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第159回 過去61年間で最も暑い5月を記録

発行者である「まぐまぐ」でのブログ形式廃止により、ブログ形式としては、最後となる今回の配信では、ルクスの最近の話題と夏の催物を特集します。6月10日以降は、メールマガジンとして、引き続き配信いたします。

2008年の5月の平均気温は、5月としては1947年以来最高となる16.1℃を記録しました。平年に比べて3.7℃も高く、かっての最高気温であった1991年5月の15.1℃を1℃も上回りました。日照時間も大幅に増加して平年に比べて51.6時間も多い20%増となる261時間を記録しました。一方で、5月29日の雷雨では、場所によって1平方メートル当たり60リットルの豪雨を記録しました。この雷雨が、ルクス市大聖堂の鐘楼を直撃して、電気系統を破壊し、パイプオルガン、電話など電気を使用する機器が使用不能になりました。また鐘も29日以来、聞こえなくなっています。ドイツからの専門業者の見積では、修理に1ヶ月ほどかかりそうで、当面、大聖堂の鐘は聞こえなくなりました。
先日、発表された喫煙率の調査結果では、レストランなどの公共の場所での禁煙が義務付けられて、喫煙率が6%減少しました。また現在は、喫煙可能なバー、カフェ、クラブなどでも禁煙を法制化することが予定されていますが、来年の総選挙後になるとのことです。ただ、煙草の広告は今年9月から全面禁止されます。ところで、来年の総選挙は、聖霊降臨祭の学校休暇と重なるため、旅行に出かけて投票率が下がるのを防ぐために、聖霊降臨祭の学校休暇が移動される予定です。
6月は、ルクスの最大の催し物であるナショナルデーが22日から23日にかけて実施されます。先日、夏の催し物のスケジュールが発表されましたので、近隣国も含めて、主な行事を取上げてみます。
1.ルクス市
6月13、14日 ケルト祭り
6月21日 夏至の音楽祭
6月22、23日 ナショナルデー 松明行列、花火、屋外コンサート、軍事パレード
6月28日から2週間 夏のバーゲン・セール
7月6日 子供による各国文化紹介祭り、ロック・フェステバル
7月19日 ジャズ・フェステバル
7月30日 ガラ・トール・ド・フランス 自転車競技デモ
8月9日 大道芸人によるストリート・アニメーション
8月22日から9月10日 屋外遊園地
9月1日 ブラドリー 路上市
2.フランス
6月28、29日 ローレヌ地方のカルカソンヌと言われるロデマックでの中世祭り
7月26日 ヴォーバンの要塞があるロンギーでの要塞火祭り
3.ベルギー
7月5、6日 防衛の日でFlorennes空軍基地一般公開と軍用機による航空ショー
7月25−28日 Libramontで農業祭り

第158回 人口36%増で2030年に65万人に

フランスでは、先週、激しい雷雨により、洪水による浸水で各地で大きな被害が出ましたが、ルクスでも、先週、激しい雷雨があり、地方では浸水がありました。フランスの地中海のコルシカ島では、1日で1ヶ月分の雨が降り、浸水で家屋や路上の車が水没しました。また、仏東部アルザスのストラスブールでも新幹線の駅が浸水しました。
ルクスでは、通常、国が小さいせいか、事務手続きに時間がかかり、滞在許可書の更新には数ヶ月もかかりますが、広報については、対応が早く驚かされます。現在、市運営の名画座であるシネマクラブのプログラムと市行事案内広報誌を毎月購読していますが、購読料は無料で、メールで購読を希望したら、なんと翌日には、最新号が郵送されてきました。また、先日は、商工会議所の「小さな国−大きな数字」の広報誌をネットで応募したら、同じく翌々日には、郵送されてきました。当広報誌は、数字で見るルクスを子供用にわかりやすく紹介しているので、次回以降に取上げてみたいと思います。
前回の人口調査に続いて、今回も人口について、取上げてみたいと思います。欧州では、多くの国が少子化による人口減に悩んでいますが、ルクスは、移民の流入により、OECD諸国の中でも最も大きな人口の伸びを記録しています。
将来の人口の伸びの推測結果が5月下旬に発表されましたが、調査時点での人口47万8400人が、2020年に56万人、2030年には65万人と36%の伸びを記録すると推測されています。国境を接する隣国の地域を含めると同期間に192%もの増加になり、ルクス市だけでも87%も増加すると予想されています。2008年になって、落ち着いてきた住宅価格も、人口増で、今後、再び上昇する可能性が高くなってきました。
就業人口も68%増となり、越境労働者は、現在の倍近い25万4千人になると予想されています。越境労働者の増大は、現在でも83%以上に達する越境労働者の自家用車通勤による交通渋滞を解消しないと、交通マヒを増大し、公共交通の整備と利用者増が早急の課題となってきました。現在、国内では、25%の人口が公共交通を利用していますが、現在の輸送能力では、2030年の人口の15.8%しか公共交通でカバーできないとのことです。
5月24日から開催された春のフェアーで、新しい路面電車による駅から中心部を経由してフェアー会場やショッピングセンター、金融機関が集まる地区までの路線計画と実物大車両模型が展示されていましたが、計画では2015年開通となっています。一方、現在でも、フランスからの通勤電車は満員で、本数の少なさが、自家用車通勤減の妨げになっており、5月からは新たに高速を走るバス路線が開設されましたが、インフラ整備の遅れは解消されていません。欧州では、バスよりも環境に優しく、大量輸送が定時運行できる路面電車に人気があり、各地で新たな路線が開設されています。ルクスも、当初は、BTBと呼ばれる鉄道路線から路面区間への乗入れが計画されていましたが、今回発表された路線計画では、路面電車のみの計画に修正されていました。

第157回 ルクス人も少子化に歯止めか?

ルクスでは、各種催物でミス・ワインやミス・ジュネなどが選出されていますが、ミス・ルクスの選出は1997年を最後に開催されていませんでした。今年は、11年ぶりにミス・ルクスの選出が12月6日開催され、20人の候補者から選出される予定です。ミス・ルクスは、ミス・ヨーロッパ、ミス・ワールドなどの選手権に派遣される予定です。ところで、移民で多くの人口を抱えるポルトガル人とイタリア人社会では、それぞれミス・ポルトガルとミス・イタリアがルクス国内で、毎年選出されています。ミス・イタリアは、イタリア本国で開催される海外在住イタリア人のミス・コンテストに参加しています。現在、ミス・ルクスの候補者募集が行われていますが、応募条件18才から26才の子供がいないルクス国籍の女性で、犯罪歴がなく、過激な写真や映画撮影がないこととなっています。
今回は、5月22日に、ルクス統計局より2008年1月1日現在の人口統計が発表されましたので、ルクスの人口動向について、取上げてみます。
2008年1月1日現在の人口は、ほぼ48万4千人で、前年に比べて7600人の増加で、人口が50万人に達するのが間近になってきました。1995年に40万人を超えてから、15年ほどで50万人に達する見込みです。
出生数は、2006年の5514人から、0.7%減とわずかに減少して5477人でした。減少の要因は、外国人居住者の出生減で2006年の3044人から2.9%減となる2959人で、一方、ルクス人の出生は、2006年の2470人から、逆に1.9%増えて2518人に達しました。総人口の60%を占めるルクス人の出生数は、10年前は、年間出生数の58%を占めていましたが、今では、46%余りに下がっています。結婚した夫婦以外の婚外子の出生が初めて30%を超えて30.7%に達しました。2006年は28.8%で、1990年代初めには、半分の15%でした。
死亡数は、2006年の3766人に対して、2.5%とわずかに増えて3866人となりましたが、主因は、外国人居住者の死亡が2006年683人から5.2%増と721人に増加したことで、ルクス人は2006年の3083人から2%増の3145人に達しています。ただ、外国人居住者の死亡者の絶対数は、若者が多い人口構造から依然として少数に留まっています。1年以内の新生児死亡は、わずか10例に過ぎず、死亡率1.8%と史上最低を記録しています。
婚姻数は、2006年の1948件に対して2007年は1969件で、住民千人当り4.1件に留まっています。逆に、離婚数は、2006年の1182件に対して2007年は1106件で、離婚率は、住民千人当り2.3件で、婚姻数に対して0.52を占め、2組に1組以上が離婚しています。
一方、人口の移動は、移入が16675人に対して、移出は10674人で、6千人の移民増で、年間7600人の人口増の大半を占めています。2006年の5351人の移民増から10%以上の増加となっています。
ルクスの人口増の要因は、依然として移民が主で、次いで、若い外国人居住者の人口構造からの出生数による増加が占めています。フランスでは、婚外子の出生が50%を超えていますが、保守的なカソリック大国ルクスでも30%を越え、日本の少子化の要因として、欧州で増加している婚外子の少なさも壁になっていると思われます。
また、最近実施された越境労働者の調査では、2007年末の勤労者32万人の内、43.8%が越境労働者で、内訳は、フランス居住者が50.3%、ベルギー25.9%、ドイツ23.9%とフランス居住者が半数以上を占めています。1975年には、わずか1万人強の越境労働者しかおらず、半数をベルギー居住者が占めていました。ルクスの経済発展は、越境労働者の増加特にフランスからの越境者の急増に負う所が大きくなっています。仏ロレーヌ地方での鉄鋼を含む第二次産業の衰退による労働市場の縮小を、ルクスの経済発展で吸収している様子が良く分かります。
また当調査では、70から80年代の第二次産業から、銀行やサービス業などに越境労働者がシフトしている様子も明らかになっています。さらに移民のポルトガル人もルクス国内の住宅価格、家賃高騰を受けて、1500人以上がベルギーに住んで、ルクスで働いていることが判明しました。

第156回 最もバカンスを安く過ごせる国は?

夏のバカンス・シーズンを前にドイツのオートモービル・クラブであるADACが、ドイツ人が好むバカンス先の滞在費用の比較調査を発表しました。
最も安いのは、ポーランドの261ユーロで、逆に最も高いのは、意外にも観光大国であるフランスの402ユーロでした。平均は、323ユーロで、調査対象10ヶ国の順位は次の通りです。1位フランス402ユーロ、2位デンマーク377ユーロ、3位イタリア361ユーロ、4位クロアチア339ユーロ、5位ドイツ310ユーロ、6位トルコ300ユーロ、7位スペイン297ユーロ、8位ポルトガル294ユーロ、9位ギリシア281ユーロ、10位ポーランド261ユーロです。調査結果で、最も意外であったのが、トルコで、南欧のギリシア、ポルトガルやスペインよりも高くなっています。
調査は、買物、レストラン、カフェ、レジャーなどの価格調査結果で、例えば、ミネラル・ウォーター1.5リットルは、イタリアが最も安く48セント、フランスとポルトガルは49セント、ポーランドは52セント、ギリシア60セント、スペイン65セント、ドイツ76セント、トルコ84セント、クロアチア90セント、デンマークは1.67ユーロでした。
ビールは、デンマーク4.69ユーロ、フランス3.87ユーロ、イタリア3.54ユーロ、トルコ3.5ユーロ、ドイツ2.85ユーロ、クロアチア2.63ユーロ、ギリシア2.56ユーロ、スペイン2.32ユーロ、ポルトガル1.5ユーロ、ポーランド1.47ユーロでした。
カプチーノは、クロアチア1.57ユーロ、ポーランド1.65ユーロ、本場イタリアは22セント、ポルトガル1.95ユーロ、スペイン2.06ユーロ、ドイツ2.18ユーロ、ギリシア2.65ユーロ、トルコ2.68ユーロ、デンマーク3.19ユーロで、意外にもフランスが最も高く3.35ユーロでした。
ところで、レストランは、食事よりも飲み物の儲けが大きく、スーパーに比べて飲み物の価格が格段に高いため、食事をしても飲み物を飲まないのが節約の第一歩です。どうしても、必要な時は、銘柄物のワインでなく、滞在先のテーブルワインや、外国産でなく、滞在先のビールを飲むことです。また食事もアラカルトでなく、本日の定食を注文すれば、安く、待たずにすぐ食べられます。
ところで、ルクス市の観光局は、今年75周年を迎え、昨年までに約7百万弱の観光客が観光案内所で情報を問合せました。2007年の一年間では、13ヶ国の30万人強が来訪しています。最も多いのは、ドイツ人で28%を占め、次いでフランス人が17%を占めています。市観光局が主催する観光ガイド・ツアーには、1953年以来650万人弱が参加しており、17ヶ国語で2007年だけで27万人でした。最も人気があるのがボック要塞跡で1977年以来342万人が訪れています。また、各種のコンサートやイベントも主催しており、無料コンサートだけで2007年に263回も開催しています。2007年の予算は、466万ユーロで、80%が国の補助で、残りはイベントの主催者他からとなっています。観光案内所は年中無休で、現在23人のスタッフが、局長、秘書を含めて従事しています。

注意事項
5月20日、当ブログ掲載サイトのまぐまぐより、ブログ形式のメルマガ終了のお知らせが下記の通り通告されましたので、メルマガをご購読されていない方は、メルマガの登録によるご愛読をお願いいたします。

ブログ形式メルマガの終了と移行に関するお知らせ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2008年 5月20日 ━━
先日ご連絡させていただいたとおり、まぐまぐでは、誠に勝手ながら、2008年
6月をもってブログ形式メルマガの提供を終了する運びとなりました。今回、
スケジュールを含めた詳細をご案内申し上げますのでご確認ください。

大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い致します。


【今後のスケジュール】

▼6月 6日0時  配送機能が停止します
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▼6月10日0時〜 ブログ機能が停止します
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▼6月10日早朝  テキスト形式またはHTML形式メルマガへの移行が完了します
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▼6月12日0時〜 アーカイブサイトの公開とMTファイルの提供が始まります

第155回 開かれた小国−鎖国に進む日本

10日間以上続いた25℃を超える晴天の暑い日も5月14日で、終わり、15日からは、雲の多い20℃前後の涼しい気候になりました。12日の聖霊降臨祭の月曜日には、ルクス北部で開催されたジュネ祭りに行ってきました。ルクス各地で見られる野生の黄色の花を祝うお祭りで、第60回を迎えた今年は、大公夫妻がゲストとして臨席していました。日本と異なり、パレードを見物する貴賓席の前に行って、写真を撮っても、警備の警官に遮られることはないです。パレード前には、城で開催されたブラジルの音楽と踊り、ファッションショー、アクロバットなどの催物を見て、午後3時過ぎから恒例のジュネの花で飾った17台の山車と23の音楽バンドの行列がありました。最後は、ジュネ女王と準ミスの山車でした。
翌13日は、ユネスコの文化遺産に指定されているルクス東部のエッテルナッハで開催されたうさぎ跳びのダンスの巡礼を初めて見てきました。朝10時から午後1時過ぎまで、地元ルクスだけでなく、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツからのグループも含めて45のグループの参加者1万2千人以上がうさぎ跳びのダンスを繰り広げました。小さな子供から年配の人まで、誰でもダンスに参加することができます。
先日、インターネットの日経サイトで海部美知著『パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本』の書評が掲載されていました。著者によりますと、「生活のあらゆる場面で、「日本ってなんて便利な国……」と感嘆したくなるアイテム揃い。食事はおいしく、おしゃれなモノにあふれ、サービスはよい。そんな豊かさ、住みやすさ(=パラダイス)の中で、日本はかつてのような外国への憧れや興味を失い、閉じていく社会(=鎖国)へとシフトしている」とのことです。さらに、「海外への関心が薄れるのが意識だけに留まるならいいが、現実には日本企業のビジネス戦略までが内弁慶化している。その事象と連動するように、ジャパンマネーが驚異だったのは昔の話。GDPではいまなお世界2位の経済規模を持つ大国でありながら、世界市場、とりわけアメリカでは日本の存在感が確実に薄れつつあることを、著者は指摘する。」とあります。確かに、かっては、政治二流、経済一流であったのが、政治だけでなく、経済での存在感も低くなっています。電化製品については、韓国製品の台頭が欧州でも大きく、今や欧州で、日本に関心があるのは、ゲーム、アニメ、日本ドラマ、日本音楽と文化面に移っています。
逆に、ルクスは、移民と越境労働者を大幅に受入れることで、かっての欧州の最貧国の一つから脱却して、世界一豊かな国を築いています。人口46万の小国にも関わらず、ユーロ圏の議長国としてG7の財務相会議にも出席し、大国であるフランスに対しても、財政赤字には苦言を呈するなど、言うべきことは、はっきり発言しています。かってEU委員長にも推されたユンカー首相は、50代にも関わらず、在籍10年以上のEU首脳としては、最古参の1人で、英独仏語を流暢に話し、新設されるEU大統領の最有力候補の1人でもあり、政治面でも日本の首相よりも、はるかに存在感が大きくなっています。

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