[ お見合い ]
さてさて10月も終わりに近づき、仲人さんよ電話がかかってきました。
仲人さん: 
「こだまっちさん、お医者様のお母様もとても今回のお見合いに満足されて
いらっしゃいますよ。お医者様とご結婚の意志はございますか?
後はプローポーズを待つだけですね。」


(あ〜来ました!ついにこの日が。そしてプロポーズを受ける日が!)

お医者様のママ:
「こだまっちさん、うちのパパにも会ってくれないかしら?」とお宅へのお誘いがありました。
どんなおうちなんでしょう!?

手土産持った、ワンピースも買った、ネックレスもつけて、
美容院にも行きました。完璧!

お医者様のママ:
「いらっしゃい、ようこそ」
ご挨拶をして、(よし!)
靴は前を向いて脱ぎ、しゃがんで靴の向きを変えます。(よし!)
スリッパがざっと見渡して100足くらいあります。
とりあえず、用意されているものに足を入れ・・・
(ママの視線が足元に来てる!?)
和室へ通されました。

座布団の上へひとまず立って(踏んで?)座って
背筋だけはぴんと上品に。(よし?)

お茶がでてきました。
蓋はどこへ置くのかな?
いろいろ考えた結果、茶托に半分のせてみました。(いいのかな?)
お茶を飲んだら、あ〜蓋がぐらぐら音がしています。

みんなの視線が怖い!

けれどもお医者様のフォローもあって、なんとか楽しい会話に
つながりました。
お父様ともお兄様とも打ち解けてきたころ、
お姉様:
「こだまっちさんのお父様は、この結婚について何とおっしゃっているの?」こだまっち:
「あ・・・誰でもええんちゃうかてゆうてます。あはは。」
(しまった!つい気を許してしまいました!)

さすがのお医者様も今回はフォローなしです。

お姉様:
「兄も私も弟もみな医大を出ています。それだけ両親はお金をかけて、
愛情もかけて育ててくれたのです。誰でもいい相手の1人に弟はふさわしく
ありません。」


こだまっち:
「そんなつもりでは・・・」

その晩、仲人さんより電話がありました。
「交際終了です。こだまっちさん、どうしちゃったの?せめて、
お医者様のことを好きだと言えば良かったのに。
スリッパは、『どうぞ』と言われてからにしてね。それから
座布団は踏まないようにね。1から教えなくてはいけない子なのかしら?
と憂鬱になられたみたいよ。ともかく今回は惜しかったけど、
失言だけは気をつけてね。誰よりもお医者様がショックで
立ち直れないようだから・・・」


そしてあっけなくこのお見合いは失敗に終わりました。


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