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    「仕置き部屋。。。留置所2日目」

前回の続き。。。。逮捕された日からは3日目。留置所での生活が二日

目ということである。一日の初めの「起床」で、留置所内で寝ている犯

罪者、起訴されるまでは「被疑者」であるが、それぞれの被疑者が布団

の中から起きて、布団をたたんで順番を待つ。

布団片づけから、留置所の一日が始まる。取調べが無ければ、留置所

で決められた規則の中での生活で、それは一定のリズムで、全てが過

ぎて行く。自分での意思行動は出来ない、全てが拘束された中での、指

示通りに行動しなければならないものだ、

三度の食事、清掃、朝晩の洗顔歯磨き、一度の運動、後は檻の中で

本を読むか、ごろ寝をするか、座って過ごすより仕方の無い生活であ

る。世の中で「娑婆」で生活しているものからすれば、どうにも出来な

い、息苦しいものだ。これも法を犯したものへの罰かもしれないが。

溜まらない、「時が過ぎるのが遅くて。。。出たい。檻の外に出たい」

これが留置所に入ったものの本音だ。

中には娑婆より留置所がいいというものもいる。これはまれであるが、

ホームレスなどは「三度の食事、週2度の入浴、畳のある部屋で布団

に寝れる。その上に冷暖房つき。。。洗濯もしてくれる」といった環境

で、生活するにしても「安全」ということで、この上も無い極楽環境とい

う人たちがいることには驚く。こうなると「人」では無いのでは。。。

この留置所の経費だって、よくよく考えれば、「国民の税金」でまかな

っているのだから。。。反省しなくては。

ちなみに留置所の食事費は被疑者一人当たり、3度の食事で「380

円」ではあるが、、、満足の食事のような。

又、留置所の中も「お金」が無いと、というかお金があれば「食事」も

追加で頼むことが、お菓子も、本も買うことが出来る。それらの購入

に関しても、都道府県の警察によって多少の違いはあるが、それなり

に欲しいものを買うことが出来る。例えば福岡県の直方警察署などは

「トイレットペーパー」が有料、しかし、宮城県石巻警察では無料とか、

それはそれぞれの地方行政野方針により違いはあるようだ。

お風呂も一日おきの留置所もあれば、週2回のところもあり、入浴時

に鍵を閉められて入浴をするところもあれば、ドアを開けっ放しで、看

守さんが、入浴を見て看守するところもあるように。

留置所風景も色々だ。

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      〇坂入一己の著書紹介。。。。「ゴミ太郎が往く」

    http://www.bk1.co.jp/author.asp?authorid=110004302730000

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    「仕置き部屋。。。留置所一日目の午後」

前回の続き。。。石巻警察署の留置所は毎週水曜日と土曜日が入浴

の日になっており、逮捕された日が水曜日のためお風呂は土曜日まで

おわずけとなる。留置所は一日目であるが、逮捕されて2日目となり、

警察拘留(警察署権限での拘留は2日間しかない)期限が切れるため

に、朝食が終わり、一番で運動の時間を済ませてから、検察庁と裁判

所へ、拘留延期のための手続きに護送される。

警察署留置所内での運動時間は毎日25分間、与えられ、その間に髭

剃り、耳掃除、つめきりなどを許される。煙草を吸うものは一日に2本

限りで喫煙も出来るのであるが、世の中で「娑婆とも言う」、煙草を吸う

ものが一日、たった2本ではきついような。

そんな運動時間であり、その運動場所はコンクリートと金網で囲まれ

た、畳3枚ぐらいの広さであり、監視野警察官が一人ついている状況

である。

何処へ行っても「監視の警察官」「鉄の扉」「金網」鉄格子」であり、留

置所を一歩出る時は、「手錠とロープ」に。束縛される生活が続く。

人はこの世を生きるためには、どんなことがあっても、法を犯さず、自

由に何処へでもいけるような生活をしないと。

人とは束縛されて、始めて知ることであり、束縛される前に気づくこと

が大事なような。。。

そんな中で、いよいよ拘留延期のために、手錠を嵌められ、ロープで

つながれ、多くの警察官に監視されながら、護送車に載せられ、検察

庁へ。その検察庁にも畳2枚ぐらいの檻があり、検事の取調べがある

まで、又、その鉄格子の檻に入れられる。裁判所でも同じであり、何処

へ行っても、「手錠か檻」だ。悪いことをした罰とは言っても、この時ほ

ど、情けなく、人間をやめたくなる。いや、やっていられないほど、恥ず

かしく、惨めだ。悪いことはやるものでは無い。法を犯すもでは無い。

普通の考えが少しでも残っていれば、二度としたくないと思うもので

ある。まったく、情けなくなる。

検察庁、裁判所での一回目の形式的な取調べ。「犯した事犯を認め

ますか」という問いに。。。「云いたくないことは言わなくても云い」と

言われ。。。「認めます、反省してます」といって。

拘留が10日間延期になる。そして、検事も裁判官も「警察での取調

べをしっかり、きちんと受けてください」といわれ、その後、警察署で

の取調べが本格的に始まる。

とにかく、人は合法的に生きるべきだ。法を犯したものが言うのも変

だが、束縛される「拘留」とはきついものだ。精神的に、心で参るもの

である。

拘置所の夜は、就寝が8時半から9時であるが、逮捕された当初は

眠れるものでは無い。

 

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    「仕置き部屋。。。。。留置所一日目」

前回の続き。。。。。一夜明けての留置所。「起床」の声で午前6時30

分、起こされる。慎太郎は今日から留置所暮らしが始まることを実感し

た朝だった。同室の被疑者と供に布団より起きて。布団をたたんで

順番を待つ。留置所では寝るときの布団を起床後に、順番で、鉄格子

の部屋の外の戸棚に運んで、しまうことになっている。

それは1号室より8号室まであるので、留置所担当の警察官(看守)に

声を掛けられてから作業を行うことに。

「6号室」と声が掛けられ、鉄格子の部屋の鍵が開けられる。ガチャン、

ガチャン、がチャンと3回、けたたましくなり、檻の扉が開き、布団を運

ぶ。その後、又、鉄格子部屋に戻り、清掃の順番を待つ。

全てが規則正しく、看守の号令の下に動く。まるで、飼いならされた

生きものの如くに。これぞ人間動物園のようだ。

清掃は畳3帖の部屋の掃き掃除と雑巾掃除であり、二人の被疑者が

交代で毎日行う。狭い部屋で、ほとんど動かずに、座っているか、寝る

だけなのに、塵埃は出るものと感心する。

この世の何処でも、人が動くところには塵芥は出るはずである。こんな

狭い畳3帖の鉄格子部屋でさえ出るのだから。

そして、看守の立会いの下での朝の洗顔が、これも整然と順番よく、

行われる。この間の動作は全て、一方的な命令指図する側の言葉

だけであり、被疑者は唯、黙って、黙々とするだけである。

世の中、全てがこのような流れ作業のような、生活システムなら、トラ

ブルも無く、上手く行くのかもしれないような。

しかし、味も素っ気も無い、人間生活になるのかも知れない。

全ての部屋のものの洗顔が終わり、いよいよ、朝食。

これが7時30分から8時くらい。

看守の声が留置所に響く「これから、食事を入れます」という。食事に

しても何でも、留置所の中で、鉄格子の部屋への出し入れは、小さな

穴。20cm四方の出しれ口から行われる。

食事の弁当箱が入るとき、中にいるいい大人が、その小さな出しれ口

の前に座り、穴を見つめ、今か今かと待つ姿。これぞ「豚」が「動物」が

「えさ」を待つ仕草と同じだ。

人が人に捕らえられ、束縛され、自由が無くなり、生きていくことの情

け無さ、これぞ極みのような。

そんな留置所の朝の風景がこのようにして始まる。慎太郎の心に後

悔の色が段々濃くなってきた。今、本当に逮捕され、これから先のこ

とを、いやって言うほどに、心のそこに暗闇が落ちてきたような気分

になってきた。

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      「仕置き部屋。。。。。逮捕」

 市樹慎太郎は吹雪の中を走る車の中で後悔の念に陥っていた。

その手首には冷たい手錠がはめられ、ロープで縛られた体、その車の

中には刑事が4人、慎太郎の心は真っ暗だった。東京から仙台を過ぎ

石巻警察署につく頃には夕闇が迫っていた。

4年半前のゴミ不法投棄での逮捕だった。慎太郎にとっては忘れてい

た現実が掘り起こされたのである。

当時、ゴミコンサルトをしていた頃の話で、大阪のG開発社の庄田会長

から依頼され引き受けた仕事の不始末であった。

よくよく考えてみれば、慎太郎もうかつであり、念には念を入れて、確

認して、後処理をしておけば良かったと、車中、何度も地団駄を踏ん

だ。しかし、後の祭りであり、自分のふがいなさに情けなかった。

石巻警察署についてから、取調室で担当刑事から、今回の逮捕事実

の確認があり、その日は留置所への手続きが行われた。

これから取り調べのために最低でも22日間の拘留がある。これは

どんなことがあっても避けられない事実であり、慎太郎も覚悟を決め

て、警察内の留置所に向かった。手錠とロープで縛られ、刑事に引か

れて行く姿は猿回しのサルのようであり、情けなく、人間としての威厳

などは何処にも無い。

留置所に収監される前に荷物検査があるため、担当看守の待つ部屋

に入る。着ていたものをパンツ以外は全部抜き、危険なものとされるも

のを除いて、着衣をしてから、許可された衣類や本のみを持って、留置

所へ。

留置所の鉄の扉が「ガチャン」という冷たい音で開けられ、サンダルに

履き替え、籠に入れられた衣類等を持って、鉄格子のある留置所へ入

った。何故か慎太郎はその時、もしかして、このまま、出られないので

はと、ふと、心のどこかで思った。誰もが思う闇の叫びに引き込まれ

てしまうのではと。

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       「心の病。。。。9」

個室に妻が移動してから一週間が過ぎた。一太郎は個室に泊り込みで

看病をした。したといってもついているだけであったが。食事の時間に

配膳されたものを取りに行ったり、下げたり。。。時には妻に頼まれたも

のを買い物に行ったりするだけだった。

よくよく考えたら、一太郎は随分と妻に心配を掛けたり、迷惑を掛けた

り、面倒を掛けたりしてきたものである。子供たち3人も成人して、よくも

此処まで健康で元気に育てたものと感心するだけであった。いや、改め

て「ありがとう」を云いたかった。

仕事にかまけて、いい気になって、本当に懲りずに遊んだものである。

そして、仕事も何度も何度も失敗したものである。

そんな一太郎についてきてくれた妻に、心からすまないという気持ちで

いっぱいであった。妻の病、全てが一太郎の責任であると、今、心から

反省しているのであった。

しなくてもいい心配、気苦労を掛けすぎたようだ。。。まったく、妻の病に

直面し、今回の生きるか死ぬかの「呼吸困難」にぶつかり、その姿を見

て、遅いかも知れないがすまないと思ったのである。

個室に移り、元気になった妻の姿を見て、本当に良かったと心から、

あの苦しさを乗り越えた妻に感謝の気持ちでいっぱいだった。

退院したら、できるだけ、時間の許す限り、妻のそばにいてやりたいと

思ったのである。

一太郎も今度と言う今度は、心からそう思った。

個室に移っている間に、一太郎は家に度々戻りながら、家の中の模様

替えをした。妻が退院してから少しでも快適に暮らせるようにと、自分な

 りに考えてのことであったが。。。

妻が退院したら、仕事は第二。。。妻が元気に、発作を起こさないよう

に日々を送ろうと決心した一太郎でした。

 

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          「心の病  8」

一太郎の看護病院生活も7日目に入り、待合室や椅子での生活にも少々疲れを覚えてき

た。 しかし、病人本人はもっともっと大変なはずである。健康な身体を持つ人間にはわか

らないことが多い。そんな中で、やっと個室が開き、妻が集中治療室から出たときは、本当

に心からホットしたものでした。その日から一太郎も同じ病室で、小さくはあるがベットらしき

物に眠れると思ったものであった。病院の指示でベットを頼みに行き、その日のうちに折り

たたみ式のベットが妻の病室に届いた頃に、娘たち二人が訪ねてきて、今日は次女が付き」

添うということを云ってくれたので、久しぶりに家に戻り、風呂に入った。

一太郎も妻が順調に回復してくれたので、その夜は布団に入り、ゆっくり寝たものだった。

その夜は長女と二人で、寝る前に久しぶりに色々な話をしたが、いつの間にか頼りがいの

ある娘、大人になっていることに気がついた。と同時にいかに子供たちをいつまでも、子供

扱いしていたかを一太郎は反省しもし、改めて子供たちの成長を見たのでした。

その半面で、自分の老いを少々感じたものでした。一太郎は、翌日から妻が退院した後の

事を考えて、家の中の模様替えをしてみた。妻と一緒になって34年、家の中の色々な物の

増えてことに驚いたものであった。人生の半分を過ぎて、妻と過して、つくづく物を一つ一つ

観ながら、その時々の思い出を振り返ると懐かしさがこみ上げた。

考えて見ると、ほめられた亭主でもなく、子供たちからすれば「素晴らしい、いい父親」でも

無かったような。。。自分の欲望のままに生き、動き、仕事をしては昼夜関係なく動き回り、

失敗もあり、精神的な心配を掛けながらの自分に、今、改めて反省の念が湧いてきた。

遅すぎるかもしれないが、これからの人生を家族のために生きて生きたいような。。。勝手

な男であり、生き方かもしれないが、少しだけ己の人生命を家族に奉仕心を持って生きた

いような気持ちを、家の中の片づけをしながら思ったものでした。

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         「心の病  7」

第二集中治療室へ一太郎の妻が移動して驚いたことがある。一部屋に

4人か2人ずつ入院していて、随時看護婦または看護士が付きっ切りで

看護には当たっていますが、やっぱり患者の家族が付き添っているか

いないでは待遇が違うような気がしたものでした。

一太郎はとにかく妻が元気になるまで、病院に泊まりこむ覚悟でいたこ

とが良かったようだったことを痛感した。妻の部屋の入院患者3人は、

家族が時々来るぐらいで、完全看護と云うことではあったが、やっぱり

事務的な扱いになってしまっていた。仕方が無いといえば仕方が無い

のではあった。どうも観ていると看護する側も大変なような気がした。

それは人手不足が感じられるのである。同じ人が長時間の勤務に見え

たからである。しかし、やっぱり「命」を預かる病院でもあるので、少々

疑問が残ったものであッた。

一太郎は待合室での泊り込みではあったが、できるだけ、病室の妻の

ベット脇で椅子に座って時間を過ごしていた。その時、本当に痛切に

感じたのである。家族にだけは、どんなに完全看護であっても付き添う

べきだと言う事を。妻の隣のベットの患者は人工呼吸器をつけていたが

、夜中に病状が悪化し、看護婦さんの二人の会話を聞いていて、本当

に驚いた。カーテン一枚であるから、全ての会話が聞こえてくるのであ

る。「チョット、熱が上がりすぎだよ、、40度も有る。どうする」と言う看護

婦の声だ。。。「私が、先生を呼んでくるよ」と云いながら「参ったね」と云

いながら、笑い声が聞こえたのである。少しムカッときた。

しばらくしてから、担当医が来て、処置をしていたがその取り扱いは、一

太郎から観ると、なんとも寂しくなるような現状だった。

そして、反対側の独りはやはり、人工呼吸器をつけ、一日中寝ていた。

意識が無いようだった。しかし、眼を開けているので、少々異常な気が

した。もうひとりはなんか気の毒なような気がした。一太郎の妻が移動

してから二日目に退院していった。その入院している病院では手術が

出来ないので他の病院への移動であった。どうにも痛々しい感じがした

。呼吸器以外に「癌」を併発していたためでした。

入院病室でいることは心の苦痛でもあった。夜中に患者のうめき声を

聞くたびに、何か地獄を感じた。病人の痛みはそれぞれにあり、その苦

痛の叫びを聞きながら過ごした数日間に思ったこと、それは健康である

ことへの「感謝心」であった。

一太郎は思った。決心したのでした。妻が退院したら、二度と病院へは

来ないように、何とか頑張っていこうと。。。一太郎に出来ることは何で

もしようと。。。妻がゆっくり静養できる環境つくりをしていこうと。

今回の病院の付き添いはいい経験になったと思ったのである。本当に

これからは妻の看病に日々心がける決意を新たにしたものでした。

 

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            「心の病   6」

一太郎の妻は集中治療室で頑張った。医師が人工呼吸器をつけなければ助からないか

も知れないといったほど重症だったのに、本当によく頑張ったと一太郎は心の底から思っ

た。一太郎も元気なときに妻が子供たちに言っていた「どんなことがあっても、人工呼吸

器だけはつけないようにと」という言葉を守りとおしてやろうと、集中治療室の前の廊下で

寝泊りをしたのだった。どんな状況になろうと、妻の意思を貫いてやろうと決心をして、最

後まで、自分が妻の盾になって立ちはだかってやろうと覚悟を決めていた。今まで妻に何

一つ、いいことをしてやれず、苦労ばかり掛けた自分の務めのように思ったからであった。

考えてみたら本当に一太郎は自分勝手なすき放題をしてきたようだ。。。よく此処までつい

てきてくれたという思いがこみ上げてきたのであった。その上に喘息という持病を持ちなが

ら「3人の子供」を生み育ててくれたと、心から感謝の気持ちが、妻の付き添いで一太郎

の胸にこみ上げてきたのだった。どんなことがあろうが一太郎は「俺が守ってやらなければ

」と思いながら、次の第二集中治療室に移ったのでした。

この病棟での4日間の付き添いで、本当に病とは大変であり、人の命の尊さを改めて認識

したような気持ちになった一太郎でした。

病を持つ者を家族に持つことは、その関わる者も大変であるが、それ以上に本人が一番

苦しみ、辛いことであり、生きるために頑張る病人が一番大変であることを知ったのでした

妻のほかに3名の重症患者が入院していましたが、その様子を見ていて一太郎はつくづく

健康であることに感謝心を抱いたのでした。妻の喘息が癒されるようになったら、今度こそ

一緒に健康管理をして、妻が日々楽しく過せるように日々精進しようとも自分の心に誓った

のでした。

 

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          「心の病  5」

前回の続き。。。。集中治療室の前の廊下での、一太郎の「寝泊り生活」が始まってから

3日目に、妻は呼吸困難状態から開放された。付き添い看護婦さんから呼び出せれ、集

中治療室に行って見て、少しだけ安心したものでした。

一太郎が妻のベットに近づいて、「良かった、本当に良かった」と声をかけたら。。。妻も

にっこり笑みを返して、うなずいてくれた。

看護婦さんに頼んでおいた「個室」への移動はすぐには出来なかった。個室が満室のこと

もあり、できれば第二集中治療室へ移動後に様子を見ての移動ということになったのでし

た。それでも最初に救急病院には顔ばれた状態を考えると、良く頑張ったものと妻をほめて

やりたい気持ちでいっぱいの一太郎でした。

救急車から運ばれた当初はベットに横になることも出来なかった妻でした。呼吸が苦しく

、そばで見ていてもどうしてもやれない一太郎たちは、ただ、うろうろするだけでした。それ

でも必死に呼吸しようとしている妻を見ているうちに、何とかしてやりたい、しなくてはという

思いだけが強くなり、これから一太郎の人生を、残された人生を、苦労掛けた妻のために

使うことを心に誓ったものでした。

そんな妻が元気になり、次の治療室へと移動して行きました。それから個室に移るまでの

4日間は、待合室での寝泊まり生活となりました。時間を見ては4人収容病室へ脚を運び

ました。個室とは違い、他の患者さんがいるので、妻は早く個室へ移りたがっていたもので

した。それは病気になり、入院してみないとわからない心の状況です。

一太郎も何度か徹夜で、妻の病室で過したことがありますが、本当に病気とは大変なもの

であり、家族が付き添わないと心細くなることが良くわかりました。

 

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        「心の病。。。4」

3月にはいると一太郎は決まって庭の木々の消毒をするのが、此処2,3年の恒例事であ

った。妻と二人で植えた木々も30年を超えると背丈が伸び、一年に一回は剪定や枝降ろ

しをしていたのである。今年も木々の消毒をする前には、念入りに窓を閉め、家の中に消

毒剤が入らないようにしていたのだったが、その後に妻が持病の「喘息」の発作を起こして

しまった。木々の消毒が原因でもないようだったが、その一週間前より臥せって寝ていたの

であったために、一太郎は責任を感じていた。

妻をかかりつけの個人病院に連れていったが、今回はいつものように薬だけではその喘息

の症状が治まらず、日に日に呼吸困難になったいったのである。妻も苦しさを我慢しながら

頑張ったのであったが、一太郎から見ても本人もどうにもならない様子になり、再度かかり

付けの医師に来てもらい診察をしてもらった。その結果、呼吸器の専門病院へ入院して、

治療してもらった方がいいということになり、その場から専門病院に連絡を取ってもらい、入

院の手続きをしてもらった。妻が喘息の発作が起きたとき、3人の子供たちもそれぞれに、

時間をとって帰ってきていたので、入院に当たっては手伝ってもらうことが出来た。今回の

発作症状はいつもよりひどかったので、一太郎は子供たちに事前に連絡をしておいたので

あった。

救急車で長女が付き添い、長男と一太郎が救急車の後からついていき、次女は後から入

院に必要なものを用意して病院に来てくれた。救急車で運ばれ、応急処置をしてもらった後

に、担当医師から相談があるといわれ、子供たちと一緒に聞くことにしたのであった。妻は

応急処置の後に集中治療室に入り、専門看護士がつききりでの看護になったので、担当

医師との今後の治療についての話し会いを行った。

担当専門医師は「どうして、此処まで、こうなるまでほっておいたのか。。。とにかく重症な

喘息で、この救急病院にも月に一度か二度くらいの重病患者だよ。、。生きるか死ぬかの

重病だ」と一太郎たち家族は怒られながら、詰め寄られた。

医師は続けた「私たちの考えでは、呼吸困難がひどく、このままでは窒息死するかも解か

らないので、人工呼吸器を付けたいのだが。。。それで、ご家族の承諾を得たいのですが」

と云ってきたのであった。一太郎は以前、長女から云われたことがあった。

「お母さんは、喘息の発作がひどいときに、病院に入院すれば人工呼吸器を付けられるこ

とを知っていて、私に頼んだんだよ。。。どんなことがあっても人工呼吸器だけは付けさせ

ないでと。。。死んでもいいから、それだけはやらないようにしてねって。。いったんだよ」

という言葉を思い出し。。。医師に告げた。

「先生、人工呼吸器だけはやめてください。。それ以外の方法で、どうにか治療をしてくだ

さい」と一太郎は頼んだ。子供たち3人も頭を下げてお願いしたのであった。

担当医師は「解かりました。。出来る限りのことでやりますが、私たちは医者です、命を助

ける使命があり義務があります。。いざというときにはつけますよ」といったので、

一太郎は「そのときには、私が泊り込みで、廊下でも何処にでもいますから、断ってから

にしてください。。。あくまで私の承諾なしではやらないで下さい」ということになり、一太郎

は集中治療室の前の廊下で泊り込むことにしたのでした。

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