・市民】炭素税研究会、制度設計を含む炭素税の提言書を発表
2.【NGO・市民】炭素税研究会、税制改正に関する自民党への要望を発表
3.【行政・政治】環境省・自民党環境部会、環境税を含む「地球温暖化対策の
  ための税制のグリーン化の推進」案を発表
4.【NGO・市民】炭素税研究会、環境省・自民党環境部会による「地球温暖化対
  策のための税政のグリーン化の推進」案についての見解を発表
5.【行政】首相、道路特定財源の一般財源化を改めて指示
6.【行政】環境省、京都議定書目標達成計画関係予算概算要求を発表
7.【海外】ボルダー市、米国内初の温暖化防止のためのエネルギー税を住民投
  票で可決
8.【海外】フランス、1.国内の環境関連税制(石炭税導入・航空と産業の汚染
  に関わる課税)を強化、2.ポスト京都の拒否国からの輸入品にEUレベルで
  炭素税導入を提案
9.【国際】OECD、中国の環境政策レビューで経済的手法の強化など提言
10.【海外】気候変動と経済に関する報告書スターンレビューが公表
11.【国際】世界気象機関、2005年度温室効果ガスに関する報告書を発表
12.【国際】ケニアのナイロビで気候変動枠組条約第12回締約国会議・京都議定
  書第2回締約国会合が開催
13.【企業】日本経団連、地球温暖化防止の国際枠組構築に向けて提言
14.【NGO・市民】気候ネットワーク、温暖化シンポジウムを12月に開催
15.【NGO・市民】「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク、 自然エネルギ
  ー20/20キャンペーンを立上げ


<特集>
★炭素税研究会案と環境省・自民党環境部会案★


<お知らせ>
☆環境税財政改革に関するハンドブックを発行しました☆

☆新刊のお知らせ☆

☆サポーター会員拡大キャンペーンについて☆

☆ご協力をお願いします☆


<編集後記>

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1.【NGO・市民】炭素税研究会、制度設計を含む炭素税の提言書を発表

 炭素税研究会は11月8日、温暖化防止のための炭素税導入及び環境税財政改革
実現のため、制度設計を含む提言書を発表した。提言書では「価格インセンティ
ブ効果を鑑み環境省案よりも高い炭素1t当たり6,000円から15,000円での炭素税
導入」「約2〜5兆円の税収は、基本的に減税的な使途に充当し、一部を温暖化対
策・逆進性対策・地域性への配慮に活用」「減税的な使途の第1の選択肢として
雇用活性化等のため年金財源(年金保険料など)へ充当」「異なる政府部局・
NGOs・企業などから構成されるグリーン税制委員会を設置」等が提案された。詳
細については下記特集コーナーを参照されたい。

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2.【NGO・市民】炭素税研究会、税制改正に関する自民党への要望を発表

 炭素税研究会は11月8日、「平成19年度の税制改正に対する自民党への要望」
を発表した。この要望書の要点は、「税財政に関する政府方針に環境の視点を明
確に位置づけること」、「温暖化防止のため二酸化炭素排出量に応じた炭素税を
導入すること」、「道路特定財源を一般財源化すること」であり、翌9日にはこ
れを自民党政務調査会税制調査会に提出するとともに、自民党環境部会・環境関
係団体委員会合同会議にて意見を述べた。


当センターHP、炭素税研究会プレスリリース「平成19年度の税制改正に対する自
民党への要望」のページ:
http://www.jacses.org/paco/carbon/carbontax_press_release061108gimin.pdf

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3.【行政・政治】環境省・自民党環境部会、環境税を含む「地球温暖化対策の
ための税制のグリーン化の推進」案を発表

 環境省と自民党環境部会は11月22日、地球温暖化対策を加速し税制のグリーン
化を総合的に進めるための「地球温暖化対策のための税制のグリーン化の推進」
の具体案を発表した。この中で、1.京都議定書の目標達成約束期間開始となる
2008年を目前に控え、早急に対策を加速するための「環境税」、2.行政改革推
進法に基づき「道路特定財源の税率維持」、3.バイオ燃料関連税制などの創設
を含む「個別税制のグリーン化」を求めている。
 また、同案の取り扱いについて若林環境大臣は11月21日の記者会見にて、環境
省として環境税、道路特定財源、個別税制のグリーン化の3つの視点を一本化し
て、自民党税調に環境部会要望とすることをお願いしており、これを環境部会要
望として決定したとの報告を受けた事、翌日に環境部会長が党税調に提出して説
明をするため、環境省がそれをバックアップしていく状況である事などを説明し
た。

 尚、「地球温暖化対策のための税制のグリーン化の推進」案の詳細については
下記特集コーナーを参照されたい。


環境省HP、若林大臣記者会見録(11月21日付)のページ:
http://www.env.go.jp/annai/kaiken/h18/1121.html

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4.【NGO・市民】炭素税研究会、環境省・自民党環境部会による「地球温暖化対
策のための税政のグリーン化の推進」案についての見解を発表

 炭素税研究会は11月23日、環境省と自民党環境部会がまとめた「地球温暖化対
策のための税制のグリーン化の推進」の具体案についての見解を発表した。同研
究会はこの案について、「炭素税/環境税の早急導入を求めている点」、「エネ
ルギー課税の税率維持をうたっている点」では評価できる面も一部あるとしてい
る。しかし炭素税/環境税については「ガソリン・軽油・ジェット燃料の課税が
適用外」、「税率が極めて低い」、「減免措置の理由・条件説明がなく無制限な
拡大余地がある」、「増税型で使途の精査の仕組みが組み込まれていない」など
課題が多いとしていると指摘するとともに、炭素税研究会の制度提案を含めて早
急に検討し、効果的で公正な炭素税/環境税を早期に導入することを求めている。


当センターHP、炭素税研究会プレスリリース「環境省・自民党環境部会の地球温
暖化対策のための税制のグリーン化案の発表を受けて」のページ:
http://www.jacses.org/paco/carbontax_press_release061123.pdf

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5.【行政】首相、道路特定財源の一般財源化を改めて指示

 塩崎官房長官は11月28日の記者発表で、安倍首相が予算関連の発言のなかで「
道路特定財源については、現行の税率を維持し、一般財源化を前提に見直しを行
い、納税者の理解を得ながら、しっかりとした具体案を取りまとめます。」と発
言した事を紹介した。


首相官邸HP、官房長官記者発表(11月28日付)のページ:
http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/rireki/2006/11/28_a.html

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6.【行政】環境省、京都議定書目標達成計画関係予算概算要求を発表

 環境省は11月22日、平成19年度の京都議定書目標達成計画関係予算の概算要求
を発表した。関係予算の概算要求額は、「京都議定書6%削減約束に直接の効果
があるもの」が5841億円、「温室効果ガスの削減に中長期的に効果があるもの」
が1617億円、「その他結果として温室効果ガスの削減に資するもの」が4283億円、
「基盤的施策など」が507億円であり、いずれも昨年度予算額を上回っている。


環境省HP、報道発表資料(11月22日付)京都議定書目標達成計画関係予算概算要
求の発表を伝えるページ:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7739

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7.【海外】ボルダー市、米国内初の温暖化防止のためのエネルギー税を住民投
票で可決

 アメリカのコロラド州ボルダー市では11月8日、気候行動計画税(Climate
Action Plan Tax)を住民投票で可決した。これは米国の地方政府が住民に対し
て課す、米国内初の温暖化防止のためのエネルギー税であり、満了する2012年ま
での間に、年間100万ドルの税収をもたらす。この税収を資金として気候行動計
画を実施することにより、光熱費の節約効果は長期的にみて6300万ドルと予測さ
れている。また、平均的な家庭負担は月1.33ドル、平均的な企業負担は月3.80ド
ルとされている。


ボルダー市HP、温暖化防止のためのエネルギー税の住民投票による可決を伝える
ページ:
http://www.ci.boulder.co.us/index.php?option=com_content&task=view&id=
6136&Itemid=169


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8.【海外】フランス、1.国内の環境関連税制(石炭税導入・航空と産業の汚染
に関わる課税)を強化、2.ポスト京都の拒否国からの輸入品にEUレベルで炭素
税導入を提案

 フランスのドミニク・ドピルパン首相は11月13日、環境関連税制の強化策を発
表した。EXPATICAおよび日経ネットが伝えるところによると、フランス政府は
2007年1月1日より石炭税の導入と、産業と航空の汚染への課税を10%引き上げる
との事である。この石炭税は電力換算1メガワット時当たり1.19ユーロで、強化
策全体による税収増は5000万ユーロとなる。ドビルパン首相はまた、主要都市中
心部を移動する車への料金徴収についても研究を進める意向を示した。

 また、ドビルパン首相は同日、2012年からのポスト京都の取組み参加を拒否す
る国から輸入される工業製品に対し、EUは炭素税を課すべきであると述べた。こ
れはナイロビで行われた国際会議で、いくつかの国がポスト京都の取組み参加を
拒否しようとしているのを受けてのものである。
 

フランス政府HP、持続可能な開発に向けた取組みについての発表を伝えるページ

http://www.premier-ministre.gouv.fr/en/information/latest_news_97/
sustainable_development_unveiling_the_57272.html


EXPATICAのHP、フランス石炭税導入についてのニュース(11月13日付)のページ

http://www.expatica.com/actual/article.asp?subchannel_id=58&story_id=
34338


日経ネットHP、フランス石炭税導入についてのニュース(11月13日付)のページ

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20061113AT2M1301Z13112006.html

フランス政府HP、ドビルパン首相の輸入品に対するEUレベル炭素税についての声
明を伝えるページ:
http://www.premier-ministre.gouv.fr/en/acteurs/speeches_45/
ninterministerial_committee_for_sustainable_57253.html


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9.【国際】OECD、中国の環境政策レビューで経済的手法の強化など提言

 OECDは11月9日、中国の環境政策のレビューを発表した。この中で、中国は急
速な経済成長を成し遂げていると同時に環境に対して強いプレッシャーを生み出
してきた事、環境関連税の活用は高まってきているものの、税収全体の3%にし
か達していない事などが指摘されている。そして、中国の国家環境保護総局を環
境省に昇格させること、環境の目標に到達するため市場メカニズムの活用を広げ
ること、エネルギー・水・他の自然資源の価格を見直し、グリーン税制改革につ
いて検討しつつ、その際に低所得家庭にかかる価格上昇の影響に対する緩和・代
償措置も考慮することなどの提言が、OECD諸国と中国によってまとめられている。
尚、この最終レポートは2007年の春に北京で出版される予定である。


OECDのHP、環境に関する新着情報で中国の環境政策レビューを伝えるページ:
http://www.oecd.org/topic/0,2686,en_2649_37465_1_1_1_1_37465,00.html

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10.【海外】気候変動と経済に関する報告書スターンレビューが公表

 英国政府気候変動・開発における経済担当政府特別顧問のニコラス・スターン
氏(元世界銀行上級副総裁)は10月30日、気候変動と経済に関するレビュー(ス
ターンレビュー)を発表した。これはイギリス政府によって委託されたもので、
報告書において経済成長と気候変動対策にはトレードオフの関係はないことを確
認した。また、気候変動対策を行わない場合にはGDPの20%の損失が生じると警
告し、一方で早期に厳しい対策をとれば世界の年間GDPの約1%の支払に留まる事
を示した。今後の国際的な枠組みに盛り込むべき事項としては、「排出量取引」、
「技術協力」、「森林伐採の削減のための行動」、「適応」が必要としている。

 欧州環境庁はスターンレビューを歓迎し、特に報告書での、税・取引・規制に
よる炭素に対する価格付け、低炭素技術の発明と開発を後押しする政策、エネル
ギー効率の障害を取り除くための行動、という3つの政策要素が必要であるとい
う見方を支持した。

 尚、スターン氏は11月28日に地球環境国際シンポジウム「気候変動と経済 〜
経済の視点から地球温暖化を考える〜」(於:国連大学ウ・タント国際会議場(
東京))に参加し、翌29日に若林環境大臣を訪問し意見交換を行っている。


イギリス大使館HP、スターンレビューを伝えるページ:
http://www.uknow.or.jp/be/environment/environment/07.htm

欧州環境庁HP、スターンレビューを伝えるページ:
http://www.eea.europa.eu/highlights/eea-welcomes-the-stern-review

環境省HP、スターン氏の若林環境大臣訪問を伝えるページ:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7706

地球環境国際シンポジウム「気候変動と経済 〜経済の視点から地球温暖化を考
える〜」のページ:
http://www.sternreview.jp/text/program.html

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11.【国際】世界気象機関、2005年度温室効果ガスに関する報告書を発表

 世界気象機関(WMO)は11月3日、地球温暖化の原因となっている温室効果ガス
に関する報告書を発表した。この報告書によると、2005年の全大気中における二
酸化炭素(CO2)の平均濃度が前年比0.53%上昇して379.1ppm(ppmは 100万分
の1、体積比)となり、過去最高値を記録した。


WMOのHP、温室効果ガスに関する報告を伝えるページ:
http://www.wmo.int/web/arep/gaw/ghg/ghgbull06.html

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12.【国際】ケニアのナイロビで気候変動枠組条約第12回締約国会議・京都議
定書第2回締約国会合が開催

 気候変動枠組条約第12回締約国会議(COP12)・京都議定書第2回締約国会合(
COP/MOP2)が11月6日から11月17日までの間、ケニアのナイロビで開催された。
同会議には180カ国から6000人が参加し、京都議定書の第一約束期間後の将来枠
組み(京都議定書第9条にもとづく議定書の見直し第1回目)、途上国支援、クリ
ーン開発メカニズムなどについて意見交換が行われた。


環境省HP、COP12、COP/MOP2を伝えるページ:
http://www.env.go.jp/earth/cop/cop12/index.html

気候変動枠組条約HP、COP12、COP/MOP2を伝えるページ:
http://unfccc.int/2860.php

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13.【企業】日本経団連、地球温暖化防止の国際枠組構築に向けて提言

 日本経済団体連合会(日本経団連)は11月21日、地球温暖化防止に向けた国際
枠組の構築に向けて、独自の提言を取りまとめ発表した。京都議定書は排出削減
義務を負わない国を多数認め、過去の省エネルギーの実績が配慮されていなど、
公平性が確保されていないと指摘し、地球規模での実効性ある温室効果ガスの排
出削減は期待できないと述べている。また、2013年以降の枠組みについては、途
上国の参加を促し、民間による技術革新・市場メカニズムを活用した実効性ある
制度構築が重要であるとの見解を示した。日本経団連はキャップ&トレード型の
排出権取引制度に関して、過去の排出削減成果が充分に反映されなければ、経済
活動に深刻な影響を及ぼし、緩やかな排出枠の設定であれば、公正な貿易や健全
な国際競争を阻害する恐れがあるとして、国際的枠組に組み入れることに強い懸
念を示した。


日本経団連HP、「実効ある温暖化対策の国際枠組の構築に向けて」を伝えるペー
ジ:
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2006/081.html

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14.【NGO・市民】気候ネットワーク、温暖化シンポジウムを12月に開催

 NPO法人の気候ネットワークは12月16日・17日に、シンポジウム「市民が進め
る温暖化防止2006〜温暖化防止の未来づくり〜」を京都で開催する。同シンポジ
ウムでは「温暖化防止の未来づくり」をテーマに、地域から国際レベルまで幅広
くとりあげ、今後の活動や戦略、目指すべき方向などについて、話し合われれる。
 シンポジウムの日程は、12月16日に全大会として「進行する地球温暖化」「
2020年の30%削減社会ビジョンを描く」「2020年自然エネルギー20%を目指して
」をテーマに講演とパネルディスカッションが行われ、翌17日は分科会として「
地域温暖化防止分科会1」「地域温暖化防止分科会2」「炭素税・排出量取引分科
会」「国際動向分科会」「自然エネルギー分科会」「脱フロン分科会」が行われ
る。


気候ネットワークHP、シンポジウム「市民が進める温暖化防止2006〜温暖化防止
の未来づくり〜」を伝えるページ:
http://www.kikonet.org/event/event.htm

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15.【NGO・市民】「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク、 自然エネル
ギー20/20キャンペーンを立上げ

 「自然エネルギー促進法」推進ネットワークは11月30日、「2020年に自然エネ
ルギーを20%にする」という目標を掲げた「自然エネルギー20/20キャンペーン
」の立上げイベントを衆議院第二議員会館第1会議室にて開催した。この立上げ
会では、趣旨説明や自然エネルギー事業者・地方自治体・NGO・国会議員などに
よる賛同リレートークなどが行われた。同キャンペーンでは「1.国・自治体に
よる「2020年・自然エネルギー20%」目標設定」、「2.自然エネルギーの普及
に効果的な促進制度の導入」、「3.事業者による自然エネルギーの積極的な導
入」、「4.自然エネルギーへの投融資の促進」、「5.市民や地域の率先した自
然エネルギーの選択」という5つの目標を設定し、それぞれの立場・やり方でこ
れに取り組む事を呼びかけている。


自然エネルギー20/20キャンペーンのホームページ:
http://www.renewable2020.jp/

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<特集>

★炭素税研究会案と環境省・自民党環境部会案★

<<炭素税研究会案>>

◎要旨

1.目的・狙い
 ○短期的には京都議定書の6%削減実現、中長期的には今後の大幅排出削減に
  向けて、温暖化防止政策の中核として早期の炭素税導入を提案する。
 ○炭素税により、温暖化防止型の経済・社会を後押しする。
 ○炭素税を、総合的な税制・財政改革の一歩とする。

2.課税対象・税率
 ○課税対象は、化石燃料(石炭・石油・天然ガス等)起源の二酸化炭素とする。
 ○税率は、炭素1トン当たり6,000〜15,000円(ガソリン1リットル当たり約
  4円〜10円)とする。

3.税収使途・減税対象
 ○炭素税収は、基本的に減税もしくは減税的な使途に充当して税収中立的とし、
  一部を温暖化対策費などに充てることを考える。
 ○減税的使途の中身としては、年金財源への充当、法人税・所得税の減税など
  が考えられる。
 ○使途の温暖化対策費については、効果的なCO2削減策に充てることが肝要で
  ある。

4.産業/企業への措置
炭素税課税と合わせ、以下の措置を実施することで、産業の地球温暖化対策とエ
ネルギー消費削減を進めながら、雇用促進・技術革新・産業活性化に貢献する。
 ○年金保険料軽減などにより企業の労働コストを低減し、雇用を維持・促進す
  る。
 ○産業の国際競争力に配慮する措置を実施する。
 ○エネルギー集約度の高い業種・産業について炭素税の条件付軽減・還付措置
  で対応する。
 ○炭素税を軽減または還付する措置の実施に際しては、対象企業が一定以上の
  CO2削減を約束し実行することを条件とする。

5.家庭/消費者・地域性への措置
 ○炭素税収を税収中立的に減税もしくは減税的な使途に充てることに加え、適
  宜逆進性(低所得者層の負担増)への配慮措置を実施する。
 ○炭素税負担が重くならざるを得ない寒冷地及び公共交通機関が不備な地域の
  居住者への配慮措置を実施する。

6.政策プロセスの見直し
 ○炭素税の導入及び運用については、透明性を高め、グリーン税制委員会など
  を設置し、市民/NGO参加システムを組み込むことが重要である。
 ○炭素税導入後も、政策目標の達成度を客観的に検証しつつ、制度を定期的に
  見直す。


■補論−温暖化防止・環境保全のための税財政改革
  地球温暖化対策・環境対策推進のためには、炭素税以外に、様々な税財政の
  改革も必須である。以下に必要な改革を示す。

<税財政全体>
[補論1.政府方針に、環境の視点からの税財政改革実現明記]
  税財政に関する政府方針に、環境保全の視点を入れ込む環境税財政改革を明
  確に位置づける。

[補論2.現行エネルギー・自動車諸税税率は維持・強化]
  現行のエネルギー・自動車諸税の税率を単純に引き下げることは、避けるべ
  きである。

<課税>
[補論3.石炭への課税強化]
  燃料転換を進めるため、炭素税とは別に、石炭への課税強化が必要である。

[補論4.他の温室効果ガスへの課税]
  HFCなど、他の温室効果ガスの排出削減のためにも課税強化が早急に必要で
  ある。

[補論5.電力への課税]
  原子力発電や大規模水力発電に対しても、火力発電と同等に課税を行う。

<財政支出>
[補論6.地球温暖化対策費の充実・精査]
  地球温暖化対策費を額・質の両面から充実するため、精査の仕組みを構築す
  べきである。

[補論7.地球温暖化防止に逆行する歳出の削減]
  地球温暖化防止に逆行する財政支出は早急に削減しなければならない。

■最後に−炭素税を軸とした地球温暖化対策のポリシーミックスを
  地球温暖化防止のために、京都議定書目標達成計画を見直し、それぞれの政
  策措置の長所を活かすポリシーミックスの早急な実現をはかる。


炭素税研究会案の詳細版:
http://www.jacses.org/paco/carbon/carbontax_ver6.pdf



<<環境省・自民党環境部会案>>

◎環境税案全文

(はじめに)
環境税は国民の意識改革を促し、同時に経済の活性化と対策技術の向上をもたら
すもの。単なる増税ではない。

1.2008年を目前に控え、早急に対策を加速するため、
 (1)二酸化炭素の排出に課税し、広く国民各層の意識改革を促す。
 (2)排出量の伸びの著しい業務・家庭部門での対策を大幅に強化し、産業・
    運輸部門の対策の着実な進展を促す。
 (3)森林吸収源の財源を確保する。

2.具体の設計に当たっては、
 (1)課税による影響に対し一定の配慮を加え、国際競争力の維持、中小企業
    等の負担軽減を図る。
 (2)省エネ製品や新エネ技術の普及拡販を通じて、家庭を中心に国民経済に
    税収を還元することにより経済の活性化に資するものとする。そのため、
 a.ガソリン、軽油等については、当分の間適用を停止。
 b.個別企業の申告課税については、
  ア.十分な削減努力をした事業者は、8割の課税軽減(昨年は5〜6割)。
  イ.鉄鋼原料用の石炭、コークス等は免税。
  ウ.大口事業者に限り、中小企業者は対象外
 c.省エネ家電、住宅・建築物の省エネ設備や低燃費自動車に係る買換促進のた
  めの減税等。
 d.森林吸収源の財源を確保する。

■課税対象
 ○家庭・オフィス:
  ・灯油、ガソリン、LPG(上流で課税)
 ○工場等:
  ・石炭、重油、軽油、天然ガス、ジェット燃料(大口排出者による申告納税
  )
 ○家庭・オフィス・工場等:
  ・電気、都市ガスに関しては、発電・ガス事業者が用いる化石燃料に対して
  課税
 *ただしガソリン、軽油、ジェット燃料は当分の間、適用停止


■税率・税収額
 ○税率:2,400円/炭素トン
 ○税収額:約3,600億円
 ○家計の負担:世帯当たり年間約2,000円(月額約170円)

■軽減措置
 ○国際競争力の確保や 排出削減努力の奨励促進等のため、
  ・大口排出事業者において、削減努力をした場合は、8割軽減
   (昨年案は5割軽減であったが、大口排出者の削減努力を一層促進)
  ・鉄鋼等製造用の石炭、コークス等は免税
  ・灯油について5割の軽減
  *重油は、大口排出者の申告納税であり、漁船用燃料使用は免除

■使途
 ○一般財源(税収を、森林吸収源対策及び、省エネ家電、住宅・建築物の省エ
  ネ設備や低燃費自動車に係る買換促進のための減税等に重点的に充てる。)
 ○税収の一部を地方の地球温暖化対策に充てるため、地方公共団体へ譲与

■実施時期
 ○平成20年1月

◎環境税以外の税政のグリーン化の推進案(要約)

1.道路特定財源
  行政改革推進法(簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関
  する法律)に基づき、環境への影響に配慮し、エネルギー課税等環境負荷に関
  連する諸税の税率(暫定税率を含む。)の水準を維持すること。
  また、道路特定財源の見直しの具体案の策定に際しては、一般財源化を図る
  ことを前提に、その財源の一部を地球温暖化対策にも充てること。

2.個別税制のグリーン化
  ・バイオ燃料関連税制の創設
  ・省エネ住宅・建築物促進税制の創設
  ・環境産業向けファンド税制の創設


環境省・自民党環境部会「地球温暖化対策のための税制のグリーン化の推進」案

http://www.env.go.jp/policy/tax/know/061122/061122a.pdf




<お知らせ>

☆環境税財政改革に関するハンドブックを発行しました☆

 当センターは、このたび、「税制・財政の環境面からの改革(環境税財政改革
)」を推進するために早急に着手すべき政策課題についての提言をまとめました。

 財政赤字が拡大する中、政府の歳入と歳出のバランスをはかる税財政の抜本的
改革が検討され、消費税増税などの議論が活性化しています。しかし、政策担
者の間で、税財政に「環境」の視点を組み入れようとの議論はいまだに不十分で
す。地球温暖化に対処し「持続可能な社会」を実現するには、「環境に良い暮し
方が経済的にもトクになる仕組み」の構築が重要であり、環境的視点から税財政
を抜本的に改革していくことが、今、求められています。


●ハンドブック目次

1. 環境税財政改革の基礎知識
 1.1 環境税財政とは
 1.2 環境税・環境関連税制とは

2. 日本の環境税財政改革の現状・主な特徴
 2.1 日本の環境税財政改革の現状・主な特徴
 2.2 日本の環境税・環境関連税制の現状・主な特徴

3. 日本の環境税財政改革に関する提案
 3.1 温暖化防止のための環境税/炭素税早期導入
 3.2 公共事業の削減
 3.3 道路特定財源の一般財源化
 3.4 環境対策予算・租税特別措置の精査
 3.5 政府方針に、環境の視点からの税財政改革実現明記
 3.6 グリーン税制委員会の設置

ハンドブックの詳しい内容についてはこちら↓
http://www.jacses.org/pub/book_zeizaiseini.htm




☆新刊のお知らせ☆

『儲かれば、それでいいのか 〜グローバリズムの本質と地域の力』

 米国の対日改造プログラムに関する近著がある本山美彦氏(京都大学経済学部
教授)、『下流社会』で格差論争を巻き起こしている三浦展氏、国内外の農業の
現状と農政を鋭く分析している農民作家の山下惣一氏、「サブシステンス・パー
スペクティブ」にもとづく発想の転換の必要性を説いてきた古田睦美氏。4人の
論客による書き下ろしと討論を収録した「環境・持続社会」研究センターの新刊。

著者:本山美彦・三浦 展・山下惣一・古田睦美・佐久間智子
発行月:2006年4月
発行者:「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
発売: コモンズ
定価:本体1500円+税(1575円)

本書の詳しい内容や、特別価格での販売についてはこちら↓
http://www.jacses.org/pub/book_moukareba.htm



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        サポーター会員拡大キャンペーンについて        
          <JACSESの本をプレゼント!!>

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         ☆キャンペーン期間を延長しました☆

 この度、JACSESでは「サポーター会員拡大キャンペーン」と称し、2006年11月
22日までにサポーター会員になった方に、もれなくお好きな書籍を一冊プレゼン
トします。 ぜひこの機会にサポーター会員にお申し込みいただき、私たちの活
動を支えて下さい!

 キャンペーン期間中に、サポーター年会費2,000円をお支払いいただくと、通
常のサポーター特典(入会後1年間のJACSES主催イベントの参加費が半額になる
特典)に加えて、以下の書籍の中からお好きなものを一冊贈呈します。

☆↓お申し込み等、サポーター会員拡大キャンペーンの詳細はこちら↓☆
http://www.jacses.org/about_jacses/memberscampaign.htm

<キャンペーン対象書籍>

『サスティナブルウェルフェアソサエティ』↓
http://www.jacses.org/pub/book_sustainable.html
『平和構築と国際協力基金〈ODA〉』↓
http://www.jacses.org/pub/book_peacebuilding.htm
『日本のODA「環境・人権・平和」JICAの環境社会配慮を考える』↓
http://www.jacses.org/pub/book_oda.htm
『税制・財政を環境の視点で考える』
http://www.jacses.org/pub/zeisei_zaisei.html



☆ご協力をお願いします☆

●インターン・ボランティアとして活動にご参加していただける場合
 詳しい情報・ご応募方法は↓
インターン:http://www.jacses.org/about_jacses/internship.htm
ボランティア:http://www.jacses.org/about_jacses/volunteer.htm

●環境税/炭素税に関する情報・ご意見をいただける場合
 情報・ご意見をお持ちの方は、ぜひ<adachi@jacses.org>までお寄せくださ
い。いただいた情報・ご意見は、次回以降の"Carbon Tax Express"に反映させて
いただく場合があります。

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<編集後記>
 
今年も早いもので、残すところあと1ヶ月となりました。
少し気が早いですが、2006年は皆様にとってどのような年となりましたでしょう
か?

私は3月中旬からJACSESでインターンを始め、すぐに本メールマガジンの作業に
携わりましたので、思えば今年1年間は炭素税にかかわるニュースを追うのに終
始した1年でした。そのおかげもあり、以前よりも確実に必要な情報を効率よく
入手する事ができるようになりました。とは言え、情報収集の基本的な事を覚え
た程度であり、読者の皆様にとっては必要な情報が入っていなかった等という事
があったかもしれませんが。。しかしながら、メルマガ以外の作業を含め、
JACSESでの活動は、私自身の今後を考えればとても有益な経験ができたことは間
違いありません。

と、一年を振り返りつつも、実は私には年末前に論文提出が待ち受けています。
これからが本格的に寒くなる時期ですが、同時に一年で一番忙しい時期を迎える
方も多くいらっしゃると思います。人間体が資本ですので、私自身体調管理には
十分に注意を払いたいと思います。読者の皆様も、どうか健康には十分ご配慮く
ださい。

                    (JACSESインターン 小野田真二)
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◆発行◆

 特定非営利活動法人 「環境・持続社会」研究センター (JACSES)
 〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-3-2 三信ビル401
 TEL:03-3556-7323 FAX:03-3556-7328
 E-mail:jacses@jacses.org URL:http://www.jacses.org

 発行責任者 足立治郎
 編集長   小野田真二
 編集    河越信二郎 白倉陽介 篠田美和
 協力    田辺有輝

 このメールマガジンは一部「環境再生保全機構地球環境基金」の助成を受けて
発行されています。

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関しては、当方では責任を負いかねますのでご理解下さい。

※本メールマガジンは営利を目的としたものではありません。記事・リンク等に
問題がある場合はjacses@jacses.orgまでご連絡下さい。次回号より訂正させて
いただきます。

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