昨日は、欧州市場でユーロを初め各通貨が対ドルで売られました。NY市場では米小売売上高が良くドル円が上昇しましたが、他の通貨に対するドルの上昇は限定的で、バーナンキ議長の市場は正常から程遠いという発言もありダウは下落しました。

 今日は高値もみ合いを予想しますが、夕方の英雇用統計、ユーロ圏工業生産、夜の米CPIなどの指標や決算に左右されそうです。(詳細は下記)。


「市場動向結果・予想」
「東京(アジア)市場」(6:00〜15:00)
●8:00英4月RICS住宅価格:−95.1%(予想−80.0%)。ポンド下落
●日経平均株価:13,953.73(前日比+210.37)円。中国の地震を受け、前日終わりの13700円台中心でもみあっていたが、香港株が上昇して始まったのを受け、前場終了間際から上昇し13時半には14000円近くまで上昇した。その後は14000円を前に抑えられもみ合った。
●アジア株:まちまち。上昇が多い。中国本土、オーストラリアが安い。
●ドル円:103.7円。横ばい。103.7円で始まり、103.8円前後(+−0.2円)でもみあった。
●ユーロドル:1.555ドル。横ばい。1.555ドルで始まり9時までに1.552ドルまで下げ、12時に1.554ドル台に一時上昇したものの14時半まで1.552ドル前後でもみあった。15時の引け前に1.556ドルまで上昇したが、多少下げて終わった。
●クロス円:ドル円連動。小動き。ポンド円は住宅価格指数を受けて8時に20pt程度下落した。ユーロ円はユーロドルに合わせ東京市場中盤にやや下げて推移した。

「欧州市場前半」(〜21:00)
●17:30 英4月消費者物価指数CPI:前年比+3.0%(予想+2.6%)、
 17:30 英4月小売物価指数:前年比+4.2%(予想+3.9%)。
 ポンド上昇も、18時までに元以上に下落した。
●アジア株:まちまち。上昇が多い。中国本土、オーストラリアが安い。
●欧州株:ほぼ全面安。主要通貨国では前日休場だったスイスや、前日安かったオーストリア、ギリシャ、マルタが高い。
●ドル円:103.8円近く。横ばい。103.7円台中心でもみ合って推移したが、16時半から17時半にかけて103.3円に下落した。19時までに103.7円台元に戻し、そのままもみ合って引けた。
●ユーロドル:1.547ドル。上昇。16時までに1.552ドル前後に下げ、17時半までもみあった。17時半にポンドの上昇を受け1.548ドル前後に急落してもみ合い、18時半に更に1.547ドルに下げてそのままもみ合った。
●クロス円:ほぼドル円連動。17時まではドル円と同じ動きだったが、17時から各通貨がクロスドルで下落したため、クロス円もドル円より下落した。

「NY市場」(〜6:00)
●米国1Q決算株式市場後:Wal-Mart一株利益0.76(予想0.75)。
●21:20 バーナンキFRB議長講演:市場は正常な状態から程遠い。銀行は窓口貸出(公定歩合による借入)から巨額の資金を借り入れている。状況に応じ、期日物資金入札(TAF)の貸出枠を拡大する用意がある。
●21:30 米4月小売売上高:前月比−0.2%(予想通り)、除自動車前月比+0.5%(予想+0.2)。ドル円70ptの急騰。ドルの上昇は低金利の円とスイスフランに限定。ユーロに対しても一時上昇したがすぐに戻した。
●欧州株:まちまち。スイス、オーストリア、ギリシャに加え、独、仏、伊、ポルトガル、フィンランドが上昇に転じた。マルタは下落。ユーロ圏全体指標はまちまち。
●米州株:まちまち。カナダ、アルゼンチン、チリなどが下落。
●NY株:Dow 12,832.18(-44.13), Nasdaq 2,495.12(+6.63), S&P 1,403.04(-0.54).
 小売売上高は良かったものの、バーナンキ議長の金融市場が正常から程遠いという発言で、頭が重く金融株を中心に下落して始まった。 金融セクターはOppenheimer研究所がGoldman Sachs、Merrill Lynch、Lehman Brothers、Morgan Stanleyの各2008年、2009年通期見通しを引き下げたことや、バーナンキ議長の発言で頭が重く推移した。欧州市場で下げていた原油価格が最高値を更新したことも下落に貢献した。
 午後になると原油価格が小緩んだことから、個別株買いで下げ幅を縮小し、ナスダックはプラスに転じた。特に、前日の株式市場後に予想より良い決算を発表した工業サービスのFluorが通期見通しを引き上げて上昇、非上場を検討中のClear Channelが銀行と買取価格で合意するという報道で上昇、投資家Icahn氏がYahoo!にプロキシーファイトを仕掛けてMicrosoftに売却をするという報道でYahoo!が上昇してナスダックの上昇に貢献した。
 個別ではWal-Martが予想を僅かに上回る決算だったため、既存店売上などからの期待で前日に上昇していた反動で下落した。Hewlett-Packardも2Q以降の見通しを引き上げたものの、Electronic Data Systems(EDS)の買収合意による財務負担を嫌気して売られた。
●ドル円:104.7円。大きく上昇。21時半の小売売上高を受けて103.8円付近から一時104.6円まで急騰した。22時半のNY株式市場を前に104.8円に上昇したが、株価が開始後すぐにマイナスに転じたため23時過ぎには104.3円台に下落した。その後も、投機的なドル円買いによる上昇と、ダウ下落続行による104.3円台への戻しで1時前までもみ合った。1時(NY時間12時)前に株価が下げ止まると株価に合わせて、1時半に104.8円に上昇、2時に104.5円に下落、4時に104.9円に上昇、5時(NY16時、株式市場終了)前に104.7円に下落し、そのままもみ合って引けた。
●ユーロドル:1.547ドル。横ばい。ドル円の逆だが、買い強く下げは限定(「」部分)。21時半に米小売売上高を受けたドル円の急騰に対し1.543ドルまで急落したが、「22時に1.546ドル前後に戻した」。NY株式市場を前に1.543ドルに下落したが、株式市場が下落しドル円が上昇したため、1時前に1.552ドルまで上昇した。1時半に1.548ドルに下落、2時に1.550ドルに上昇、「2時半過ぎまでもみ合ったが」、4時に1.547ドルに下げ、4時半に1.548ドル前後に上昇しもみ合った。
●クロス円:ほぼドル円連動。利益確定売りから引け際にドル円より下げが大きい通貨があった。円と同じ比較的低金利のスイスフラン円は米小売売上高で急騰しなかったものの、リスク志向の回復から徐々に上昇し、後半はドル円と同じだった。
●債券価格:下落。自動車関連を除く小売売上高が上昇で、リスク志向回復から下落。
●WTI原油:125.80(+1.57)ドル。欧州市場でドル高ユーロ安が進んだことから123円台に下落していたが、ユーロがNY市場中盤に上昇したことや、イランの増産不要との発言などで上昇に転じ、一時126.6円の最高値を更新した。
●COMEXゴールド:869.6(−15.3)ドル。欧州市場でのユーロ下落から売られ、NY市場でユーロが一時戻したことで多少下げ幅を縮小した。
●シカゴ日経225先物:14,025(大証比+15、日経平均終値比+71)円 。
「今日の動向予想」
●全般:高値もみあい。
 米国の小売売上高の上昇から、ドル円は上昇し、一目均衡表の転換線を上抜けて終わったことで環境が良くなってきている。クロス円も上昇しており、リスク志向が高まっている。
 しかし、ドルの上昇は低金利の円やスイスフランに限定されている。また、バーナンキ議長の金融市場が正常から程遠いという発言でNY株式市場も低迷しており、米国の環境が改善した訳ではないので注意が必要。特に、ドル円の105円台では輸出の売りの厚さも予想され、頭が重くなる可能性がある。

 今日のアジア市場は、NY市場の株価が下落したことから、株価の上昇は限定的かもしれない。日本株も円安から好調が期待できるが、昨日の大幅上昇の後で先物程度の上昇に留まるかもしれない。
 欧州市場前半は、仏BNPパリバ(BNP Paribas)の決算の他、英国雇用統計、インフレ報告、ユーロ圏鉱工業生産などの指標があり、ポンドやユーロを中心に動きがありそう。ドル円の投機的動向にも注意したい。
 NY市場は、住宅ローン貸付のFreddie Macの決算(一株利益予想−0.93ドル:損失)があり、波乱要因。消費者物価指数は原油等の値上がりの影響を削減するため私はコアの方を注目したいが、為替市場は過剰に反応しやすいため通常の指数が良いだけでもドル円や連動したクロス円が上昇する可能性がある。原油価格に影響する原油在庫の発表や、銀行の規制に関するバーゼルIIに関するFRBメンバーの講演などもある。

●ドル円:103円後半から105円台。特にアジア市場は104円後半中心の展開か。
●クロス円:ドル円に合わせたもみ合い予想。
●日経平均株価:13800円〜14100円。14000円で頭が重いかもしれないが、アジア市場の動向によっては14100円を超える可能性もある。
●注目指標等:
 08:50 日3月貿易収支
 17:30 英4月雇用統計
 18:00 南ア3月実質小売売上
 18:00 ユーロ圏3月鉱工業生産
 18:30 イングランド銀行・四半期インフレ報告
 21:30 米4月消費者物価指数CPI(予想+0.3、コア+0.2)
 23:30 米週間原油在庫


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