[ 漬物屋さんの話 ]
 巣鴨の“とげぬき地蔵尊”の境内では、昨日から“菊祭”がおこなわれております。菊の香りと彩りは、秋をいろどる風物詩とも言えます。旧中仙道である“とげぬき地蔵通り”には、かつて植木屋さんがたくさんあって“染井吉野”という今では全国ブランドとなっている桜の木の発祥地としても知られております。今年の“菊祭”の出し物はお城と五重塔となっています。見事な出来栄えですので一度“とげぬき地蔵尊”の参拝をかねて“菊祭”も御覧ください。

お月見の時期に必ず食べる食物といったら“おだんご”といまひとつ“菊の花”があります。もともと、菊の花は1400年前の奈良時代に薬用食用として日本に入って来たと言われております。観賞用にするのは時代をずっと下がって江戸期からだと言われています。元来、菊は、日本にはない植物だったので今だに“キク”という以外の読み方はありません。秦の始皇帝が不老長寿を願って食用したという言い伝えが残っております。そこで、始皇帝の居城である阿房宮(アボウキュウ)の名を取って阿房宮菊(アボウキュウキク)と言われています。

菊を使った料理はいろいろありますが、この時期にはサッパリと“なます”にして食べるのがお勧めです。菊の花を入れて作る“菊なますは”生菊を使ってでも作れますが“菊のり”と言われる“干菊”を使うとなかなか調理に便利です。
“干菊”は、蒸して乾燥してありますからとても使い勝手も良くてさらに保存もききますので便利です。“菊のり”は、味噌汁や菊ずし、酢の物などにしても美味しいです。菊の薬効は古くから強心作用、頭痛、肩こり、眼精疲労などの効用が認められております。古人は、重陽の節句で“菊花酒”を飲んで無病息災を願ったと伝えられています。 



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巣鴨とげぬき地蔵尊前・186種類の漬物