【電子説法】大峰山問題を巡って
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電 子 説 法 一 日 一 話
平成十七年十二月五日 通番1311号
提供:法華コム
<http://www.hokke.com/>
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合掌 おはようございます。
【宗教雑想/大峰山問題を巡って】
電子説法が途絶えていた十一月、宗教を巡る大きな議論がネット上を席巻し
ました。古来女人禁制とされた大峰山に性同一性障害の人などが登山に訪れて
地元住民等の反対にあい、グループは登山を断念したものの一部女性メンバー
が登山を強行した出来事を巡るものです。
ASAHI.COM
「女人禁制の大峰山で女性ら3人が登山強行」
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200511040017.html
大峰山の女人禁制問題に関しては、以前に電子説法でも取り上げたことがあ
ります。この時の私のスタンスは、十分な議論を経て当事者が結論を下すべき
ものであることを踏まえた上で、一部の人がともすれば対人関係に必要な慎重
さや配慮を欠いたまま相手の内面に踏み込んでしまいかねない事への懸念を示
すものでした。
平成十六年四月十一日「女人禁制の山」
http://blog.mag2.com/m/log/0000034633/90287350?page=8#90287350
先月はじめに今回の出来事が報道された際、私は登山強行に眉をひそめまし
た。上記の懸念がひとつの現実になったと感じたからです。電子説法で取り上
げようと思いながら日々の忙しさにかまけているうち、この問題がネット上で
大きく広がっていることに気づきました。そのほとんどが先の点で私と意を同
じくするものではあったのですが──しかし、同時に、登山を企画したグルー
プに対する感情的な罵倒が再生産される様子にとても残念な思いを抱いたので
す。
登山を企画した人たちがここまで批判を浴びた理由は、一部メンバーが地元
の人たちの制止にも関わらず登山を強行したことだけではなく、登山に先立っ
てグループ提出した「質問書」の内容にあります。なるほど、この質問書の筆
致は自らの正義で一方的に他を裁く意図に満ちており、第三者の立場から見て
も対話を目的とする文章とは思えません。それは確かに批判されるべきもので
す。けれども、それを理由に批判以上の感情的非難が渦巻く様子は、女人禁制
を巡って慎重に感じ考え議論すべきものをも見えなくしてしまうように思われ
ました。
是は是、非は非として、冷静な目と穏和な感情で物事を見つめること。その
ような態度で臨んでこそ、異文化対話は意義あるものとなるのだと思います。
この問題の基礎資料としては、今回の登山を企画した立命館大学講師・伊田
広行氏のサイトに質問書原文を含め当事者の意見が詳しく記されています。
イダヒロユキのソウル・サーチング
「「大峰山プロジェクト」に関して」他
http://www.tcn.zaq.ne.jp/akckd603/page5.html
また、今回の件に関するバランスの取れた見解として、例えば以下のものを
ご紹介しておきましょう。
性・宗教・メディア・倫理
「大峰山「炎上」について」
http://may13th.exblog.jp/2168534
内田樹の研究室
「性的禁忌について」
http://blog.tatsuru.com/archives/001349.php
「大峰山炎上」
http://blog.tatsuru.com/archives/001351.php
電子説法で色々論じたいことはあったのですが、ネット上でこれだけ様々な
意見が述べられている以上、屋上屋を重ねる必要はなさそうです。議論に出遅
れた者としては、少し異なる視点──例えば伊田広行氏がひとつの論拠として
触れている源淳子『「女人禁制Q&A」』(解放出版社)の書評など試みてみ
ましょう。早速Amazonで注文しましたので、できれば年内には取り上げ
たいと思います。
今日も良い一日でありますように。再拝
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■電子説法一日一話 平成十七年十二月三日 通番1311号
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