「絵の具止め(剥落止め)」 接着剤
絵画に用いられる絵の具(おもに顔料)が、水を用い撫刷毛や打刷毛によって紙背を圧するなどの表具工程中に、浮き上がったり剥離したりする危険を防止するため、必要に応じて絵の表裏から礬水や合成樹脂を染み込ませて、顔料層を本紙に固定する作業を行う。
これを絵の具止めという。
「滲み止めとは」
「滲み止め」・・接着剤ではありませんが、定着剤として。書道作品における宿墨(すり下ろしてから数日経過した墨)、絵画における染料系色料(臙脂、雌黄)は表具の工程で用いられる水に溶けて滲み出す危険がある。これを防止するために礬水などを画面の表裏から筆や噴霧器などを用いて注意深く少量づつ塗布する。
にじみ止めの材料としては、従来、膠・礬水などが用いられていたが、近年は合成樹脂も使われ始めている。礬水などは明礬の酸性が絹本や紙本を傷める可能性があるため、現在ではあまり使わないようにしており、おもに膠が用いられている。
「布海苔とは」 接着剤
ふのり科の海草から作られる。板状の布海苔をちぎって水の入った容器の中に一晩放置してもどしたのち煮て溶かし
、布で不要部分を漉しとって布海苔液を作る。
膠水に混ぜて絵の具止めやにじみ止め用いたり、また表具に用いる裂や布がよれている場合、洗張りのように板に張ってしわを伸ばしを行うのに用いたりする。
紙本の折損部(虫食い)に別の紙で補修するとき、糊に布海苔をを混ぜて用いる工房もある。
海草なので塩分の抜けきった黄色っぽいものが良いとされている。
「膠とは」 接着剤
三千本膠
(牛や馬の皮や骨から制するといわれている。最近ではウサギから採取された膠のほうが粒子が細かいことから、作品になじみやすいという理由で使われだしている)
これを適度に薄めて絵の具止めなどに用いる。膠水に明礬を加えたものを礬水(ドーサ)といい、絵画の滲み止めに使うこともあったが、明礬の酸性が本紙を劣化させる危険性があるため、現在ではあまり使われていないようだ。
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誰も話さなかった表具屋日記
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