[ 短編(1-2回もの) ]  

<これまでのお話>こうすけは、もの静かな男の子。友だちからは、女の子みたいとからかわれていた。そんなこうすけは、カタツムリにはオスとメスの区別がないということを知って、インターネットで見つけた願いがかなうという掲示板に「カタツムリになりたい」と書いた。すると、ある日本当に、カタツムリになっていたのだった。

後編「おかあさん、助けて!」

 カタツムリになってなんにちかたった。こうすけはだんだんたいくつになってきた。
「ビーズでなにかつくりたいなあ。パソコンいじりたいなあ。」
 でも、カタツムリには手もないし足もない。
 こうすけはじぶんのへやにいってみた。
 すると、おかあさんがこうすけのしゃしんをだいてないていた。
「どんなこうすけでもいいから、こうすけ、もどってきてちょうだい。」
 おかあさんは、そういっているみたいだった。
 こうすけはおかあさんのそばにいきたくなった。
 そしたら、おかあさんのなみだがこうすけにおちてきた。おかあさんのなみだは、すごくしょっぱかった。
 カタツムリは、しょっぱいのが大のにがてなんだ。
「ああ、おかあさん、ぼくとろけてしまうよ〜。たすけて〜。」
 こうすけが目をさますと、おかあさんがこうすけの手をしっかりにぎり、ベッドのそばでないていた。
 おかあさんの手はやわらかくて、あったかかった。
「ぼく、うまれかわったんだね。にんげんに。おかあさんの子どもに。」
 もういちど、にんげんになるのもいいかなと、おもえてきた。

Copyright (C) 2007 Junko Zakimi All Rights Reserved.