日照時間により開花する花としては菊が有名だ。
菊の栽培には、光をさえぎるござを畑の上にかけたり、あるいは電照して日長を調整して季節はずれの時期に花をさかせるなど多くの手間をかけている。
この花をさかせるホルモンがあるはずだ、と皆が考えていて、花成ホルモン、つまり、フロリゲンは世界中の植物科学者達が必死になって追求していたテーマだった。
それが、ついに解明された。それも日本の研究者によってである。
東大でも京大でもなく、奈良先端科学技術大学院大学の島本功教授のグループがイネの遺伝子Hd3aに緑色蛍光タンパク(GFP)を連結してその挙動を調べたところ、葉で作られたHd3aタンパク質が芽の部分に移動することを突きとめた。
他にこのような動きをする物質が無いため、このHd3aタンパク質がフロリゲンの最有力候補というか、ほぼ間違いない、と言っていいだろう。
この研究テーマはノーベル賞になってもおかしくないテーマであり、大望を持つ科学者のかなりがこれをやっていた。
しかし、いろんな経路から多くのシグナルで栄養成長から生殖成長に移行する例が他の生物では見られたことから、必ずしも1つだけのシグナルでは足りないという考えもあった。
だが、今回の発見はその考えを覆すもので、非常に画期的である。
さらなる発展を期待したい。