前回の記事の内容について、設計事務所をやっている友人から助言をもらいました。
多謝!
この友人からのメールを一部引用させていただきます。やはり、少し誤解を招きやすい文章かなとおもいます。
(中略)
なぜ、木造矩体が2000年以上続いて現在も存在し続けているのか、という部分から考えないと、単純に耐震、耐火性能の比較条件のみでRC矩体のと比較というのは出来ないんではないかと思いますね。
彼が今回の建築基準法についてまとめて文章も改めて添付してくれました。改めて読んでみて、前回の記事を読まれた方が今回の建築基準法で木造が全く放っておかれたままだと誤解されてしまう恐れがあると思いました。
前回触れませんでしたが、実は今回の建築基準法の目玉として「ピアチェック」といわれる「確認申請審査時の第三者による構造計算適合判定」制度が導入されました。簡単に言ってしまえば、条件によっては確認検査機関以外にも構造計算のプロに再チェックをお願いする、お願いしなければならないという改正です。ちなみにこれまでは旧法が定めるとおり、確認審査機関内では形式的なチェックが行われてきただけです。今回、このピアチェックの対象に鉄筋コンクリート(RC)だけでなく、下記のような特殊な木造も加えられています。
・木造で、高さが13mを超え又は軒の高さが9mを超えるもの
これは大体3階建て以上の高さの木造相当になります。どんどん技術的な話に走りますが、鉄筋コンクリートの高層の建物で主に使われる「許容応力度等計算」などを適用した木造の構造体もこのピアチェックの対象に含まれます。
逆を言えば、普通の木造の構造はピアチェックの対象には当たらずほぼこれまでどおりということではあります。
[木造と鉄筋コンクリートの建物を比較は、]BMWの7シリーズとレクサスのLS600を比較して、どちらが優れているか、ということを比較するのはもはや無意味であるように。
そのとおりですね。
この友人からのメールを読んで、法の改正如何にかかわらず設計者、施工者、建築に関わる資材から大工さんから一切合財の関係者がどれだけ真剣に建築の現場に向き合うかで、家族を守るとか、文化財を守るとか、それぞれの建物に課せられた社会的使命をまっとうできる「作品」を作り上げることは十分に可能ですし、そうしなければならないのだな、と改めて思いました。
添付した写真は京都の南禅寺の「三門」です。建てられてから400年近い歳月が経っています。建築基準法はできてまだ40年です。それ以前に建てられて立派に現役の建物が日本にはいっぱいあります。こういう建物を見ると長い長い時間的な視野を持って仕事にあたりたいと改めて思います。
■追記
このエントリーにくだんの友人が更に感想を書いてくれています。
ありがとうございます!お互い技術とモラルを高めていこうね!
