ああも言ったり、こうも言ったり
美人は性格もいい
美人は周りの人にいつもやさしく扱われるので、ひにくれること
なく素直に育ち、したがって性格もいい、という大変間違った意見。
これは、十数年前にあるトーク番組を見ていた時、若手新進作家
が、綺麗なアシスタントのお姉さんに向かって言った言葉です。ー
ダッタラ、美人デナイ女ハ、ヒニクレテル女ガ多イッテコト?ソン
ナバカナ、コノ人、美人シカ相手ニシテイナイナ。作家ガソレデイ
イノカ?ー
性格のいい美人は、もちろんいます。が、そうでない人もいます。
性格のひにくれた不美人もいます。が、とてもやさしく思いやりが
あって優秀だけれど、残念ながら容姿だけには恵まれなかった、と
いう人もいます。
ただ、これだけは断言出来ます。周りの人から、可愛いね・綺麗
だねと誉められ、おだてられ、ちやほやされたからといって、ひに
くれない素直な性格に育つなどということは、全くありません。む
しろ、傲慢で思いやりのない性格に育つ可能性の方が高いでしょう。
何せ、無責任な誉め言葉に常にさらされているわけですから。母親
は、器量のよい娘を持ったら、普通の器量の娘の何倍もの気を使い、
厳しく育てなくてはならない筈です。
大体男性は、「美人」と「美人でない女」の取り扱いの違いが大
きすぎます。そりゃ、美人を見て心うきうき、舞い上がりたくなる
のもわかりますけど、中学・高校とーソコマデヤルカーと喚きたく
なるくらい差をつけられてきたので、私はすっかり男性不信に陥っ
てしまいました。
孤立した美人にならないためには、こういう男の無責任なおだて
に決して乗らず、もてはやされてもさらりとかわせることが、絶対
条件ではないかと思います。ですがこれは、かなり難しいことなん
でしょうね。私なんか、めったに誉めてもらうことがないので、ご
く稀に誉めてもらうと、すぐ有頂天になって天までのぼってしまい
ますから。
美人を腐らせる一番の要因は、男性が美人とそうでない女をざっ
くり分けて、美人ばかりをもてはやす、そのあり方にあるのではな
いかと思います。せめて、たくさんの女性がいる前で、一人の美人
だけを「可愛いなぁ」「綺麗だよね〜」と、誉めそやすのはやめて
欲しいですね。そうやって、いつもいつも差をつけられているから、
美人でない女はだんだん性格がひにくれるんですよ。
くだんの新進作家は、今も大活躍でベストセラーを連発し、やは
りトーク番組の司会をしています。男性にも女性にも、どんな年齢
のどんな職業のゲストにも、的確にして誠実な応対でとても好感が
持てます。十数年の年月を経て、女性への考え方は変わったのかな、
と聞いてみたくなります。
ただアシスタントの女性は、やっぱり若くて美人で、おまけにグ
ラマーですけれどね。
あなたが仲間だと思うから・・・・・って言うのよ
(したのよ)
あるグループのメンバーの殆どが、一人の人物に対して批判的に
なり、その結果そのグループから抜けざるをえなくなった時、その
人に対し弁明として使われる言葉。
仲間って何なのでしょうね。主婦でしたら、子供つながり・サー
クルつながり・職場つながり・隣近所つながりぐらいでしょうか。
うまくいっている時は、みんなと自分が仲間だという意識すらなく
心地よく付き合っているのではないかと思いますが、いったんその
グループの色に自分はなじまないとわかった時、さてどうするかが
問題です。自分から潔くパチンとはじけるか、少しずつ距離をおい
て徐々に離れていくか、離れるタイミングを逸してずるずるそのグ
ループにい続けてさらに疎まれるか、難しいところです。
自分は仲間だと思い込んでいたのに、他の人たちは全くそう思っ
ていないことが、ある事件をきっかけにわかって、かなりショック
を受けた上に、件の言葉を言われたら、もうそのグループにはいら
れませんね。それに「あなたが仲間だと思うから・・・って言った
のよ」ということは、今までは、仲間だと思わないから遠慮して言
わなかっただけで、あなたのこういうところが、私達にはとても迷
惑だったのよ、と解釈できます。
私自身はこう言われた時、何が言いたいのか、言わんとするとこ
ろが咄嗟に理解出来ませんでした。回りくどい言い方は、私のもっ
も苦手とするところだからです。しかしジワジワときいてきました。
ーソウカ、仲間ダト思ッテイタノハ、私ノ勘違イダッタノカ。ダッタラ
仕様ガナイ。コノグループカラ抜ケルシカナイナー自分を受け入れ
てくれない人と、いつまでもつるんでいたって仕方ありません。
私は良くも悪くも決断が早いのです。人にも殆ど相談しません。決
断力と行動力だけが突出しているので、よく自爆しています。周り
の人を唖然とさせているかもしれません。でもそれが私のやり方で
す。損したって悪口言われたって、それがなんだい。いいよ〜だぁ。
ところで言葉で言われなくても、拒絶される時ってわかるもので
すね。私はそのグループの人達が輪になって座っていた、その背中
から、強い拒絶のメッセージを嫌というほど感じました。なかなか
に、苦く貴重な体験ではありました。
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ああも言ったり、こうも言ったり
ああ、突然
唐突に、重大な告白をされると、どうしていいかわからなく
なってしまいます。
まだ結婚をしていなかった、青春末期とでも呼ぶべき時期に、
行動を共にしていたグループがありました。男性も女性もいて、
年齢も職業もばらばらのグループでしたが、同時期に二人の人か
ら、同じような告白をされたことがあります。「実は、俺、日本
人じゃないんだよ。父ちゃんが違うんだ。ハーフなんだよ」「実
は、私、日本人じゃないの。両親とも違うのよ。学校にも、チマ
チョゴリ着て行ってたのよ」これには、声も出ないくらいびっく
りしました。全く、何の違和感もなく付き合っていましたから、
日本人ではないなんて、思いもよらなかったのです。
私の両親は、とてもいい人達なのですが、かなり人種偏見の強
いところがあったので、知らず知らずのうちに、その影響を受け
ていたのでしょうか。私も知ったかぶりして、愚かな戯言を言い
散らしていたので、お腹の中が、真っ赤っ赤になるほど、恥ずか
しくなりました。突然の不意打ちに、己の軽薄さをノックアウト
された思いでした。真実も知らずに、知ったかぶりするなんて、
本当にみっともないことをしてしまったと、猛反省したのでした。
これは、私が結婚して大分たってからの話、今から十数年前の
ことです。
あるサークルに所属していたのですが、そこで知り合った年下
の女性と、もう一人の女性と三人で、サークル帰りにお茶でも飲
んでいこうか、という話になりました。その年下の女性とは、数
回顔を合わせた程度の、お付き合いだったのですが、転勤族の
奥さんだったので、以前の暮らし振りが話題になりました。すると
彼女、「前の転勤先では、危うく新興宗教に入会してしまうところ
だったの。子供はすぐに友達が出来たけれど、私は出来ないし、
主人は休みのたんびにパチンコにいっちゃうしで、さびしくってね。
やさしく声をかけてくれた人がいたんで、喜んでつきあってたら、
その人、新興宗教の熱心な信者だったの。勧誘されて、逃げ切れな
くて、本当に大変な思いをしちゃったの。今思うと、最初から勧誘
が目的だったのよね。こちらへ転勤が決まって、引越しの荷造りし
ているところにも、押しかけてきて、新しい住所教えろって、ほと
んど脅迫みたいで・・・怖かった、逃げるようにして引っ越してき
たの」と、打ち明けてきたのです。目には涙をいっぱいためて。
私も、もう一人の女性も突然の話の展開に、どう対応していいかわ
かりませんでした、そして、つらそうな彼女の顔を正視出来ず、う
つむいて何かモゴモゴ言っただけで、その場を凌いでしまいました。
どうも私は、「突然」に瞬時に対応する能力に欠けているようです。
「打ち明け話」を受け止めきれる自信がないので、すぐ腰を上げて
逃げようとしてしまいます。話の内容の深刻さに動転して、相手の
気持ちを思いやるゆとりもなく、相手の気持ちに寄り添うことも出
来ません。たいして親しくもしていない人間に、何かを打ち明けた
くなること自体、その人がかなり追い詰められた状況にいるという
ことなのでしょうから、しっかり、受け止めてあげればよかったの
にと、またまた反省しきりなのでした。![]()
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ああも言ったり、こうも言ったり
もとの方が良かったのに・・・
私が子供の頃、近所に繁盛していた八百屋さんがありました。
おかみさんはすらりと背が高く、くっきりはっきりした美人顔。
その上、「さぁ、らっしゃい」と、声も大きく、愛想もいい。
いっぽう旦那さんはと言えば、細面の優男。声も優しく、小さ
い。でもやっぱり愛想がいい。いつも新鮮な野菜がいっぱいお
いてあって、お客さんの絶えることのない、賑やかな八百屋さ
んでした。
それなのにどうしたことか、突然閉めてしまいました。ーなぜ?
どうして?あんなに売れてたのにーと、不思議に思っていたら、
いつの間にか、その威勢のいいおかみさんが、道路をはさんで我
が家の斜め前にあった、バーのママさんになっていました。八百
屋のおかみさんの時とは、うって変わって、髪を高く結い上げ、
着物を粋に着こなし、別人のような濃い化粧をして、もうずっと
以前からママさんだったという貫禄で、そのバーから出てくるの
を見た時は、心底びっくりしました。
この八百屋さんご夫婦は、別れてしまったのですが、おかみさ
んは、バーの経営者の奥さんに、バーの経営者の元奥さんは、八
百屋の旦那さんといっしょになってしまいました。八百屋の旦那
さんは、元バーの経営者の奥さんといっしょに、焼き鳥屋を始め
たのでしたが、どうも八百屋の時のようにはいかなかったようで
す。行った人の話によると「何だか汚くしててさ、見る影もなかっ
たよ」と言うことでした。
一方、バーのママさんになったおかみさんの方は、あっと言う
間の見事な変貌ぶり。すっぴんで、勇ましく客寄せしていたのが
信じられないくらいでした。時々、若いホステスさんを従えて、
店から出てくるおかみさんは、もう私のことなど、見向きもしま
せん。ー女ノ人ッテ、相手次第デ、コウモカワッテシマウンダー
と、子供心に、会得したのでありました。
小学校の時、地区活動のため、近所の子供達で一年に何回か集
まって活動をしなければなりませんでした。近所に仲のいい友達
がいたわけでもないし、縦のつながりもほとんどなかったので、
みんな嫌々、仕方なくやっているという感じでした。
何かの行事をする予定の日、雨が降ってしまったので、班長さ
んの家で過ごすことになったことがあります。地区活動は班長さ
んの親もお手伝いをしなくてはならなかったのです。あまり、広
もなく綺麗でもなく、やや暗い居間のふすまが取外してあって、
長テーブルがいくつか並べられていて、そこにあまり見栄えのし
ないお菓子がおかれていました。子供達はどうやって時間をつぶ
したらいいのか思案顔。何しろ、普段はほとんど口をきいたこと
もないメンバーですから。一人、班長のお母さんが、白けきった
みんなの雰囲気を盛り上げようと、ゲームをしたりクイズをした
りと必死になっていました。地味で目立たない、色の黒い、決し
て美人ではない、おとなしそうなおばさんでしたが、子供の私か
ら見てもーオバサン、ヒトリデ頑張ッテテエライナーと思わせる
奮闘ぶりでした。そして、その白けた集まりも何とか終わり、子
供もおばさんも、ほっとして解散したのでした。
その地区活動の一年後ぐらいだったでしょうか。突然、そのお
ばさんが、街から姿を消してしまいました。街の噂では、若い男
と駆け落ちしてしまったらしい、ということでした。ーエッ、ウ
ソデショウ?マサカ、ダッテ全クノオバサンジャン。アリエナイ
ヨーと、思ったのですが、どうもその噂は、本当らしかったので
す。数ヶ月後、今度は飲み屋の下働きを、汚い格好してやってた
のを見たという噂が流れました。そして二度とそのおばさんの姿
をみかけることはなかったのです。
ーアアッ、オバサン失敗シチャッタナァ〜駆ケ落チハ無理ダヨ、
ドウ考エテモーと、胸が痛みました。盛り上がらない地区活動を
躍起になって盛り上げようとしてくれたおばさんに好意を抱いて
いたからです。ようく考えみるとそのおばさんの年齢は、四十代
そこそこ。今の私よりずっと若い。まだまだ、いろいろなドラマ
があっておかしくない年齢だったのです。ですが、私は今でもこ
う思っています。
ーオバサンハ、キット帰ッテキタカッタンダ。デモ帰レナクナッ
チャッタンダ。モトノ方ガ良カッタノニーと。
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ああも言ったり、こうも言ったり
あたし達にも 言わせてよ
口紅とアイブローのぼやき、そしてファンデーションも・・・
口紅は語る
あらあら、またそんなにまっかっかにつけちゃって。張り切って、
どこへいくつもりなの?だけどね、似合わないってば。かえって、
老けて見えるよ。みんな、口に出して言わないだけで、そう思って
いるのに、どうしてわかんないのかなぁ〜。遠近法じゃあないんだ
から口だけ浮き出て見えたら、おかしいでしょう?それじゃぁ、ま
るで人を食べてきたみたいよ。
たまには、グロスとかも使ってみたら?色だけで若く見せようなん
て、土台無理。あたくしには、そんな力はございませんって。若く見
せよう、若く見せようとして、どんどんオバサン街道突っ走っていっ
てますよ、あなた。いくら倹約家だって、試供品ばかり使ってないで、
たまには新しい口紅も買ってみてね。あたしも、日々進化してるんだ
から。あなたのくすんだ唇に無理なくなじんで、艶のない顔色をさり
げなくカバーしてくれる、優れものも、今はあると思うよ。
だけどね。一番注意して欲しいのは、あたしをつけない時のあなた。
あたしをつけていないあなたの顔は、とっても顔色が悪くて、どこか
具合が悪いんじゃないかと、周りの人を心配させてしまうほど。つけ
過ぎても妖怪じみるし、つけないと病人みたいだし、あたしの扱いも、
なかなかむづかしいのよ。
老けたあなたの顔を、これ以上クローズアップさせたくはない。か
といって、いつも地味で無難じゃつまらない。私を上手に使って、若
作りではない、あなたらしさを、さりげなく作っていって欲しいな。
アイブローも、語る
えっ――、そのまま外に出ちゃうの?
それは、無茶でしょう。知ってる人に出会ったら、どうするの?知ら
ない人だって、びっくり仰天、後ずさりしちゃうかもしれないよ。
言っとくけどね、眉毛のない顔は、顔じゃないの。朝起きて、顔を
洗ったら、まず眉だけは、描いてね。眉のないスッピンじゃ、家族も
迷惑。旦那が、可哀想すぎるよ。 いつもいつも、眉をきれいに描く
のが大変なのは、よくわかりますよ。やたらに太くてはっきりしてい
る眉も、あなたのぼやけた顔には、不釣合いだし、そうかといってい
くら綺麗でも、細い一筆書みたいな眉もちょっとね。そりゃ集中力は
認めるけど、もう少し自然に描いて欲しいな。意地が悪そうに見える
よ。何だか怖そうだしね。
眉で人の顔の印象は随分違ってくるよね。年を重ねると、悲しいか
な、顔はどんどんぼやけてきちゃう。 だから、あたしが役にたつの。
年だからって、何もかも諦めちゃ駄目よ。あたしさえ、上手に使えれ
ば、あなたの顔だって、随分ましになるんだから。お顔がどんどん、
下に引っ張られていく年代だから、私はあなたの必需品.。ついて行き
ます、どこまでも。
ファンデーションだって、黙ってはいられない
ちょっとちょっと、それはないでしょう?そんなに圧塗りしたら、皮
膚呼吸できなくなっちゃうよ。それに笑うと、皺のところがひび割れて
結構不気味ですよ。いくら高機能だからって、たくさんつければいいっ
てもんじゃないの。まさか一ヶ月で使い切ったりはしてないでしょうね?
私は、年齢を一瞬にして消し去る魔法のベールではございません。残念
ながら今のところ、そんなものは、この世に存在しないのです。残酷な
ことをいうようだけれど、今のあなたの年齢を自分で認めてくださいね。
くすみきったあなたの顔に、ほんの少しの透明感と張り・艶がでれば、
上出来。私の任務は完了です。しみやらしわやら、隠したいものがたく
さんあるのはわかるけど、隠しきれるものじゃないのよ、年齢は。
「遠目でみると、小綺麗な奥さん」くらいで、我慢しなさい。一番大事
なのは、私をつけてると自分に自信がもてて、内から元気になれるって
ことだから。
私を毛嫌いして、全くつけないあなたは、いつも元気とやる気で自分
をいっぱいにふくらませてないと駄目。そうしないと、私を上手につけ
た人には、負けちゃうから。めんどくさくて、私をつけない人は、言語
同断。スッピン・手入れしてない髪・うつむき加減の姿勢・三つそろっ
たら、ゾンビになっちゃうよ。あなたを知ってる人が、あなたがあんま
り老けちゃったから、声もかけられずに通り過ぎてしまったかもしれな
い。「年を重ねる」のと「老ける」のは、違う。老けるのは、あなたの
怠慢のせい。小皺やしみだけで、人は老けるるものじゃない。小皺やし
みがあっても、活き活きして素敵な女性はたくさんいるんだから。
日々進化している私を、使わない手はありませんよ。化粧ってね、と
ても大切。年を重ねれば重ねるほど。あなたの低めのテンション底上げ
するためにも、是非私を使って欲しいな。
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ああも言ったり、こうも言ったり
いやぁ〜 びっくりした2
娘が幼稚園に通っていた頃、友人の家に遊びに行ったので、
お迎えに行ったことがあります。その友人のお家はマンション
だったのですが、隣の部屋が開け放たれていて、丸見えでした。
まず目につくのは、「闘魂」と大きく書かれた垂れ幕のような
もの。そして、膝上というよりは、股下というほうがよさそう
な、超ミニスカートをはいた、グラマラスなお姉さんが、所在
なさそうに、部屋の中を歩いていました。高そうだけれど、あ
まり上品ではない家具。そして、そして、部屋の奥にいた半裸
の男性の背中には、何やら模様のようなものが・・・
びっくりして子供の友人のお母さんに「もしかして、お隣の人、
ひょっとしてや〇ざ?」と、聞いてしまったところ、その若い
お母さんは「そうなのよ。でも、とってもいいや〇ざさんなの。
子供ともよく遊んでくれるのよ」と、おっとりと答えてくれました。
いやぁ、や〇ざさんも、色々な人がいるんだなと、大変勉強に
なりました。
サークルで一緒だったある奥さんに、何気なく「旦那さん、何
していらっしゃるの」と、聞いたところ、微妙な間があって、「中
古車のディラーよ」という答えが返ってきたので、余計なことを
聞いてしまって悪かったのかなと思ったことがありました。とこ
ろ が、後になって、その女性の旦那さんは、かなり上のや〇ざ
さんだったということがわかり、あの不気味な間の謎が解けまし
た。そういえば、その奥さん、こちらの外出着のようなお金のか
かった服を、普段着にしていつも着ていたし、やたらラメがお好
きのようだったし・・・他の人はみんな気がついていたようだった
のに、私だけ迂闊にも全く気がつきませんでした。
これ以後、知人の旦那さんの職業は、絶対聞いてはいけないと、
肝に命じました。
子供が中学生だった頃のことです。
一年に一回PTAの主催で、廃品回収をしていました。地域毎に
お母さん達も集まって、協力しながら廃品回収するわけですが、
集まるお母さん達は、いつも同じ顔ぶれでした。
ある年、かなり強硬なお母さんが、地域のリーダーになったこ
とがあって、欠席した人からは出不足金を取ることになりました。
いつも変わらぬメンバーで、打合せをしていたところ、突然見慣
れぬ女性が入って来ましたが、そのいでたちに、一同唖然。声も
出ないフリーズ状態。というのは、どうみても「お母さん」じゃぁな
かったからです。髪は、肩までフワフワたらしたド金髪のソバージュ。
化粧は原型をとどめないほどの超厚化粧。ぴちぴちの派手なスパッ
ツに、これまたウルトラ派手な、ミニワンピースだかロンTを着て、
もちろん第一声も、酒焼けタバコ焼けのダミ声。
「一体ドウシテコンナ人、呼ンデキチャッタノヨ。出不足金ナンカ
トラナキャ良カッタノニ。ドウスルノヨ、誰ガハナシカケルノサ」と、
誰もが、内心思ったに違いありません。誰一人、声をかけようとしま
せんでしたから。私はというと、腰をうかしてドアの方に向かってす
でに「逃げ」の態勢をとっていました。
結局その場は、リーダーが責任上声をかけ、超ウルトラ度派手なそ
の女性は、「朝早いのは、勘弁してよね。あたし、朝早いのは苦手な
んだから」と、ダミ声でわめきつつ、部屋を出て行きました。
翌日の廃品回収に、その女性もスパッツはいて出て来ましたが、た
いして役にはたちませんでした。何せ、他の地味で真面目なお母さん
達は、子供が小学生の頃から、一年に何回も廃品回収やっているんで
すから、年季が違うというものです。
この女性を次に見かけたのは、子供の卒業式の日でした。目にも鮮
やかな真紅のスーツを颯爽と着て、眼鏡をかけた若い頼りなさそうな
お兄ちゃんを引き連れていました。知り合いの人を見かけたのか、突
然、例のダミ声で「これ、ダンナ。ダンナよ。ダンナなの」と、お兄ちゃん
を指差して言うではありませんか。これには周り中、唖然。このお兄ちゃ
ん、どう見たって、その女性の半分ぐらいの年齢にしか、見えなかった
のですから。「マァ自慢シタイノモワカルケド、生活力ガアルヨウニハ、ト
テモ見エナイネ」
今でも子供の卒業式というと、あの真紅のスーツと、頼りなさそうなお
兄ちゃん、「ダンナよ、ダンナ。」のダミ声しか覚えていません。
だって、あまりにもインパクトが強すぎて・・・![]()
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ああも言ったり、こうも言ったり
人生、色々
小学生の頃の話です。
クラスメートに、とても裕福な友人がいました。時々、彼女の家に
遊びに行ったのですが、和風庭園には灯篭が立ち、大きな秋田犬が
いて、バルコニーには熱帯魚のいる水槽が並び、住み込みのお手伝
いさんのいる、本格的なお金持ちでした。彼女は四人兄弟の長女で、
弟一人と妹二人がいました。彼女とは大分離れて弟が、そして同い
年の妹がいたのですが、何故か全く違う顔つきをしていました。と
いうより、一人の妹だけが、他の兄弟と全く違う顔つきをしていた
のです。しかも兄弟けんかをすると、明らかに他の二人が悪くても、
友人はいつもその顔つきの違う妹を、非難していました。
変ダ、変ダ、何カアルゾと、ずっと思っていたのですが、ある時
ークラスの自由時間だったと思いますがーその友人がちょうどいな
い時があって、ニ三人がひそひそと彼女の噂話を始めました。私は
今も昔も噂話は大好きなので、話に入れてもらおうとしたところ、
「Kちゃんは子供だから、この話は教えられない。この話、子供に
は教えられないの」と、もったいぶって入れてもらえませんでした。
私は、その頃から人の話をきかないようなふりして、聞くのが大得
意でしたから、興味なさそうな顔をしつつ、一言ももらさず聞いて
いました。そして断片を集めてみたところ、「あの顔つきの違う妹
だけが、どうもお母さんが違うらしい」「何でも、愛人の子を引き
取って育ててるみたいだよ」ということのようでした。
別に、驚きはしませんでした。それどころかーソウカ、ソウカ、
ヤッパリソウカ。ソウイウコトダッタノカーと、納得。度の越した
いたずらをしかけられても、腹も立てず、いつもにこにことしてい
るちょっと器量の落ちた妹。 ードウ考エテモ、アナタハ悪クナイ
ヨー
友人のお母さんは、いつ遊びにいっても、ヒラヒラのドレスを着
て、美しく化粧をし、広い居間の大きな炬燵に入って、マニキュア
をつけていたりしました。どこのお母さんよりも、暇そうで、お金を
持っていそうで、優雅で幸福そうでした。けれど愛人の子を、自分
の子と同様に育てていたのです。
人生イロイロ、人サマザマと、初めて感じたのでした。
これも、小学生の時の同級生の話です。
A君といういたずらっ子がいました。いたずらの程度が並ではありま
せんでした。健康診断の後は、必ず全裸で校庭を何週か走り、続けて
全裸のまま教室を練り歩き、女の子の机にお〇ん〇んをこすりつけた
り、検便の入った容器を開けて大騒ぎしたりしていました。もうやり
たい放題・好き勝手し放題だったので、担任の女の先生も手を焼いて
怒鳴ったりぶったり、時には椅子に縛り付けたりと、過激な怒り方を
していましたが、何故かA君をとても可愛がっていました。無口で、
あまり感情表現の豊かでない、ちょっと陰気な先生でしたが、A君が
どんなに悪さをしても、彼のことが大好きなのが良くわかりました。
おそらく、クラス全員が、そのことに気づいていたと思います。そし
てクラスメイト達も、この全裸大好き少年に困らされてはいましたが、
誰も嫌ってはいませんでした。
その後、六年間を通じて彼とは一緒のクラスで、六年間とも女の先
生でしたが、どの先生も彼に手を焼きつつ、彼をとても可愛がってい
ました。
ある時、校庭解放があって、ローラスケートをしに遊びに行ったら、
そこでA君が、弟を遊ばせているのを見かけました。弟は、彼と大分
年が離れていてまだ幼児でしたが、彼とは似ても似つかぬ容姿で、ま
るで天使のように愛らしいのでした。しかし驚いたことに、大変な暴
君で、まるで奴隷のようにA君をこきつかっていました。そしてA君
も、そんな傍若無人な弟にやさしく、不甲斐ないほど言いなりになっ
て、相手してやっていたのでした。もうローラースケートどころでは
ありません。私は二人の様子をじっと注視し、彼が何故あんなに悪さ
の限を尽くすのか、それにもかかわらず、なぜ誰からも嫌われないの
か、少しわかったような気がしました。ー顔ハ天使・中身ハ悪魔ノ悪
ガキメ。オ前ハ、オーメンノダミアンカー
その後、しばらくしてさらに衝撃的な事実がわかりました。A君の
お母さんはいわゆる継母で、彼の生みの親ではない。おとなしそうで、
上品そうで虫も殺さないような顔をしたそのお母さんは、彼が言うこ
とをきかないと、いつもつねっていたらしい。そして弟の子守りをさ
せていた・・・というのです。
その噂を裏付けるように、中学に入ると彼の頭には、数え切れない
くらいの十円禿げがでてきました。その頃には、いたずらもすっかり
止み、かえって十円禿げがいたいたしく感じられたのでした。そして
だんだん噂の対象にもならなくなってしまいました。
中学を出てからのA君とは、会ったことがありません。消息もきき
ません。でも、子供の頃からやたら重いものをしょってしまったA君、
あの奇異な行動もいたしかたなかったんだろうなぁ〜と、思います。
人生イロイロ、人ノ苦シミ、容易ニ察スルコト、叶ワズ。![]()
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ああも言ったり、こうも言ったり
とっても身勝手で独り善がりの言葉辞典
僕は外では、独身なんだ
不倫やら浮気やらを、何としてでもしたいと思っている既婚者の
男がよく使う、全然効果のないくどきの常套句。
そんなこと言ったって、お家に帰れば、ちゃんと女房・子供がい
るんでしょう?だいたい貴方が独身だろうと、既婚者だろと全く興
味ないし、どうでもいいわ、とたいがいの女は思っているものです。
ところで不倫が真剣になると、修羅場になりますが「外では独身
男」はどうやっておさめるのでしょうか?人妻には「君はやっぱり
家庭に帰ったほうがいいよ。僕はつらいけど身をひくよ。君の幸せ
のためだもの。君との短かった思い出は僕の一生の宝さ」とでも言
うのでしょうか。若いお嬢さんには「君の素晴らしい未来の邪魔を
するわけにはいかない。僕はつらいけど身をひくよ。君の幸せを心
から望んでいる馬鹿な男がいることを、時々は思い出して欲しいな」
とでも言うのでしょうか。それとも、とてもそこまでは行き着けな
いかな。
今時の女は、本当にいい男だったら、独身であろうと既婚者であ
ろうと、お構いなしに喰い付きます。もし貴女の亭主が「外では独
身男」ならかえって安心かもしれません。誰も目もくれませんから
ね。
私って神経質だから・・・
周りの誰よりも、自分が一番繊細で、傷つきやすくデリケート
な人間であることを、常にアピールし続けようとする人が、よく
使う言葉。とりわけ女性が使うことが多い。
「神経質が自慢になるのか」というのが、私にとっての大いな
る疑問です。「神経質」って果たして美点なんでしょうかね?
神経症というと、精神病の範疇に入ってしまうようですが、精神
病ぎりぎりのラインを危うく保っています、というのが、繊細の
真骨頂なのでしょうか。
「私って神経質なの」と言う女性は、周りの人はみんな自分より
鈍感だと決め付けているところがあるので、そこが勘にさわります。
だいたいそういうことを、平気で口にする女性で、周りにやさしい
心配り出来る人を、あまり見たことがありません。また「自称神経
質」の女性の部屋が、掃除してなくて埃まみれだったなどというの
は、よくある話です。
人間誰しも、気にするポイントというのはあるもので、部屋の中は
ものすごくきれいにしているけれど、他人に対しては全く気を使わな
い人もいるし、着ている服はよれよれだけれど、毎日風呂に入り、清
潔を保っている人、その反対に流行の最先端をいく格好をしているの
に、家の中はごみだらけ、でも全然平気と、いう人もいます。あらゆ
ることに対して、神経質であったなら、日常生活を、こなしていけな
いのではないかと思うので,どこかに鈍感な部分もあっていいのでしょ
う。
「手相を見てあげるよ」と言って、ホステスさんの手をとり、じっと
見て、ため息をつき「君って神経質なんだね」とささやくと、たいがい
のホステスさんが「そうなのよ、わかる」と言って、くどきやすくなる
というのを聞いたことがあります。「神経質」を一枚看板にしていると、
とんでもない時に、足をすくわれてしまうかもしれません。それに私の
ように、底意地の悪い女が「やれやれ、どこが神経質なんだか。やって
らんないわ」と、腹の底で舌をだしているかもしれませんしね![]()
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ああも言ったり、こうも言ったり
ああ、突っ込みたい
子供が中学生の頃のことです。PTA役員の親睦会があって二
次会に、例のPTA御用達のスナックへ行きました。私の隣に座っ
たのは、無口で堅物と評判の男性だったので、話しにくそうで嫌
だなぁ〜と、思っていたところ、突然「あのさぁ、バレインタインに
バットの形したチョコもらったんだけど、これって、アナタノコトフッ
タカラっていうことだと思う?」と、話し掛けてくるではありませんか。
ー何バカナコト言ッテンダカ、コノオッサンーと内心思ったのですが、
適当に「さぁ、どうなんでしょうか」と、いい加減な返事をしておいた
ところ、自分の数々の不倫話を、聞きもしないのに、べらべらしゃ
べることしゃべること。私とはほとんど初対面といっていいほどの
関係なのに。やれ、地元のホテルはナンバーを控えられるから、
絶対使わないとか、部下の女の子を誘う時は、みんなの前でおおっ
ぴらに誘うほうが怪しまれないとか。あげくの果てに、「ホテルの部屋
に入ると、女の子が、ワァ、テレビドラマミタイって、興奮しちゃうんだ
よ」ですって。ーバッカジャナイノ、ソノ女ノコ。頭悪スギデショウ。コン
ナオッサン相手デ、ドコガテレビドラマナンダーと、突っ込みたかった
のですが、ぐっとこらえました。何しろPTAの親睦会ですからね。過激
な発言はつつしみませんと。それにしても、このおっさん、私にこんな
ことしゃべっちゃって良かったのでしょうか?私って、そんなに口が固
いわけじゃないと思うけど?とにかく、男は見かけじゃ判断出来ないぞ
と、学ばせてもらいました。
これは、遊び上手風、セレブの香り漂うある中年男性から聞いた話
です。
この男性の友人で、子供の担任の女教師と、不倫関係になった人が
いて、毎週土曜日になると、その子供の担任の先生から「どこか、遊び
に連れて行ってくれません?」と、電話がかかってきたそうです。もちろ
ん、この先生は人妻。子供の家庭訪問の時も「平気で来てさ、女って
やっぱり図々しいよな」と、その友人は言ったそうです。ードッチモ図々
シイダロウガーと、まず突っ込みたくなりましたが、やめておくことにしま
した。話の続きが聞きたかったので。毎週、毎週連れて行って欲しいコ
ールが、かかってくるもので、だんだん怖くもなり、鬱陶しくもなったその
友人はついに、不倫関係を清算してしまったそうです。って、ーソノ話、
本当ハ自分ノ体験談ジャナイノカナ?アマリニリアル過ギルヨーと、突っ
込みたかったのですが、またも飲み込んでしまいました。何せ向こうは、
百戦練磨の、遊び人風老練なセレブ紳士。私の如き、全然遊ばず年だ
け喰っちゃったセレブの香り皆無の、健全にして安全だけど面白みも何
もない主婦が、太刀打ちできる相手ではなかったからです。不倫する人
は、場所も相手も自由自在のタブーなし。構えることなくきわめてお気軽
お手頃にしてしまうんだな〜と感じいりました。
それにしてもだしにされた子供こそ、いい迷惑だこと。
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ああも言ったり、こうも言ったり
こんなこと 言われちゃって
若い頃、「君は平凡だから……」と、言われたことがあります。
それも、たいして知りもしない男の人から。今だったら「だから、
何?」「どうしろっつうわけ?」ぐらいのことは、平気で言い返す
のですが、その時は、黙っていました。まだ男の人に嫌われた
くないなんて、さもしいことを考えていた時期ですから。
私は、一見地味で目立たないけれど、本当は凄い実力の持
ち主という人に憧れます。作業服を着て、小さな町工場の工場
長みたいなおっさんだけれど、実は世界に通用する技術を持っ
ている、そういう人です。私の大好きなJ大陸ではよくそういう人
をとりあげていますが、「そうよ、そうよ、それなのよ」と、片腕を
突き上げて、叫びたくなるくらいです。能力があって、なおかつそ
れを上回る努力を、淡々とこなしている才人が、活躍する姿を見
ると、泣きたいくらい感動します。
けれど凡人が人より際立っていよういようとするのは、傍からみ
ると卑しいものです。実は私も結構これをやってしまって、しょっち
ゅう自己嫌悪にかられてるのですが。平凡でいいじゃないか、自分
にできることをこつこつ積み上げていけばそれでばいいじゃないか
と、自分に言い聞かせてはいるものの、どうしても、打ち上げ花火
を上げたくなってしまうのです。もっとも、現実は線香花火がやっ
となんですけれどね。どうも私はかなり重度の脱平凡症候群・非凡
コンプレックスのようです。
「あなたは、鈍感だから」と私に向かって言った友人がありました。
それはお酒の席だったし、彼女はかなり酔っ払っていたのですが、
「これは、本音だな」と直感しました。その時、よほど私の顔はこ
わばっていたのでしょう。もう一人の友人が、「そんなことないけ
れど」と、とりなしてくれましたが、彼女は私の様子の変化に全く
気が付かなかったようでした。そして、その後すぐにご主人の転勤
で、引越してしまったので、年賀状のやり取りをするぐらいの関係
に、自然とフェイドアウトしました。ただ彼女に対するやり場のな
い苛立ちが、十数年もくすぶっていました。我ながら本当にしつこ
い。
その彼女から、今年も年賀状が届いて、息子さんが体を壊して会
社を退職してしまったと書かれていました。私も昨年は、息子の怪
我や病気で多いに悩まされたせいか、彼女の苦しみが短い言葉から
読み取れて、本気で心配している自分に気がつきました。そして、
「鈍感」という言葉に、こだわり続けてきた自分の心の狭さがあほ
らしくなりました。「なぁ〜んだ、どうってことなかったんじゃないか。
彼女は私のことを、今でも友人だと思ってうちあけてくれたんだし」
自分が気にしていることを、人に指摘されると、逆恨みしてずっと
心の底に沈殿させておくなんて、我ながら不気味です。自分だって見
当違いの指摘をして、随分人を傷つけてきたくせに。「こんなこと、言
われちゃって。あっはっは」と、笑い飛ばせるほどの度量が欲しいも
のです。ですが、これが、なかなか難しい。あっさりした人が大好きな
のに、自分自身は、恨み骨髄及び沈殿体質・恨みミルフィーユ状態
維持体質からなかなか抜け出せずにいます。傍目だけでも、あっさり
体質に見えるようにかなり気は使っているのですが。
それにしても「平凡で、鈍感」は、やっぱりこたえるなぁ〜。![]()
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ああも言ったり、こうも言ったり
ああ、納得
何故か、曰くありげなカップルばかりがいる、暗くてコーヒーの
不味い喫茶店に、間違えて一人で入ってしまったことがありました。
友人との待ち合わせまでの、時間つぶしに入ったのですが、隣の
テーブルに座っていた中年のカップルが凄かった。何が凄かったっ
て、もちろん会話が凄かったのです。うっかり人には言えないの
ですが、私は、全然聞いていないような顔をして人の話を聞き、
全く見ていないような顔をして、人をしっかりと見るのが、大変得
意なのです。
いわゆる不倫カップルに間違いないのですが、宝石と贅肉をたっ
ぷり身に付けた、極彩色のその女性は、相手の男性から何とか金
を引き出そうと躍起になっていました。曰く、「AさんもBさんもCさん
だって、あんなこともしこんなことまでして、お金を工面しているのに、
あんたときたら・・・会社から少しは借りられないの?何とかしなさい
よ、私のために」という具合です。声はでかいし、身振り手ぶりも加
わって、その迫力はそうとうなもの。気の弱そうなお相手の男性は、
「だけどな〜」「でもさ〜」「それゃ、無理だよ・・・」などとぶつぶつ呟
いていましたが、オーバーアクションの件の女性に飲み込まれるの
は、時間の問題という感じがしました。
友人との待ち合わせの時間が近づいたので、化粧室に入ったと
ころ、ドンドンと物凄い音でドアをたたかれました。ノックなどという
上品なものではなく、ドアを蹴破らんばかりの勢いでした。こちらか
らもドアを「コンコン」とノックし入っている合図を送り、「入っていま
す」と声をかけてもいっこうにおさまりません。「ドアをあけろ、早く
あけろ、今すぐあけろ。さもないとこのドアたたき壊すぞ」と、いわ
んばかりの猛攻撃です。そそくさと、すべきことを終えて、ドアをあ
けたところ、あの極彩色の女性が鬼のような形相で立っていて、
私を押しのけて個室へと突進し、大音響とともにドアをしめました。
あ〜あ、 びっくりした。でも、「やっぱりなぁ」と、納得。あの極彩色
さんなら、やりかねないわ。あの迫力、あの強引さ、やっぱりただ
ものじゃない。
喫茶店を出る時、ふと気になってお相手の男性をちらっと見たら、
ため息をつきながら、不味いコーヒーを不味そうに呑んでいました。
ー気ヲツケナイト、今ニ、会社ノオ金ニ、手ヲツケチャウヨー
みなさん、不倫にはくれぐれもご注意を。
まだ子供が小学生だっだ頃の話です。当時PATの役員をしてい
た夫が、用事があってどうしても出られなかったので、マラソン大会
のお手伝いに、代理で出席したことがありました。役員の奥様達が
輪になって、人員配置やら手順やらの相談を始めたので私も加わ
りましたが、その中に一人、際立って若くて綺麗で感じのいい女性
がいました。ところが何故か私以外の全員が、透明人間の如く彼
女を無視するのです。「どうして?何故なの?彼女のどこが悪いっ
ていうの?」と、不信な気持ちでいっぱいになりましたが、そこは何
せ代理という弱い立場。疑問を胸に抱いたまま、その場は黙ってお
となしくお手伝いをしてきました。
その後、彼女は、息子の同級生のお母さんで、バツイチで独身、
コンパニオンをやっていることがわかりました。私の住んでいる土
地は、観光地ということもあってか、主婦でコンパニオンをやって
いる人がやたら多いのです。それも、だいたい、早婚で離婚して
いるので、みんな若いこと。そろそろしなびかかってきたお母さん
たちから見ると、鼻持ちならない存在です。
娘が幼稚園の頃、なりたい仕事を保母さんが、漫画で描いてく
れたそうですが、「コンパニオンになりたい」と言った子がいて、
先生大弱り、着物を着てお酌している漫画を描いて何とか切り抜
けたそうです。コンパニオンをやっているお母さん達は、だいたい
グループで行動するので、とても華やか且つ賑やかで目立ちます。
そしてどうしてかPTA役員になりたがります。PATの親睦会ともな
ると、会長のお膝に乗ってお酌してあげたとか、校長先生にお口
アーンで食べさせてあげたとか、翌日には色々な噂がお母さん達
の間に広まります。
例の彼女は、コンパニオンのお母さん達の中でも、ひときわ美人
で可愛かったので、夫も「綺麗だよな」などと、時々話題にしていま
したが、ある時「今度、宴席に呼ぼうかな」と言い出しました。これ
には、驚愕。顔面蒼白。ーマズイ、マズイ。アンナ男好キノスルタ
イプニ、勝テルワケガナイ。ワタシガ、男ダッタトシテモ、ワタシハ、
私ヲ選バズ彼女ヲ選ブニチガイナイー泣かんばかりに必死になっ
て止めたところ、夫もしぶしぶ諦めてくれました。その時、わかった
のです。納得しました。役員のお母さん達が、彼女を透明人間扱い
した訳が。同じ場に絶対いて欲しくない女性。主婦にとっては、最も
危険な要注意人物。彼女の人格が本当はどうであれ、排除してしま
わないと、こちらの立場を侵害される恐れのある人物。
そうだったんだ。
その後、何年かして、彼女の消息を何気なく夫に尋ねてみたところ
「結婚したみたいだよ」と、そっけない返事。やはり気にかけてはいた
ようです。もしかしたら、宴席に呼んだこともあったかもしれません。
でも、もういい。とにかく結婚してくれたんだから、これで安心。何より
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