[ 日本1960年代 ]
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今月は連休が2週続いていいですが、今週末はお彼岸です。
お彼岸といってもお墓参りにおはぎぐらいしか思いつきませんが、
これは仏教紀元なのに日本にしかない風習だそうです。普段は信
仰心の薄い日本人ですから、まあお彼岸と盆と正月くらいは先祖
とか仏とかに思いを馳せるのもいいかもしれません。


-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 クレージーの無責任清水港

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − クレージーの無責任清水港


--cinema2054------------

 クレージーの無責任清水港

 1966年,日本,94分

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<キャスト&クルー>

監督 坪島孝
脚本 小国英雄
撮影 小泉福造
音楽 萩原哲晶
   宮川泰

キャスト 植木等
     谷啓
     団令子
     浜美枝
     ハナ肇
     平田昭彦

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 ぼろをまとって腹をすかせた流れ者の追分の三五郎、ついに無銭
飲食でつかまるが、牢に入ってもいかさま博打で牢名主の森の石松
を任してまんまと牢名主の座を手に入れる。石松に一足遅れて放免
となった三五郎は牢に戻りたくってまた無銭飲食をしようとするが、
そこは清水の次郎長の縄張りで石松と再会する…
 クレージーキャッツの“クレージー”シリーズの第5作で、クレー
ジーキャッツ3本目の時代劇。清水の次郎長一家というおなじみの
モチーフをドタバタ喜劇に。70年には続編の『クレージーの殴り込
み清水港』も作られている。



<レビュー>

 クレージーキャッツの時代劇は初めて見たが、まず追分の三五郎
を無責任男にしてしまうという発想がすごい。大体次郎長ものとい
うとまあ次郎長か石松が主役と相場が決まっているのだが、追分の
三五郎が主役の映画として『次郎長外伝 石松と追分三五郎』とい
う映画もあるくらい三五郎というのも人気のあるキャラクターだ。
それをC調の無責任男にしてしまう。確かに三五郎は男前というこ
とになっているが(三五郎は実は創作されたキャラクターで実際に
はいなかった)、仁義の世界に無責任とはこれいかにという感じで
はある。
 しかし、これを植木等がやるとピタリとはまるから不思議だ。時
代劇という違和感もあっという間に感じなくなり、いつもどおりの
クレージー映画になる。しかし同時にやはり次郎長ものでもあるの
だ。
 植木等は飄々と乗り切り、谷啓はドジをやらかす。このあたりは
クレージー映画の面白さであるが、最終的には無責任が影を潜め、
まっとうな任侠ものになる。ただこれは時代劇だからというわけで
はなく『くたばれ!無責任』以来の傾向であるのだと思う。無責任
とC調で売り出した植木等とクレージーキャッツだが、『くたばれ!
無責任』で無責任をくたばらせて以来、C調はあくまでも手段とな
り、植木等はC調で世の中を渡って行くしたたかな男になった。こ
れは社会の急激な変化が大衆の鑑たるクレージーキャッツを変化さ
せたもので、それはモチーフが時代劇になっても変わらない。流れ
者の三五郎が、調子のいいことを言って次郎長という組織に入り込
み、最後には気骨のあるところを見せてヒーローになる。それはモー
レツ時代のサラリーマンが理想とする生き方のようにも見えるでは
ないか。

 クレージーキャッツは時代劇を結構作っているが、今から見ると
これはなかなか考えにくいことだ。今では時代劇というとまったく
シリアスなものか、逆にパロディ化したものばかりで、時代劇とい
うモチーフを使って正統派のコメディを撮ろうという発想はなかな
かない。この作品が撮られたのは40年前のことだが、この40年の間
に人々の生活から浪曲や講談といった時代物の物語を聞く機会は消
え、時代劇も次郎長も遠い世界の話になってしまった。
 今は時代劇といえば大河ドラマか水戸黄門、おじいさんだけが見
るものだが、ほんの40年くらい前までは大人も子供も見ていたはず
だ。現代は江戸あたりの文化が見直され、落語ブームが訪れ、徐々
に講談などにも目が向くようになって来ている。この江戸ブームが
もう少し続けば、浪曲やら浪花節やらも見直され、次郎長もポピュ
ラーになり、時代劇も復活して、スマップがこの作品をリメイクし
たりするのかもしれない。
 まあ、そんなことにはならないと思うが、時代劇というのは日本
映画に独特のジャンルであり、海外でも知名度があるものだ。ハリ
ウッドで時代劇が作られる今、マカロニウェスタンでハリウッドの
西部劇が復活したように、日本の時代劇が復活するのも夢物語では
ないのかもしれない。





□ ヒビコレリンク

 『くたばれ!無責任』



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