第四回メインテーマ ディーラーの戦略と専門業者の対応

前回は、メーカーとディーラー、そして専門業者の存在について書いてみました。
さて、今回は続きの話です。
初めての方は、前回分をお読みいただいてからどうぞ。
(一番下の「このブログのトップページ」からバックナンバー全文が見られます。)
「またの機会に。」としましたが、連続にした方が分かりやすいので今回にしました。

バブル崩壊以降、日本で車が売れなくなりました。普通乗用車は10年くらい前には年600万台弱だったのに、ここ数年は400万台を割り込んでいます。
(原因は、所得格差、少子高齢化、原油価格高騰など様々ですし、話が逸れるので置いておきます。)

メーカーは海外で売れているからいいのですが、ディーラー(販売会社)は大変です。
(メーカーとディーラーは、別資本の別会社というのは、前回の説明で大丈夫ですね。)
さらに、メーカーがディーラーに出していた販売報奨金(販売台数に合わせて、ディーラーに支払われるボーナス。1台ごと、車種ごと、販売会社の年間販売台数ごとに支払われる。)が減らされる傾向にあります。
新車発表会などの新聞折込みも、昔はメーカーが費用の半額を補助してくれていましたが、現在では2割程度に減らされています。


そこで、メーカーやディーラーはどうしたか。

「新車販売以外の売上げを増やそう。」と考えたのです。

まず、車検などの整備を売上げとして考え始めました。そこで自社工場を作り、車検だけの広告、TVCMをして車検の集客をしています。
さらに、今後は板金工場を増やしていくようですから、そのうちディーラーの板金CMが流れるようになるでしょう。

また、用品販売も力を入れています。最近のカタログはぶ厚くなっていますよね。
エアロ、オーディオ、カーナビなど、昔はそれぞれ2種類くらいしかなかったのに、5〜8種類に増えています。
「エアロを付けたりしたノーマルではない車は、工場に入れません。」という態度だったのに、何でもアリの状態です。コーティングやチューニングパーツなども「ディーラーで。」という人が増えています。

さらに、以前は下取りの車を中古車販売店に流していたのですが、ディーラーが中古車販売店を作り自社の売上げにしようと、どんどん郊外に1000台規模の大店舗を作っています。

あと、5年前くらいから全国に買取り店が増えてくると、買取り店まで作ってしまいました。


修理専門業者、用品店、中古車販売店はたまったものではありません。

今まで散々下請けとして利用しておいて、自分達が苦しくなると整備工場、板金工場を切り捨てようとしているのです。
例えば、新車購入時に5万円のコーティングをオプションで付けたとします。以前は、原価15,000円のコーディング作業を、整備工場などに2万円で下請けさせていたのです。
それを自分達が苦しくなったら、全部売上げにしようというのです。

ま、私からしてみれば「何で、2万円で請けてたのよ?」と聞きたくなるのですが、それが整備工場経営者の多くの思考回路のようです。
(「何とかして、一般客の5万円を取ろう。」ではなく、「ある程度数が読める2万円の下請けの方がいい。」という思考回路。)

さらに、「新車ディーラーは新車を売っていろ!」という非難が殺到です。
家電量販店で中古売ってますか?ルイヴィトンのお店で中古品売ってますか?売上げになるのは明らかでも、それはやっちゃダメでしょ。


大企業の、こんなわがままを許していいのでしょうか。根本は、右肩上がりの市場が永遠に続くかのように、何も考えずイケイケで店舗開発してきたあなたたちが悪いのでしょ。

なぜ専門業者のみなさんは立ち上がらないのですか?

「どんどん新しい箱を作ろうとする大企業に対して、今ある小・零細企業の専門業者の存在をアピールしましょうよ!」
実はこれも「チーム・車屋マイナス50%」プロジェクトの目的です。


一般ユーザーの視点からも、メーカーの息がかかったディーラーよりも専門業者を利用していく方がいいのです。
ご存知ですか?最近ディーラーの提示する下取り価格が上がっていることを。
十数年前から、買取り業という業種が出来て、適正価格を一般ユーザーに提案するようになってきたことで、やっとディーラーも適正価格を加味した下取り額を提案するようになってきたのです。

逆に言うと、ディーラーは今までずっと一般ユーザーを騙し続けてきたのです。
もし買取り業が登場していなかったら、今も安い下取り価格のままだったでしょう。

みなさん、どんどん専門業者を利用しましょう。


今回も小ネタを。お客様が、ドアの角をぶつけたのでディーラーに見積もりをもらうと、「センサーがどうのこうのでドア交換になるから14万円!」と言われ、ビックリされて問い合わせがあり、板金工場を紹介すると2万円で済んだそうです。
知らない人は、ディーラーに言われるまま、14万円でドア交換するのだろうな。
「すごいぞ、ディーラー!!」と思った。

みなさんも、ディーラーに騙されないように気を付けましょう。

大企業が、政府が絶対言わないチーム・マイナス6%!
環境のために何でも交換で済ませようとするディーラーではなく、職人さんが何とか直そうとしてくれる専門業者を利用しましょう。


P.S.このプロジェクトはディーラー叩きが目的ではありません。健全な経営をされているディーラーの皆様、気分を悪くされたらごめんなさい。
一般ユーザー主導で、環境のために、無駄な車屋を減らして半分にしようというプロジェクトです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
【編集後記】
チーム・車屋マイナス50%運営事務局のスズキです。
秋らしくなってきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
3連休は車業界の稼ぎ時。頑張ってください。
第四回いかがでしたか?
次回からは、どうしてもやりたかった連載ものに入りますのでご期待ください。


また、無在庫の車屋、技術を持った整備工場などの企業・団体さま、ぜひ一緒にプロジェクトを盛り上げませんか。

今回の記事のような「業界では当たり前」のことが、一般的にはほとんど知られていません。これを知って、「ディーラーじゃなくて専門業者を利用したい。」という一般の方からお問い合わせ頂いた時に、紹介をさせていただきます。

国際オートアフターマーケットEXPO2006でボッシュのオートモーティブアフターマーケット事業部、ウォルフガング・ベアレントGMが「日本の整備業者は今のままでは危ない」と言っていたのを知っていますか?何か行動していますか?


★ご意見・ご質問・お問い合わせなどございましたら、お気軽にメール下さい。
  チーム・車屋マイナス50%運営事務局 info@cia-japan.com
  URL http://team-50.cia-japan.com