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商品先物市場(貴金属、石油、ゴム)の週刊レポート。ファンダメンタルズ分析を用いて、中期トレンドを考察します。テクニカルや内部要因ではなく、あくまでも需給動向や経済環境を重視したトレンド分析です。毎週、月曜日夕方発行です。

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2008/08/11

大起週刊レポート【工業品編】2008/08/11発行

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  大┃起┃産┃業┃ 
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      週┃刊┃マ┃ー┃ケ┃ッ┃ト┃レ┃ポ┃ー┃ト┃【工業品編】┃
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 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2008/08/11 Vol.094 ━━━━
 
 
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 ※2008/08/18は、発行をお休みさせて頂きます。

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 ■金 -リスク志向の高まりが金相場を押し下げるも-
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 <イベント経過もドル高は変わらず>
 COMEX金先物相場は、860ドル水準まで値位置を切り下げる展開。投機マネーが
 リスクマーケットへの回帰を進める中、債券や商品といった「安全」資産に対
 する売り圧力が強くなっている。経済環境には特に目立った変化が見られない
 ものの、市場心理がリスクマーケットを志向する動きを強めていることが、ド
 ル高を経由して金相場に対する下落圧力となっている。5日には米連邦公開市場
 委員会(FOMC)、7日には欧州中央銀行(ECB)理事会といったイベントもあっ
 たが、この流れを変えるには至っていない。
 
 <FOMCも反発のきっかににならず>
 FOMCではフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標が2.00%で据え置かれ、マ
 ーケットの注目していた声明文でも特にサプライズと言える内容は見当たらな
 かった。マクロ経済環境については、「経済活動は第2四半期に拡大した」とさ
 れたものの、「労働市場は一段と軟化し、金融市場は依然としてかなりの圧迫
 を受けている」と指摘し、引き続き景気の下振れリスクが強いことが示唆され
 た。一方、インフレに関しては「インフレは高い状況が続いており、インフレ
 期待を示す複数のス指標は上昇している」と、引き続き強い警戒感が示された。
 もっとも、「経済成長の下振れリスクは残るものの、委員会はインフレの上振
 れリスクも重大な懸念だと受け止めている」との総括からは、当面は金利水準
 が据え置かれる可能性が高いと見るのが妥当だろう。マーケットの一部では早
 期利上げ観測も強くなっているが、現在のインフレ環境で利上げに踏み切るの
 は容易なことではない。ドルサイドから、「ドル高→金相場下落」のフローが
 発生するリスクは低いとみている。
 
 <ECB理事会でもドル売り材料探し>
 一方、ECB理事会も政策金利は4.25%で据え置いた。理事会後のトリシェ総裁の
 記者会見では、「金融政策の羅針盤はひとつしかなく、それは物価安定だ」と
 インフレ抑制が最大の関心事であることが示唆されたが、マーケットでは景気
 減速リスクについての言及が行われたことが重視され、ECB理事会後はユーロ売
 り(ドル買い)からドル建て金相場の上値は圧迫された。詳細にトリシェ総裁
 の記者会見を見る限り、次の政策変更も利上げになる可能性が高いと考えてい
 るが、現在のマーケットでは強引にドル買い材料が探されており、市場心理が
 リスクテイクに極めて積極的になっていることが窺える。
 
 <ドル高と金相場の下落は行き過ぎ>
 株・ドルなどのリスクマーケットに投機マネーは回帰しているが、行き過ぎた
 先行き楽観論に基づく調整局面と評価している。引き続き、ドル高局面では押
 し目買いに徹し、ドル安転換からの反発を待ちたい。これまで金相場を押し上
 げてきた投資環境に変化は見られない。


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 ■白金 -年初からの上昇をほぼ完全に相殺-
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 <自動車市場縮小のインパクトが続く>
 NYMEX白金先物相場は、1,500ドル台前半まで値位置を切り下げる展開。引き続
 き北米自動車市場の急激な減速が嫌気されており、上値の重い展開となってい
 る。短期的な下げ過ぎ感から、短期的なリバンド狙いの押し目買いやショート
 カバーが入り易くなっているが、為替相場がドル高に振れていることもあり、
 本格的な反発を狙った買いが入りづらい状況が続いている。自動車市場縮小が
 確実視される中、日系の自動車メーカーも販売計画の下方修正を余儀なくされ
 ており、自動車触媒向け需要が落ち込むリスクが警戒されている。
 
 <自動車メーカーの不振を確認>
 トヨタ自動車は7日、4-6月期決算を発表した。純利益は前年同期比-28%と大き
 く落ち込んだが、これは鋼材など原材料高や円高に加え、最大市場の北米や欧
 州での販売が低迷した結果である。オーストラリアや中東などの資源国、新興
 国での販売は好調だったものの、4-6月期の売上高は約5%減少している。2009年
 3月期通期の計画販売台数も、従来の906万台から874万台まで3.5%下方修正され
 ている。同社は北米市場への依存度が高いため、必ずしも世界全体の自動車販
 売動向を反映したものとは言えないが、ホンダやスズキなど比較的新興地域に
 強いメーカーの売り上げも落ち込んでいるため、触媒需要への影響が懸念され
 ており、市場心理が悪化している。
 
 <南アで労働争議が発生>
 南アフリカの労働者は6日、物価高に抗議してストライキに突入した。最大手ア
 ングロ・プラチナによると、最大鉱山で30%の従業員が就業しておらず、生産に
 影響が生じている。また、アングロゴールド・アシャンティは、ストの影響で
 全ての鉱山が停止される可能性を指摘している。1月の電力トラブルで既に減産
 が決定的となる中、昨年同様に労働争議の動きが強くなっていることは、需給
 逼迫リスクを高めることになるだろう。マーケットでは、自動車市場の縮小で
 供給不足は解消されるとの見方が広がっており、それが相場を圧迫している。
 しかし、供給サイドの悪化が確定した上に、自動車生産が本当に落ち込むのか
 は不透明感が強く、行き過ぎた楽観論に基づく調整と考えている。
 
 <投機色が強まる安値形勢>
 市場心理が極度の弱気に傾いていることで下振れリスクが払拭できないが、米
 自動車市場縮小のデータを受けてのパニック的動きと評価せざるを得ない。既
 に1月に南アフリカで電力供給トラブルが発生する直前の価格帯まで下落してお
 り、投機的な安値が形成されている。パニック的な動きが収束に向かえば、安
 値是正の動きが強まるだろう。そのきっかけとしては、ドル高トレンドの転換
 に注目している。


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 ■原油 -下げ地合の転換にはドル安が必要か-
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 <市場心理は弱気に傾く>
 NYMEX原油先物相場は、115ドル水準まで値位置を切り下げる展開。特に積極的
 に売り込む材料は見当たらないが、ドル高やテクニカル面での弱気見通しを背
 景とした売り圧力が強くなっており、下値模索の展開が続いている。ファンダ
 メンタルズ関連では、寧ろ相場押し上げ要因が目立ち始めているが、現在の原
 油相場ではこうした相場に対するポジティブ要因は軽視されがちであり、戻り
 売り優勢の展開を否定するのが難しい情勢となっている。
 
 <ハリケーンシーズン到来も>
 ハリケーンシーズンが到来して、メキシコ湾を中心に石油生産に突発的なトラ
 ブルが発生し易くなっているが、今年は目立った被害が確認されていない。先
 週は熱帯低気圧「エドワール」がテキサス州を通過したが、勢力が予想されて
 いた程に強まらなかったこともあり、海上の一部従業員が緊急避難した他は、
 影響は限定された。海面温度の上昇で今後もハリケーンが発生し易いが、実際
 の操業トラブルなどが発生するまでは、相場押し上げ効果は限定的とみている。
 
 
 <OPECの増産は織り込み済みも>
 ロイター通信の調査によると、7月のOPEC産油量は日量3,258万バレルと推計さ
 れ、前月の3,233万バレルを25万バレル上回った模様。サウジアラビアが増産体
 制と強めていることで、OPEC全体の生産水準が引き上げられている。ただ、サ
 ウジアラビアとイラクが産油水準を引き上げていることは、7月のかなり早い段
 階から確認されており、こうした調査には特に新鮮味がない。ただ、原油市場
 ではこの発表を手掛かりに売り込まれており、強引に売り材料を探している印
 象が否めない。
 
 <地政学的リスクも高まるが>
 1日には、イラン革命防衛隊のジャファリ司令官が、「(イランが攻撃を受けた
 際には)ホルムズ海峡を用意に閉鎖することが可能だ」と指摘した。従来であ
 れば、この種の発言にマーケットは強く反応したが、現在の原油相場では殆ど
 話題にすらなっていないのが現状である。イランがウラン濃縮問題に関して再
 び強行姿勢を強めるなど、押し目を買い拾う材料は多数見られたが、現在の原
 油市場ではテーマ化されづらい。
 
 <ドル相場に注目>
 明らかな投機的下げ相場だと考えているが、基調の転換にはリスクマーケット
 からの資金還流、特にドル安が必要と考えている。実体経済には変わりがない
 以上、このままドル高から原油安の流れが続くことはないだろう。ドル相場の
 動向に注目したい。


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 ■ガソリン -業転相場の下げ一服も-
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 <業転相場は下げ止まらず>
 東京ガソリン先物相場は、86,000円台まで軟化する展開。業転相場は下げ一服
 となったが、WTI原油相場の軟化を受け、売り優勢の展開が続いている。夏場の
 行楽需要期を向かえ、需要がやや回復していることが好感されている模様だ。
 
 
 <出荷増で在庫に減少圧力>
 京浜地区海上渡し業転価格は、前週比変わらずの143,500円。梅雨明け後の行楽
 需要が好調なことで、予想されていた程に価格高騰に伴う需要減退の動きが広
 がっておらず、業転相場は下げ止まっている。石油連盟発表の週末在庫(7月2
 7日-8月2日)は、前週比-5.2%の196万2,420キロリットルと7週連続の減少とな
 っている。推定出荷量が同+20.1%の133万4,285キロリットルと大きく膨らんで
 おり、こちらは3週連続の増加となっている。8月からの卸値引き上げを前に駆
 け込み需要が膨らんだ影響もあるだろうが、同時に夏の需要最盛期を迎えて末
 端での需要が予想されていた程に落ち込まなかった影響もありそうだ。ただ、
 給油所での販売が、価格上昇の影響で落ち込んでいるのは間違いなく、需給要
 因で業転相場が再び上昇に転じるシナリオを描くのは依然として困難である。
 基調は引き続きWTI原油相場と連動する見通しであり、ガソリン需給よりも原油
 相場の動向に注目すべきだろう。


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 ■灯油 -需給緩和懸念が急浮上-
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 <業転相場は下げ止まらず>
 東京灯油先物相場は、94,000円台まで軟化する展開。WTI原油相場に加え、業転
 相場の下げも加速していることで、売り優勢の展開が続いている。国際相場の
 下落で輸出採算性が低下しており、需要サイドから需給緩和が促されている。
 
 
 <アジア地区での需要が鈍化>
 石油連盟発表の週末在庫(7月27日-8月2日)は、前週比+4.0%の238万7,938キロ
 リットル。出荷は同+41.1%の15万8,904キロリットルと膨らんだが、在庫は5週
 連続の増加となっている。定期市場の当先のスプレッドが拡大していないこと
 で、冬場に向けての調達意欲も弱いことが、在庫積み増しにつながっている模
 様だ。シンガポール相場の下落でアジア地区に対する輸出採算性も低下してお
 り、輸出による利鞘確保の動きも鈍化している。国際的な需給緩和傾向が強ま
 る中、需給要因で灯油相場が反転するシナリオを描くのは困難になっている。
 極度の弱気ムードに傾いている原油相場の反転を待ちたい。


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 ■ゴム -石油相場の連れ安が続く-
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 <石油との連動相場が続く>
 東京ゴム先物相場は、310円水準まで値位置を切り下げる展開。売り一巡感が広
 がっていた石油相場が再び下値模索の展開となっていることを受け、ゴム相場
 も連れ安している。また、白金相場が自動車向け触媒需要減少の思惑から急落
 していることで、同じ自動車関連マーケットということが影響し、心理面から
 も上値が重い展開となった。需給面では現物相場やオファー価格の低下といっ
 たネガティブ要因も見られるが、外部環境に左右される相場展開が続いている
 とみている。
 
 <産地相場の下げ基調が強まる>
 タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は、8月入りしてから
 平均で日量207.6トンとなっており、特に問題の無いレベルを維持している。7
 月の日量193.3万トンから伸びが鈍化しているが、特に大きな問題はないだろう。
 8月5-7日にかけて集荷が一時大きく減少する場面も見られたが、売り渋りの可
 能性は低いとみられる。ただ、これまで下げ渋ってきた現物相場が下落傾向を
 強めていることが注目される。ハジャイの現物相場は7月末の99.21バーツに対
 して8日時点では93.35バーツとなっており、当該期間の下落率は5.9%に達して
 いる。一方、タイオファーも下落傾向が強くなっている。これまでは産地相場
 の下げも無視する形で高止まりしていたが、7月末の315.00セントから303.00セ
 ントまで3.8%の下落率となっている。産地相場程に厳しい下げとはなっていな
 いが、シッパー筋の高値維持が難しくなっていることが窺える。もっとも、円
 安の影響で換算値は東京定期市場に対して15円程度、割高な状態を維持してお
 り、東京市場に対する影響は限定されている。
 
 <上海在庫の積み増しが進む>
 上海期貨交易所の認証在庫は、前週比+6,860トンの3万4,575トンとなり、直近
 ボトムの1万6,845トンからほぼ倍増している。特にゴム生産地のある海南や雲
 南地区の在庫積み増しがエスカレートしており、供給サイドから在庫の積み増
 しが行われていることが確認できる。このまま在庫が一方的に増加するシナリ
 オを描くことは困難であるが、これまでの上昇相場を支えてきた中国の在庫環
 境は、急ピッチに変化していることを確認したい。
 
 <引き続き外部環境に注目>
 為替相場では円安傾向が強くなっているが、商品市場(特に原油相場)の調整
 局面が続く限りは、ゴム相場の底入れも先送りされる可能性が高い。産地相場
 に対する下落圧力が強くなっており、内部要因ではファンドの手じまい売りが
 加速するなど弱材料が目立つが、基調は石油相場と連動する見通し。その石油
 相場の底入れには足元のドル高傾向がドル安に転換することが必要と考えてお
 り、マーケット全体における資金動向に注目する必要があるだろう。
 

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 ますが、最高額は、最低取引単位当たり16,800円です。※弊社の企業情報につ
 きましては、弊社の本・支店及び日本商品先物取引協会の本・支部・ホームペ
 ージで閲覧できます。※本取引についてのご相談窓口 大起産業(株)取引相
 談室[名古屋市]:0120-706030、日本商品先物取引協会相談センター[東京都]:
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 ■発行      大起産業株式会社
 ■レポート執筆  大起産業株式会社調査研究室 小菅 努
 ■ウェブサイト  http://www.daikiweb.co.jp/
 ■マーケット情報 http://www.asumiru.com/
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